桑田佳祐:新作「男はつらいよ」主題歌担当 オープニングで出演&歌唱

映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」の主題歌を担当する桑田佳祐さん(左)と山田洋次監督(C)2019松竹株式会社
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映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」の主題歌を担当する桑田佳祐さん(左)と山田洋次監督(C)2019松竹株式会社

 歌手の桑田佳祐さんが、渥美清さん主演の国民的映画シリーズ「男はつらいよ」の50作目となる新作映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」(山田洋次監督、12月27日公開)の主題歌を担当することが21日、分かった。桑田さんは同作のオープニングに出演し、主題歌「男はつらいよ」を歌唱するという。

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 桑田さんは、かつて自身のテレビレギュラー番組「桑田佳祐の音楽寅さん ~MUSIC TIGER~」(フジテレビ系)で「音楽寅さん」というタイトルをつけたほど寅さんや山田監督のファンだという。これまでも、主題歌の「男はつらいよ」を「Act Against AIDS」のステージや映像作品「THE ROOTS ~偉大なる歌謡曲に感謝~」で披露してきた。

 テレビ番組で「男はつらいよ」を歌う桑田さんの映像を目にし、「実にうまい!」と大感激した山田監督が自ら「ぜひ、新しい寅さんの幕開けをあの素晴らしい桑田さんの『男はつらいよ』で始められないか。できれば出演もしていただき、花を添えてもらえないだろうか」と熱い“ラブレター”を送ってオファー。桑田さんは、「ありがたいお話」ということで即座に承諾し、今回実現したという。

 「男はつらいよ」は、1969年に映画第1作が公開。渥美清さんが演じる「フーテンの寅」こと車寅次郎が主人公の人情喜劇で、第1作の公開から2019年で50周年を迎える。1997年公開の「男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別編」以来、22年ぶりの新作となる。新作は、これまでの作品を織り交ぜて製作される。

 今作の物語は諏訪満男の妻の七回忌の法要から始まる。「くるまや」の店舗は新しくカフェに生まれ変わるなど、あれからもう半世紀の歳月が流れた。小説家になった満男がサイン会を行っていると、その列に初恋の人でかつて結婚を約束した及川泉の姿があり、ぼうぜんとなる。欧州で生活している泉は仕事で来日し、偶然サイン会に参加。満男は泉を「君に会わせたい人がいる」とジャズ喫茶に誘い、寅の恋人のリリーに会わせる。泉はその夜、「くるまや」を訪れ……という展開。

 ◇桑田佳祐さんのコメント

 山田洋次監督はじめ、山田組や松竹映画スタッフの皆様には、何と御礼を申し上げたら良いのか言葉もございません。

 映画「男はつらいよ」には、我々世代もたくさんの笑いと涙と感動のドラマを"魅せて"いただきました。渥美清さん演ずる「寅さん」には、あの方ならではの男の色気で、恋することのもどかしさ、家族や人間同士の絆、生きることのもろさ、はかなさ、せつなさ、そして渥美さんご自身の「粋な口上」の数々や、お上手な歌などもたくさん教えていただき、私も渥美清さん演じる「寅さん」を、どこかファンの一人として、まねをしながら生きてきたような気がいたします。

 昨年末、私のライブにまでわざわざお越しいただき、4時間超えのステージを最後までお立ちになったままご覧いただいた山田監督。憧れの人にお会いできた瞬間、私は全身から力が抜けてしまったことを忘れません。

 撮影スタジオでは、主題歌を歌うシーンで、私のおぼつかない「演技」に、温かくご指導をいただきましたことは、一生の思い出です。今回、この夢のようなお話をいただき、本当にありがとうございました。そして天国におられる渥美清さんには、心より深く感謝申し上げます。

 ◇山田洋次監督のコメント

 桑田佳祐という人と渥美清さんは、心情において深く重なっているのではないか、と前々から思っていて「男はつらいよ」の50作目を作るなら、なんとかして桑田君に主題歌を歌ってもらいたいと強く願って直接に手紙を書きました。いわばラブレターです。その承諾の返事を聞いたときは本当にうれしかった。桑田君が歌う「男はつらいよ」は、人を優しい気持ちにさせ、元気づけてくれる。「まあ、こんな私でもなんとか生きていけるんじゃないかな」。観客の背中をポンと押してくれるような素晴らしい主題歌となり、記念すべき50作目のオープニングを飾るにふさわしい名シーンとなりました。桑田君、「寅さん」の世界に飛び込んで来てくれてありがとう! 「音楽寅さん」はまさに「映画寅さん」でもあった。渥美さんもきっと喜んでくれると思います。

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