タレントのビートたけしさんが審査委員長を務める「第28回東京スポーツ映画大賞」の授賞式が24日、東京都内で開かれた。映画「万引き家族」(是枝裕和監督)で主演女優賞を受賞した安藤サクラさんは欠席したが、安藤さんと故・樹木希林さんの同作での演技について、たけしさんは「“役者殺し”の希林さんと五分の勝負をしていた。希林さんは、相手がちょっとうまい芝居をすると、かぶせて(相手の)印象を消すから。良い勝負をしましたね」と演技力を絶賛していた。
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「万引き家族」は作品賞、松岡茉優さんが助演女優賞、リリー・フランキーさんが主演男優賞にも選ばれた。アカデミー賞のため渡米している是枝監督は欠席したが、授賞式には松岡さん、リリーさんも出席。リリーさんは、たけしさんから「安藤さんと希林さんの芝居のやり合いに疲れたでしょう?」と質問されると、「3世代の化け物女優が……。すごいなあ、この人たちと思っていた」と返して観客を笑わせた。
松岡さんは、たけしさんから「希林さんにいじめられたとか?」と聞かれると、「顔が覚えにくいとイジられたことはあります。『次会ったら分からないかも』と言われたので、前髪をあげて顔をむき出しにして『おはようございます』と言いました」とエピソードを披露。たけしさんは「(希林さんは)何気なくいびってるんだな」と笑いつつ、「うまい役者さんとやると、(レベルが)一段階上がるから。ためになりましたね」と松岡さんを激励していた。
「東京スポーツ映画大賞」は、1992年から東京スポーツ新聞社が主催する映画賞で、日本各地の映画賞主催者が選んだノミネート作品から、たけしさんが最終的に選考し、独断と偏見で賞を与えるというもの。2001年から新たに「ビートたけしのエンターテインメント賞」も併設し、たけしさんが各分野から気になる人を表彰している。
授賞式には、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督、笑福亭鶴瓶さん、霜降り明星、マッハスピード豪速球、ホーキング青山さん、グレート義太夫さん、棚橋弘至さん、純烈らが出席した。
作品賞「万引き家族」▽監督賞:上田慎一郎監督(カメラを止めるな)▽主演男優賞:リリー・フランキー(万引き家族)▽主演女優賞:安藤サクラ(万引き家族)▽助演男優賞:松坂桃李(孤狼の血)▽助演女優賞:松岡茉優(万引き家族)▽新人賞:しゅはまはるみ(カメラを止めるな)▽外国作品賞:「ボヘミアン・ラプソディ」
日本芸能大賞:明石家さんま、笑福亭鶴瓶▽演芸新人賞:ハナコ、霜降り明星、和牛、みやぞん、マッハスピード豪速球▽特別芸能賞:ホーキング青山、グレート義太夫▽SNS炎上賞:「とろサーモン」久保田かずのぶ、「スーパーマラドーナ」武智正剛▽特別賞:棚橋弘至▽話題賞:山根明(日本ボクシング連盟前会長)、純烈