俳優の高橋一生さんと女優の川口春奈さんがダブル主演を務める映画「九月の恋と出会うまで」(山本透監督)が1日に公開された。「書店員が選んだもう一度読みたい恋愛小説」の第1位に選ばれた松尾由美さんの小説が原作で、タイムリープなどSF要素を含みながらラブストーリーが展開していく。今作が初共演となる高橋さんと川口さんに、互いの印象や役作り、恋愛映画への思いなどを聞いた。
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「九月の恋と出会うまで」は、旅行会社に勤める志織(川口さん)は、引っ越してきたばかりのマンションの部屋で「こちらは1年後の未来です。あなたに危険が迫っています」という不思議な声を聞く。志織から、その声について相談を受けた、同じマンションに住む小説家志望の平野(高橋さん)は、助かった志織に「タイムパラドックス」が生じることに気づく。それは、志織の存在が1年後に消えることを意味していた……というストーリー。
今作で恋愛映画に初主演した高橋さんは「僕にやらせていただけるんだと……」と率直な感想を語り、「なかなかできないことでしょうし、これから先、これだけ王道のラブストーリーは(年齢的にも)やりにくくなっていってしまうのでは……という感覚があったので、ありがたくお受けしました」とオファーが来た際を振り返る。
川口さんは「恋愛(作品ということ)を抜きにして、高橋さんとお芝居できることがすごくうれしかった。今じゃなきゃできないこともたくさんある中で、このタイミングで高橋さんとお仕事できて、楽しかったです」と笑顔を見せる。
高橋さんの印象について、川口さんは撮影前、「物静かな、寡黙なイメージを持っていた」と明かし、それが撮影を通じて、「すごくお話ししてくれるし、聞き上手。くだらない話でも一緒に乗って話してくれて、そういう一面はあまり想像していなかったかもしれない。気さくな感じが(第一印象との)ギャップでした。1投げたら10返ってくる。すごく優しい」と印象の変化を語ると、高橋さんは、「単純に(川口さんと)話していて楽しかったからですよ」とほほ笑む。
そんな高橋さんは川口さんに対し、「周りを気にせず自分が思っていることをストレートに話してくれる方。初対面の方と対峙(たいじ)するとき、どうしてもドアを少しずつ(開けて)チラチラ(相手の様子を)見ながら行くものですが、(川口さんは)バーンと一開け放してくれたので、それに対してこちらもバンとなるし、その方が楽しい」と感じたことを明かす。
川口さんが演じるのは、ちょっと不思議なマンションに引っ越してきた北村志織、高橋さんはその隣人で小説家志望の平野進を演じている。役柄と自身との共通点があるかと聞くと、「共通点はないです」と川口さんはきっぱりと言い切ったが、「共感する部分や尊敬する部分はありました。(自分だったら)知らない人にお願いされても(引き受けない)そもそも怖い」と苦笑い。続けて、「それをやってあげちゃう正義感とか面倒見の良さ、体調が悪いのに頑張っちゃうところとか、志織はけなげだし真っすぐ。そういう部分は素晴らしいなと思います」と語る。
うまく恋心を表現できない部分については、自身は「結構はっきりしている」という川口さんだが、「恋愛において悩んだりもがいたりというのはもちろん分かるし、(志織と平野)2人のぎこちない感じとか曖昧な距離感とか、出来上がり(完成した作品)を見て、ああいう経験はないですし、いいなって思いました」とうらやましそうに語る。
一方、高橋さんは、「あまり(役との共通点を)考えてお芝居はしない。ここ最近は演じる役の密度が高くなってきていて、役でいる時間の方が長い。そうすると自分との違いなんて考えている時間がなくて没入してしまう」と演じる際の心境を明かし、「そういった意味では、どの役も自分との違いは分からなくなってくる。(どちらかというと)共感しっぱなし。主観になってしまっているから……」と役への向き合い方を説明する。
映画の見どころについて、川口さんは「時空を超えるという(ファンタジーな)設定だけど、恋愛としてはリアルで、どこにでもある恋愛の形とも見える。そこが混ざり合って面白いのでは」と話し、高橋さんは「タイムリープものなどの説明は必要かもしれませんが、普通にラブストーリーと言った方がいいのではとも思ったりするので、先入観を持たずに見てもらうのが一番いいと思います」とメッセージを送った。
(取材・文・撮影:遠藤政樹)
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