草刈正雄:“ちびなっちゃん”粟野咲莉の演技「ずっと皆さんの心に残る」 札幌で「なつぞら」トーク

NHK連続テレビ小説「なつぞら」プレミアム鑑賞会に登場した(左から)大森寿美男さん、草刈正雄さん、粟野咲莉ちゃん、磯智明チーフプロデューサー (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「なつぞら」プレミアム鑑賞会に登場した(左から)大森寿美男さん、草刈正雄さん、粟野咲莉ちゃん、磯智明チーフプロデューサー (C)NHK

 女優の広瀬すずさんが主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「なつぞら」のプレミアム鑑賞会が6日、北海道立道民活動センター(札幌市中央区)で行われ、柴田泰樹役の草刈正雄さんとヒロイン・奥原なつの少女時代を演じている粟野咲莉ちゃんが登場。第1週試写では第4回の泰樹となつがアイスクリームを食べるシーンで涙を拭う観客の姿もちらほら。トークでは撮影秘話が明かされ、咲莉ちゃんは「アイスクリームのシーンは、おいしいと思いながら泣くシーンなので難しかったです」とコメント。草刈さんは「粟野さん演じるなつは、2週目で終わってしまいますが、粟野さんの演技はずっと皆さんの心に残ると思います」と太鼓判を押した。

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 草刈さんは「来年で役者として50年。いろいろなところに行きましたが北海道が一番好きで、台本もとてもよくて二つ返事でこの役をお受けしました。3年前に(大河ドラマの)『真田丸』をやらせていただいて、(泰樹は真田)昌幸の生まれ変わりと思っています。泰樹を愛しています」と告白。「撮影入る前に搾乳や馬の扱いを習いました。あれがとても助かりましたね。ロケの際には、たくさんの差し入れをいただき本当にありがたかったですね。休みの日には、粟野さんと一緒に、みんなでアイスクリームを作ったりもしました」と北海道ロケの思い出を語った。

 一方、咲莉ちゃんは「ひいひいおじいさんが十勝の豊頃村の村長だった。『なつぞら』に出られたのは、ひいひいおじいちゃんが応援してくれたのかな。タイトルバックを初めて見たときに泣いてしまった」と話し、「牛とか最初は怖かったけど、なでていたらだんだん大好きになりました。広瀬すずさんの幼少期で不安だったけど、しっかりつなげられるように頑張りたいと思います」と力を込めた。

 この日のイベントの当選倍率は約2倍で、会場には約500人が来場。そのうち1割が道外からの「なつぞら」ファンで、咲莉ちゃんの役作りの話や草刈さんの「北海道が好きだ」という話になると拍手が湧き起こっていた。

 脚本の大森寿美男さん、制作統括の磯智明チーフプロデューサー(CP)も参加。大森さんは「なつぞら」について「我々もそうですが、目の前のことをやっていくことが開拓。それが積み重なって形になる。そんな、未来へのつながりを書いてみたいと思った」といい、「そう考えたときに北海道の開拓者精神でした。その力がつながり、美しいと価値がある、その開拓者精神を書いてみたいと思った。そこで、その開拓者精神をアニメーションにつなげていきたいと思いました。大きな目標ではなく、一つ一つの積み重ねが大きな形になると伝えたかった」と語った。

 また磯CPは「北海道に何度もお伺いし、皆さんにお話を聞いた。皆さまフランクで、実直な方という印象。キャスティングでも、見た方がその人を信用してくれるような温かさが伝わる方にお願いしました。アイスクリームのシーンは、監督はオッケーだったのですが、粟野さんとしてはもう一度やりたいと監督にお願いした。8歳なのに、本当にしっかり考えています。十勝の冬ロケ、マイナス10度、ブリザードの中、撮影をしました。北海道の本物の冬を体感したことは、役者にもスタッフにもスタジオに帰ってからの糧になったと思います」と話していた。

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