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響け!ユーフォニアム:劇場版「誓いのフィナーレ」 久美子は中間管理職? 演奏に一体感を 石原監督に聞く

アニメ
アニメ「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」の一場面(C)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会

 アニメ「響け!ユーフォニアム」の新作劇場版「劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~」が19日公開された。2015年にスタートしたテレビアニメ第1期から同作を手がけるのが「涼宮ハルヒの憂鬱」「中二病でも恋がしたい!」などでも知られる京都アニメーションの石原立也監督だ。新作では、主人公で北宇治高校吹奏楽部の黄前久美子が2年生になり、後輩に振り回されながらもコンクールに挑む姿が描かれている。久美子を「中間管理職のようなんです」と語る石原監督に、新作について聞いた。

 ◇楽器は簡単に描けるものではない

 原作は武田綾乃さんの小説。「けいおん!」などの京都アニメーションが制作。北宇治高校吹奏楽部を舞台に、新任顧問の滝昇の厳しい指導の下、ユーフォニアム担当の黄前久美子ら吹奏楽部員の成長する姿が描かれている。テレビアニメ第1期が15年4~6月、第2期が16年10~12月に放送された。

 第1期スタートから約4年がたった。石原監督は「まさか!ですよ。こんなに続くとは思っていませんでした。とにかく楽器が大変なので、続けることができるのかな?と思っていました(笑い)。冗談ですよ」と話す。作品は演奏シーンが見どころの一つになっているが、石原監督はテレビアニメ第1期の放送が始まる前、楽器を描く難しさについて語ったことがあった。

 「楽器は描き慣れても簡単に描けるものではないんですよ。吹奏楽部は全国にたくさんあって、吹奏楽経験者も多い。アニメだといってウソはつけないですし、緻密に描かないといけない。吹奏楽部は高校の部活の中でも人数が多い。団体競技ですよね。音が一つになった時の一体感が魅力。難しいけど、面白いですね。演奏シーンに力を入れています」

 劇場版は迫力のある演奏シーンを楽しめる。「テレビシリーズも頑張っていましたし、負けないようにしています。細かいカット割りをしているところもあったり……」と特に力を入れた。

 ◇やや不完全な高校生を描く魅力

 吹奏楽部員が苦難を乗り越え、コンクールに挑む。高校生たちの心の動き、成長も描かれている。成長があるからこそ、演奏シーンが感動的になる。

 「音楽にキャラクターの心がのっていないと感動できない。演奏しました……だけでは感動になりません。いろいろな積み上げ、過程を描かないといけない。けんかしたり、仲直りして、それを乗り越えてからの演奏になる。全国の吹奏楽部でもいろいろなことがあるんだろうな……。野球部でもサッカー部でもあるんでしょうし。大人だったら、他人に対して寛容になったり、諦めたり、納得するかもしれない。ただ、高校生はそうではありません。正しいことを言っている人ばかりだけでもありません。やや不完全な人間を描けるのが魅力」

 新作では、主人公の久美子が2年生になり、先輩になる。久美子はこれまでトラブルに巻き込まれがちだったが、今回は先輩になったことで、後輩との人間関係に悩まされることになる。

 「久美子がどうしたら先輩になれるのか?を考えていました。久美子は数日前まで1年生だった。社会人になっても起こることですが、入社2年目でも新入社員から見るとベテランに見える。ただ、すぐに先輩になれるものでもない。僕も久美子と一緒になって考えながら作ったところもあります。原作もそうですが、見た人が感情移入しやすいように、普通の高校生として久美子を描く。そこを大事にしたかった」

 ◇社会人が感情移入できるところも

 「若い人もそうですけど、社会人にも見てほしい。久美子は2年生になって、1年生を指導するなどいろいろな役割を任される。中間管理職のようなんです。社会人の方は春になり、新入社員が入社して悩みもあると思います。感情移入できるところがあるかもしれません」と語る石原監督。

 学年が変われば、環境が変化する。3年生になった久美子の活躍を見たいファンも多いはず。石原監督も「続けたいですよね。ただ、監督がやりたくてできるものでもないんです。アニメは誰が作っているんだろう? と考えた時、プロデューサーでもないんです。ファンの皆さんがいるから作品が作られる。応援よろしくお願いいたします!」と話す。久美子の更なる活躍にも期待したい。

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