落合福嗣:ナレーターとしても活躍 新バラエティー「かみひとえ」で「気持ちを大事に」

「かみひとえ」でナレーションを担当する落合福嗣さん
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「かみひとえ」でナレーションを担当する落合福嗣さん

 お笑いコンビ「博多華丸・大吉」「ココリコ」がMCを務め、“おもしろ動画”からスターを発掘するバラエティー番組「かみひとえ」(テレビ朝日)が7月1日、スタートする。毎週水曜深夜1時59分に「カミヒトエ!」として放送されていた番組がリニューアルし、毎週月曜午後11時20分の放送に“昇格”。ナレーションを担当するのが、声優の落合福嗣さんだ。落合さんは「グラゼニ」「火ノ丸相撲」などさまざまなアニメに出演しているが、ナレーターとしても活躍している。落合さんにナレーターとして大切にしてること、声優としての活動について聞いた。

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 ◇視聴者と一緒に共有できる感覚が楽しい

 落合さんは、元プロ野球選手の落合博満さんの長男としても知られ、今年、第13回声優アワードで新人男優賞を受賞したことも話題になった。声優デビューした2014年に報道・情報番組「情報7days ニュースキャスター」(TBS系)でナレーションを担当するなど、これまでも数々のバラエティー、情報番組でナレーションを務めてきた。ナレーションとアニメなどの声優はどんな違いがあるのだろうか?

 「アニメも吹き替えもナレーションも意識的に何かを変えるわけではないんですね。アニメはそのキャラクターになって思いを伝える。それはナレーションも共通しています。立ち位置が違うと考えています。アニメのそのキャラクターの立ち位置で演じる。ナレーションは、視聴者と一緒に楽しむスタンスでしゃべったり、視聴者に何かを教える側に立つことがあったり、それとは全然違う立ち位置でしゃべることもあります。番組のテイストによって立ち位置が変わるんです。発音が難しい言葉もたまにあります。スポーツ系の海外の選手の名前を言う時に、舌が慣れていなくて、苦労することもあったり……。そこが醍醐味(だいごみ)」

 「気持ちが大事なのは、アニメのお芝居とも通じる」とも話す。

 「アニメや吹き替えの場合は、びっくりする展開でも、そのキャラクターでびっくりしなければ、びっくりできない。一方、ナレーションは視聴者と一緒に共有できる感覚が楽しいんです。ニュースのアナウンスは情報を明確に伝えて、喜怒哀楽を入れない方がいい時もありますが、バラエティーだったら、自分も楽しいと思って、声として伝えたいんですね。今回の収録で映像の中に赤ちゃんが出てくるのを見ていて、自分にも子供がいるので、分かるなあ……と思ったり」

 ◇落合福嗣を意識させない演技を

 落合さんはアニメ、吹き替えの声優としても活躍している。活動の中で大切にしているのは、見ている人が「落合福嗣を意識させない演技」だ。

 「演じている人がキャラクターを追い越してはいけない。現時点ではそう考えています。『あのキャラ、そうだったんだ!』と言われるのが、うれしいですね。今後、それだけではダメだと思いますが。一番大切なのは作品だったり、作品の中で生きているキャラクター。演じている人の情報が見えると、没入感が薄れるのかな?と気にしています」

 これまではぽっちゃりキャラやガッシリした体形のキャラを演じることも多かったが、最近は変化もあるという。

 「今年に入ってからオネエ言葉の役が多いんです。地声が結構高いんですよ。びっくりされることがあるのですが……。アフレコが終わった時に、信号無視をしている人を見かけて、近くに子供がいたんです。守ろうよ!と思って、とっさに『赤信号よ! 信号守りましょうよ!』と言ってしまったり」

 また、ガンダムファンとしても知られる落合さんは「いつか主人公を苦しめる立場を演じたい。敵対勢力に魅力を感じるんです。憧れます」とも話す。声優、ナレーターとしてのさらなる活躍が注目される。

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