名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「ソードアート・オンライン(SAO)」「僕だけがいない街」などの伊藤智彦監督が手がけるオリジナル劇場版アニメ「HELLO WORLD」が9月20日公開される。「正解するカド」などの野崎まどさんが脚本、「けいおん!」などの堀口悠紀子さんがキャラクターデザインを担当。「楽園追放 -Expelled from Paradise-」などのグラフィニカが製作するなど豪華スタッフが集結したことも話題になっている。声優陣も豪華で、ヒロインの一行瑠璃(いちぎょう・るり)を演じるのが、女優として大活躍中の浜辺美波さんだ。浜辺さんは声優経験はあるものの、苦手意識があったという。アニメ好きだからこその葛藤もあった。浜辺さんに、大好きなアニメへの思い、声優としての演技について聞いた。
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「アニメ、好きですね」と語る浜辺さん。普段はどんなアニメを見るのだろうか?
「SFが特に好きです。バトルものも好きです。少女マンガはあんまり読まなくて、読むことが多いのは少年マンガや青年マンガ。『SAO』もハマっています。アニメを見ると、ワクワクしますし、戦闘シーンも見入っています。モヤモヤとじれったいよりも格好いいものの方がスカッとするんですね」
最近、ハマった作品について聞いてみると「迷いますね……」と考え始める。アニメ好きだからこそ、軽率な発言をしたくないのだろうか? 悩んだ末に「少し前ですが『東京喰種』が好きですね」とコメント。女優として多忙ではあるが、「アニメは朝ご飯を食べながら見ています。すぐに録画がたまってしまうんですけど」と話す。
「HELLO WORLD」に声優として出演する北村匠海さん、松坂桃李さんもアニメ好きだ。松坂さんは「遊☆戯☆王」の大ファンとして知られているし、北村さんは8月に行わ開かれた「HELLO WORLD」の会見で「ガンダム」「エヴァンゲリオン」への思いを熱く語った姿が印象的だった。
「3人共、好きな作品の方向性が違うんですよ。私は『ガンダム』は詳しくないのですが、『(機動戦士ガンダム)鉄血のオルフェンズ』を見ていたし、ロボットが出てくる作品だったら特撮ですが戦隊ものが好きです。ハマるかもしれませんね。北村さんには『約束のネバーランド』を勧めたら、『面白かった!』と、ハマったようです」
浜辺さんはアニメ「ONE PIECE ~ハートオブゴールド~」などに声優として出演したことはあるものの、長編劇場版アニメでメインキャラクターの声優を務めるのは初めて。声優には苦手意識があった。
「オーディションで決めていただいたのですが、これまで声優をやらせていただいた中で、反省ばかりだったんです。関わることができるのはうれしかったのですが、収録に対する不安が大きかったところもあります。大丈夫かな?って。声の出し方が普段とは違って、声だけで喜怒哀楽を表現する。驚きの声の出し方が分からなかったり、アニメが好きなのに、こんなに分からないんだな……と感じていました。自分の声はアニメ向きじゃないのかな?と苦手意識もありました。普段もお店で注文する時に声が通らなくて、気付いてもらえないことがあるので」
「アニメがとにかく好き。ファンとして関わりたい!という気持ちが強い一方、自分でいいのかな? 台無しにしちゃったら……と考えてしまうんです。好きだから、その気持ちを込めて、愛を持って演じています。今回のキャストは松坂さんも北村さんもアニメが好き。本気で好きな人が集まっているので、好きな気持ちを込めて頑張りました」
「HELLO WORLD」の舞台は2027年の京都。内気な男子高校生・堅書直実(かたがき・なおみ、北村さん)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年ナオミ(松坂さん)が突然現れる。ナオミによれば、同級生の一行瑠璃(浜辺さん)は直実と結ばれるが、その後、事故で命を落としてしまうという。直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、現実世界に隠された秘密を知ることになる。
浜辺さんが演じる瑠璃は、直実の同級生で図書委員。感情表現が苦手で少し不器用なところもあるキャラクターだ。
「クラスメートと仲良くなりたいけど、うれしいという感情をうまく表現できなかったり……。今まで私が演じた中でも自分に似ているところが多いキャラクターですね。強い意志があって、譲れないものがある強さが格好いいと思いました」
収録は、先に声を収録してから映像を作るプレスコだった。瑠璃は感情表現が苦手なキャラクターということもあり、苦労もあったというが、伊藤監督が細部にわたるまで指導した。
「難しかったです。『そうですか』というせりふが何度かあって、変化を付けていくのですが、何パターンも録ったんです。気絶するシーンもあって、そこが一番苦労しました。監督は細かく指導していただいて、すごく優しかったです! ありがたいですね。プレスコでしたので、不慣れな私に絵を合わせていただきました。演じるという意味では普段と一緒だと思っていても、やっぱり表現が難しい。難しいからこそ面白さを感じます。まだまだできないことばかりですが、突き詰めていけば、もっと楽しくなるでしょうし」
「難しいからこそ面白い」という言葉からは、浜辺さんのプロ意識の高さを感じる。演技に臨む姿勢は「できる限り精いっぱいのことをしたい。とにかく気合を入れてしがみついていく。器用じゃないんですね。ほかの人が1回でできることができない。だったら5回、10回とやる!」とストイックそのものだ。
「HELLO WORLD」について「SF、青春、ラブストーリーといろいろな要素が詰まっていて、いろいろな方に楽しんでいただけると思います。最新のものを詰め込んだ画期的な作品です。映像も美しいので、大きなスクリーンで見たらより感動し、圧倒されるはずです」と語る浜辺さん。「HELLO WORLD」は、ストイックに作品、キャラクターに向き合った浜辺さんの演技も話題になりそうだ。
※注:野崎まどさんの「崎」は立つ崎(たつさき)
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