Mr.Children:劇場版「ドラえもん」主題歌担当 50周年に50歳の桜井和寿「運命の再会」

劇場版アニメ「映画ドラえもん のび太の新恐竜」のビジュアル(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020
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劇場版アニメ「映画ドラえもん のび太の新恐竜」のビジュアル(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020

 人気バンド「Mr.Children」が、人気アニメ「ドラえもん」の40作目となる劇場版アニメ「映画ドラえもん のび太の新恐竜」(今井一暁監督、2020年3月6日公開)の主題歌「Birthday」を担当することが11月19日、明らかになった。アニメの制作陣が、念願であったMr.Childrenに熱烈なアプローチをして、主題歌を担当することなったという。Mr.Childrenの桜井和寿さんは「ドラえもん50周年、そして僕も50歳となる年に、運命の再会ができたことに心から感謝です」と話している。

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 アニメのポスタービジュアルと主題歌「Birthday」を使用した約30秒の新たな本編映像も公開された。ポスタービジュアルには、のび太やドラえもんや恐竜が描かれ、「ハロー!新のび太」というキャッチコピーが添えられている。

 「のび太の新恐竜」は、のび太たちが、恐竜のキューとミューの仲間を探して、6600万年前の白亜紀を舞台に大冒険を繰り広げる。のび太が恐竜博の化石発掘体験で、化石を見つけ、ドラえもんのひみつ道具・タイムふろしきで化石を元の状態に戻すと、未発見の新種の双子の恐竜が生まれる。のび太に似てちょっと頼りないキューとおてんばなミューを育てるが、やがて2匹が現代で生きていくには限界がきてしまう。キューとミューを元の時代に返すことを決心したのび太は、ドラえもんや仲間たちと共に6600万年前に出発する……。川村元気さんが脚本を担当する。

 ◇Mr.Childrenの桜井和寿さんのコメント

 ハッキリと覚えている。小学4年生の時、両親が僕にドラえもんを買ってきてくれた。家に帰り、自分の部屋のベッドに寝転ぶと、頭上にある小さな棚に1巻から5巻がきれいに並んで置かれていた。そしてそれを僕は複雑な思いで受け取った。なぜなら、当時、僕は勉強を全くしない子供だった。宿題なんかしたことがない。漢字も書けなければ、読書もしたことがなかった。当然、通知表に刻まれる数字は体育以外は1と2で埋まった。

 それを見かねた両親はきっと「しっかり勉強しなさい」そう言いたかっただろう。でも、そう言ったところで、素直に勉強するはずがないことを分かっていて、「宿題しなさい」でも、「読書しなさい」でもなく、「まずはここから始めましょうね。はい、ドラえもん」そんな気持ちで買ってきたのだろう。

 そして、その複雑な親の心情を子供ながらにキャッチした僕は、逃げ場をなくした気持ちになって、しばらく読みも開きもせず、並んだ背表紙の1から5の数字を眺めていた。警戒心の強い猫にオモチャを与えた時のそれのように、僕は3日後くらいにドラえもんを恐る恐る開き、その後、我を忘れ夢中で読みふけった。

 僕にとって初めての読書。初めて好きになった本。初めて感動で泣いた本。それ以来、背表紙の数字は増えていき、棚に入りきらないくらいのドラえもんが並んだ。中2の夏に音楽と出会うまで。

 本当はその後も、僕の人格形成に関わるドラえもんとのエピソードがあるのですが、長くなるのでこの辺でやめておきます。ドラえもん50周年、そして僕も50歳となる年に、運命の再会ができたことに心から感謝です。

 のび太にとってのドラえもんのように、「ドラえもんという存在が、ストーリーが、プロジェクトそのもの」が、弱く情けない自分に寄り添ってくれているのだと、改めてかみ締めながら、音楽でドラえもんに携わらせてもらいました。

 絶対見てくださいね。

 聴いてくださいね。

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