2018年の「このミステリーがすごい!」(このミス)で1位にも選ばれた今村昌弘さんのミステリー小説を、俳優の神木隆之介さん主演で実写映画化する「屍人荘の殺人」(木村ひさし監督、12月13日公開)のイベント「クイズ王試写会」が行われた。イベントには、有名クイズ番組の優勝経験者や、東京大学、京都大学、一橋大学などのクイズ研究会のメンバーやOBたちなど“頭脳集団”が集結。原作者の今村さんと共に、トリックや謎に関するトークを繰り広げた。
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イベントでは、「いつもどのように作品の中のトリックや謎を考えているか」という話題になり、今村さんは「最終的には、自分で苦しんでひねり出すんですが、画用紙にいろいろと書き出して、あれでもない、これでもないと考えたりします。その中で、名作を読んで、こういうのをやってみたいな、というところにも影響を受けます。自分の作りたいものをはっきりと認識するのが大切です。今回も『“密室”がやりたい、でも、やりつくされている、どうしよう?』というところからスタートしました」と明かした。
さらに、サプライズで主演の神木さんからの「クイズの挑戦状VTR」が流され、会場は大盛り上がり。神木さんが本作で、自称ホームズ(明智)とコンビを組むワトソン(葉村)を演じることから「コナン・ドイルのシャーロックホームズシリーズでシャーロックとホームズが初めて出会う場所はどこでしょうか」というクイズが出題された。
この難問に対して、クイズが全て読み上げられる前に、「聖バーソロミュー病院!」とすぐに回答が上がった。さらには、このディティールまで答えるなど、クイズ王たちの知識の広さと深さに今村さんも驚かされた様子だった。
最後には、今村さんが「映画『屍人荘の殺人』を純粋に楽しんでほしいです。そこを入り口に小説も楽しんでもらえたらなと思っていますし、小説で楽しんでもらえるようにするのが小説家としての自分の役割だと思っています」と語り、盛況の中、イベントは終了した。
「屍人荘の殺人」は今村さんのデビュー作で、「このミス」のほか「週刊文春ミステリーベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」でも1位を獲得。「第18回本格ミステリ大賞」にも選出され、デビュー作としては史上初の4冠を達成した。映画では、神紅大学のミステリー愛好会に所属し、強引な“探偵たち”に翻弄(ほんろう)される大学生・葉村譲を神木さん、主人公たちを前代未聞の謎へといざなう女子大生探偵・剣崎比留子を浜辺美波さん、神紅大学の中で“神紅のホームズ”の異名をとり、葉村譲を振り回すミステリー愛好会の会長・明智恭介を中村倫也さんが演じる。
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