俳優の山田裕貴さんが、人気グループ「V6」の岡田准一さん主演で新選組を描いた司馬遼太郎の幕末小説を実写映画化する「燃えよ剣」(原田眞人監督、2020年公開)で、徳川幕府の十五代将軍・一橋慶喜を演じることが11月28日、明らかになった。山田さんは「本読みの段階から、今までにないいっぷう変わった一橋慶喜にしたいと原田監督がおっしゃっていて。“今までにない”とかそういう言葉に弱いので、だいぶ燃えました」と語っている。
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山田さんのほか、会津藩主の松平容保役で尾上右近さん、新選組の隊士の井上源三郎役でたかお鷹さん、山南敬助役で安井順平さん、永倉新八役で谷田歩さん、斎藤一役で松下洸平さん、藤堂平助役でお笑いコンビ「はんにゃ」の金田哲さん、山崎烝役で「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さんが出演することも発表された。
時の最大権力者である孝明帝を坂東巳之助さん、新選組の前身を率い土方歳三(岡田さん)らとたもとを分かつことになる清河八郎を高嶋政宏さん、土方に名刀・兼定を譲り渡す古物商の丸十店主を柄本明さん、土方の学問の師である在村医・本田覚庵を市村正親さんがそれぞれ演じる。
原作は、1962年から64年にかけて週刊誌「週刊文春」(文藝春秋)で連載され、現在までに単行本・文庫を合わせた累計発行部数が500万部を超える大ベストセラー。製作される今年は、土方の没後150年の節目にあたる。
映画は、幕末の激動の時代、武州多摩の百姓の悪ガキだった土方歳三が、「武士になりたい」という熱い思いを胸に、近藤勇(鈴木亮平さん)、沖田総司(山田涼介さん)らと共に京都へ向かう。徳川幕府の後ろ盾のもと、芹沢鴨(伊藤英明さん)を局長に擁し、新選組を結成。土方は“鬼の副長”と呼ばれ、討幕派勢力制圧に活躍を見せる。そんな中、土方はお雪(柴咲コウさん)と運命的に出会い、引かれあう。だが時流は、倒幕へと傾いていき……という展開。
本読みの段階から、今までにないいっぷう変わった一橋慶喜にしたいと原田監督がおっしゃっていて。“今までにない”とかそういう言葉に弱いので、だいぶ燃えました。時代劇の経験はほとんどなかったので不安もありました。撮影日数が短期間だったので集中力をフルに使い、いい緊張感の中で、「こんな慶喜は絶対嫌だなあ」という人物に仕上げられたと思います。自分のシーンだけでなく、作品ができあがるのが本当に楽しみです。
初めての映画出演作品がこの「燃えよ剣」であったことを光栄に、そして誇りに思います。緊張感がピンと張り詰めた現場へ入るたび、静かな感動と興奮がたくさんありました。自分のルーツを重んじ、「受け継ぐ」責任を担う容保公の姿には、伝統芸能の世界に身を置く自分として共感できるところがありました。「容保のことを思う日々、それは日本人の心を思う日々」。撮影期間中の僕の日記には、そんなことが書かれています。幕末の日本を生きた人物のその瞬間、瞬間を、永遠に刻むという感覚を、強く意識して撮影に臨みました。この映画の中に詰まっている「日本の心」を感じていただくためにも、一人でも多くの方にご覧いただきたいと思っております。
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