荒木飛呂彦さんのマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの人気キャラクター岸辺露伴が主人公の「岸辺露伴は動かない」の新作OVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)「懺悔室/ザ・ラン」の上映会「奇譚見聞録」東京公演が12月8日、東京都内で行われ、岸辺露伴役の櫻井孝宏さん、「懺悔室」の若い男役の高橋広樹さん、「ザ・ラン」の橋本陽馬役の内山昂輝さんが登場した。櫻井さんは、アフレコを振り返り、狂気を見せ始める橋本陽馬を演じた内山さんを称賛しつつ、「現場でも“橋本陽馬感”があって少し怖かった」と明かし、観客の笑いを誘った。
ウナギノボリ
ついにクライマックス!「不適切にもほどがある!」
上映会では、まず「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズとの出会いについて語られた。内山さんは、ジョジョ好きの友人から作品の情報を聞いてはいたが、自分では全く読んだことがなかったという。以前ゲームで荒木さん原作の「バオー来訪者」の橋沢育朗を演じたことがあったと話すと、櫻井さんから「うらやましい!」と羨望のまなざしを向けられた。
一方、連載開始時からマンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で「ジョジョ」を読んでいたという高橋さんは、仕事としては今回がシリーズ初参加。「懺悔室」のアフレコについて、「一番大変だったのは荒木先生独特の『じゃあないか』という言い回し。普通に『じゃないか』と言ったら、(スタッフから)『ジョジョ』では『あ』を発音しなければならないと言われて。せっかくなのでかなり強調して言ってみたら、そのまま採用されていてうれしかったです」と振り返った。また、櫻井さんがさらっと「じゃあないか」と言っているのを見て、「ジョジョ歴が長い人は違う」と感心したというエピソードを披露した。
「ザ・ラン」の収録については、内山さんが「とにかく疲れた。(息が上がる音の)『ハァハァ』と言わなくちゃいけないので、途中、酸欠で台本が読めなくなって大変でした」と明かし、露伴にプレッシャーをかけて追い詰めていく場面がとくに大変だったと話すと、櫻井さんも「後半のトレッドミルのシーンは僕も疲れましたね」と同意していた。
最後に櫻井さんは「作品をお見せできたことが、まずは一番うれしかったです。今回が『奇譚見聞録』の初回。このツアーも、皆さんと一緒に新しいものを作り上げていけたらと思います」とメッセージを送った。
「ジョジョの奇妙な冒険」は、1986年に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった荒木さんの人気マンガ。露伴は、人を本にして“読む”能力を持つマンガ家で、「ジョジョの奇妙な冒険」第4部に登場した。「岸辺露伴は動かない」は、1997年に同誌で掲載された「エピソード#16 懺悔室」を皮切りに、これまでさまざまな作品が発表されてきた。
新作OVA「懺悔室/ザ・ラン」のBD、DVDは、2020年3月25日に発売される。コレクターズエディションには、これまでBDなどの特典だった「富豪村」「六壁坂」を含む計4話が収録される。コレクターズエディションが9800円で、通常版が7800円。
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