草刈正雄&溝端淳平:首相&官僚役で共演 「男が男にほれる」撮影現場でのたたずまいとは…

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「連続ドラマW オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」に出演する草刈正雄さん(右)と溝端淳平さん

 草刈正雄さん主演のドラマ「連続ドラマW オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」が3月15日からWOWOWプライムでスタートする。毎週日曜午後10時に放送。全6話で第1話は無料放送。「ハゲタカ」シリーズで知られる真山仁さんによる国家財政の危機を描いた小説「オペレーション Z」(新潮文庫)が原作。草刈さんが日本の首相、江島隆盛に扮(ふん)し、財務省のエリート官僚4人を集めて歳出半減を目的とする特命プロジェクト「オペレーションZ」を結成するという内容だ。溝端淳平さんが「オペレーションZ」の一員で若手官僚の周防篤志を演じている。「せりふが多くてとにかく大変だった」と口をそろえる草刈さんと溝端さんに、互いの印象や役への取り組み方、健康法などについて聞いた。

 ◇役作りはインスピレーション&取材のたまもの

 昨年9月に公開された映画「記憶にございません!」(三谷幸喜監督)では首相を補佐する立場の官房長官を演じた草刈さんが、今作では首相に“昇格する”と昨年12月に発表されると、ネットを中心に話題となった。“草刈総理”を支える溝端さんも「撮影現場での草刈さんのたたずまいは、まさに総理そのもの。椅子に腰掛けている姿だけでも絵になります」とたたえる。一方、溝端さん演じる周防は首相のお気に入りという役柄だが、溝端さんの官僚ぶりはすっかり板についているようで、草刈さんも「命懸けで仕えるサムライ(官僚)のイメージにピッタリだと思いましたね」と太鼓判を押す。

 役作りについて、草刈さんは「僕の方は、役作りっていうのはあまりしないですね。台本を読めば、直感的にインスピレーションが湧くといいますか……」と芸能活動50周年を迎える大ベテランならでは余裕を見せる。だが、そんな草刈さんにとっても「ここまでの緊張感の中で芝居をするのは初めて」だといい、「初めはあまりのせりふ量の多さに『なんだこりゃあ、すげえなあ』と驚いたけど、これが結構、快感になってくるんですよ(笑い)。政治用語っていうのは、なかなか面白いですよ」と笑顔で語る。

 一方、溝端さんは「勉強不足な部分があったので、親戚のおじさんや周りの40~50代の大人に話を聞いた」といい、自身も出演するバラエティー番組「誰だって波瀾爆笑」(日本テレビ系)で一緒に進行役を務めるフリーアナウンサーの堀尾正明さんにもリサーチしたという。

 撮影現場では、「政治用語が飛び交う現場なので、どの役者もみんなせりふに追われている。非常に集中力の高い現場ですね」と溝端さん。草刈さんも「何しろドラマがドラマですからね。気が抜けないというか、チャラチャラしてられないんですよ(笑い)。スタッフもキャストもみんな緊張して現場に入りましたけど、それが良かったんじゃないかと思いますけどね」と語る。草刈さんが「溝端くんは、明るくてね。ムードメーカーとして率先して盛り上げていた」というが、溝端さんいわく「草刈さんは現場では常に“江島総理”になり切っていた」といい、草刈さんも「どうしてもそういう気分にはなりますよね。そうしないといけないんでね。終始ブスッとしてましたよ」とちゃめっ気たっぷりに語る。

 ◇首相に尽くす官僚なら感涙必至の名シーン

 溝端さんの同期の財務官僚役を演じた高橋メアリージュンさんが「総理のために『オペレーションZ』のメンバーが原稿を書いて、それを受け渡す場面」を撮影中に印象的だったシーンとして挙げていたことを伝えると、草刈さんは「あれはいいシーンだよね。僕も読みながらグッときた」と同意する。溝端さんも「自分たちが命懸けで作り上げたものを、総理がまた命懸けでバトンをつなごうとしてくださるシーンですからね」と、さらに「あのとき、高橋さんの顔はカメラに映っていないのに、総理の言葉を聞いて泣いてました」と明かす。草刈さんも「総理のために日々奮闘している官僚の方たちがドラマであの場面を見たら、きっと皆さん泣くんじゃないですか」とにやり。

 さらに溝端さんは「総理が僕のことを『アツシ』って下の名前で呼んで、肩をポンとたたきながら『頼むぞ!』って言ってくださる場面があるんですけど、そこで草刈さんがちょっとニコッとされるんです。演じながらも『ああ、男が男にほれるっていうのは、きっとこういうことなんだなろうな』『この人にだったらついていきたい』って思いましたね。人の心をつかむ江島総理のカリスマ性みたいなものがにじみ出るシーンだったので、あの場面もすごく印象に残っています」としみじみと語る。溝端さんは「器が大きくて、人間くさい人に憧れる」といい、「そういう人と一緒にいたいですし、自分もいつかそうなりたい。江島総理はまさにそういうタイプ」だと思いをはせていた。

 草刈さんは「普段の自分は江島総理とは全然違うタイプ」だといい、「僕自身はだらしがない男でね。本当にどうしようもないんです」と自嘲しつつ、「でも、演じる上では真逆のほうが面白い」と持論を展開する。さらに「僕は個人的には体育会系のヤツが好きなんですよ。あいさつができて、ビッとしてるヤツがいいね。チャーミングでね。そういう後輩に引かれます」と話し、溝端さんの方をチラッと見ながら「こういう後輩にね!」と目配せしていた。

 ◇日ごろ心がけている健康法は?

 ところで、ドラマ撮影のスケジュールでは体調管理も欠かせない。溝端さんは「温冷法」という健康法に毎日取り組んでいるといい、「温かい風呂と冷たいシャワーに交互に入るんです。寒い時期は特に新陳代謝をよくするように心がけています」と説明。一方、もともとテニスが趣味で「体を動かすのが好き」という草刈さんだが、「最近はなかなかできてないんですよ。この撮影が終わったらちょっと休みをもらって、久しぶりに体を動かそうかなと思ってます」と話していた。

 今作は「現実世界とリンクしているのでは?」と錯覚するほど臨場感たっぷりに日本経済の危機的な状況が描かれる。演じている溝端さん自身も「つい(現実と)リンクさせて考えてしまって、実際のニュースを耳にしても『この程度の改革で本当に大丈夫なのか?』って思っちゃいますからね」と語る。

 さらに溝端さんは「ドラマの中で『今の日本は1億円の借金がある人が、年収500万円なのに、1千万円を使っているような状況だ』って説明される場面があるんですけど、国の予算を一家庭に置き換えて考えただけで、これだけスーッと(頭の中に)入ってくるんだなって驚きました。『オペレーションZ』では、日本の財政状況が分かりやすくドラマチックに描かれている。エンターテインメントを通じて経済のことを知ってもらうという意味では、すごく意義がある作品になるんじゃないかなと思います」といい、「僕は平成生まれで30代に入ったばかりなんですが、僕と同世代の若い方たちが、このドラマをきっかけに、もっと気軽に政治や経済の話題ができるようになったらいいなと思います」と期待を寄せる。

 草刈さんも「もしかすると、こういうこともあるかもしれないっていうのは知っておいてほしいなと思いますね。これからの時代を担う若い人たちにも訴えかけるような、そんなドラマになればいいなと思います。ぜひドラマを見て、今を知り、何かを感じてほしい」と呼びかけた。

 (取材・文・撮影/渡邊玲子)

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