SUITS/スーツ:魅力はしゃれたセリフ回しの会話劇 “負け知らずの弁護士”織田裕二の名言で振り返る

連続ドラマ「SUITS/スーツ2」で主人公・甲斐正午を演じる織田裕二さん(C)フジテレビ
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連続ドラマ「SUITS/スーツ2」で主人公・甲斐正午を演じる織田裕二さん(C)フジテレビ

 俳優の織田裕二さんが主演し、2018年10月期にフジテレビの“月9枠”(月曜午後9時)で放送された「SUITS/スーツ」の続編が4月13日、スタートする。負け知らずの敏腕弁護士・甲斐正午(織田さん)と“完全記憶能力”を持つ鈴木大輔(大貴・中島裕翔さん)がバディーを組み、難しい訴訟をさまざまな手段で解決する姿を縦軸に描き、登場人物によるしゃれたセリフ回しによるリズミカルな会話劇が多くの視聴者を楽しませ、話題となった。甲斐が放ったユニークな名言を紹介しながら、前作の物語を振り返る。

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 ◇“若手”中島裕翔を身だしなみ、行動、言葉で成長へと導く

 「SUITS/スーツ」は、シーズン9まで放送されている米人気ドラマ「SUITS」が原作だ。日本四大弁護士事務所の一つで幸村チカ(鈴木保奈美さん)が代表弁護士を務める「幸村・上杉法律事務所」に所属する甲斐は、出資者としての地位を持ち、経営にも参画するシニアパートナーへの昇格を狙っていた。しかし、チカは、そんな甲斐に、昇格の条件としてパートナーとして働く若手の弁護士、アソシエイトを雇うよう命じる。新人採用の面接会を開くことにした甲斐の元に、大貴が現れ、経歴を詐称させて「鈴木大輔」として雇う……というところからスタートした。

 甲斐は椅子に座るときにジャケットの前ボタンを必ず開け、立ち上がるときには必ずボタンを閉める。さらに胸ポケットにチーフを挿すなどスーツの着こなしが上品で、強いこだわりを感じさせる描写が多い。第2話では、甲斐が若手の大輔にオーダースーツをプレゼントするシーンが登場。スーツを着た大輔の姿は、将来を心配していた祖母を安心させ、身だしなみの大切さを物語るエピソードとなった。

 同話では、勤務していた病院から不当解雇された看護師の弁護を、大輔が担当することになる。この案件に協力することになった甲斐が大輔に「俺が関わった以上、何が何でも勝つ。負けは許さない!」と強い姿勢で仕事に臨むことを宣言。その後、看護師を救いたい気持ちはあるが、さまざまな難題を前にして尻込みする大輔に対して「お前は弁護士失格だ。けどそれは経歴詐称しているからでも、ミスしたからでもない。本気じゃないからだ!」とハッパをかけ、弁護士としてだけでなく、社会人としての資質を説いた。

 ◇甲斐と大輔の丁々発止 「ONE PIECE」の名言も

 やがて大輔は、甲斐から無理難題を押しつけられながらも“完全記憶能力”を生かし、敏腕弁護士のよきバディーとして成長を見せていく。甲斐が大輔に「いい加減、親離れしてくれない」と放つと、大輔が「いい加減、子離れしたらどうですか?」と応戦し、リズミカルな会話でバディーとしての成長を表現。また、甲斐と大輔が会話の中で、尾田栄一郎さんの人気マンガ「ONE PIECE(ワンピース)」に登場するドフラミンゴの「勝者だけが正義だ!!」というせりふを用いるなど“小ネタ”でもファンを楽しませた。

 「100回争っても、100回勝つ」と豪語する甲斐の前には、同じ事務所のライバル、蟹江貢(小手伸也さん)をはじめ、聖澤真琴(新木優子さん)の父で“最強弁護士”聖澤敬一郎(竹中直人さん)、甲斐の後輩弁護士の畠中美智瑠(山本未來さん)、“最強検事”澤田仁志(市川海老蔵さん)、最高検の次長検事、柳慎次(國村隼さん)といった強敵が次々と立ちはだかった。中でも、皮肉やジョークを交えた甲斐と蟹江の会話のつばぜり合いに、思わず吹き出してしまった視聴者も多かったはず。甲斐が高級ウイスキーにちなんだウイットに富んだ会話で元上司の柳のうそを見抜くなど、大人の男性が喜びそうな演出もあった。

 後藤博幸プロデューサーは、かつてインタビューで「原作をリスペクトした上で、原作とは違ったオリジナリティーを出していきたい」と話し「テンポの良い会話劇を軸に、ポップで軽妙、しゃれた感じを出している」と説明していた。米ドラマのシーズン2が題材となる「SUITS/スーツ2」からは、「幸村・上杉法律事務所」の共同代表で、吉田鋼太郎さん演じる“危険な弁護士”上杉一志(ひとし)が加わる。どんな名言、ユニークな会話劇で、視聴者を楽しませてくれるのか期待したい。第1話は、4月13日午後9時から30分拡大版で放送。

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