島崎信長:「バキ」で感じた熱量 ベテラン声優集結の「最高の現場」 座長としての意識

アニメ マンガ
「バキ」で主人公の範馬刃牙の声優を務める島崎信長さん

 板垣恵介さんの格闘マンガ「刃牙」シリーズが原作のアニメ「バキ」の第2期「大擂台賽(だいらいたいさい)編」。原作は言わずと知れた人気作で、第1期から引き続き、人気声優の島崎信長さんが主人公の範馬刃牙を演じる。そもそも原作の大ファンだったという島崎さんに、作品への思い、アフレコについて聞いた。

 ◇普通の男子高校生・刃牙を表現

 「刃牙」シリーズは、地下闘技場のチャンピオン・範馬刃牙や刃牙の父で“地上最強の生物”の異名を持つ範馬勇次郎ら格闘家の戦いを描く格闘マンガ。1991年にマンガ誌「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で第1部「グラップラー刃牙」がスタート。現在は第5部にあたる「バキ道」が連載されている。第1期「最凶死刑囚編」は、2018年7~12月に放送されたほか、Netflixでも配信。第2期は、柳龍光との戦いで猛毒を受け、瀕死の状態になった刃牙が、100年に1度の武術トーナメント大擂台賽に参戦する。

 島崎さんは中学生の頃から「刃牙」を読み続けているという。

 「中学生の頃、僕の周りの男の子も大体読んでいました。僕は読む前から、炭酸抜きコーラのシーンを知っていました。元ネタが『バキ』とは知らずになぜか知っていたんです。名場面ばかりですからね。今もたまに最初から読み返しますし、ずーっと読み続けている作品です」

 愛読し続けてきた作品の主演ということもあり、出演が決まった時の喜びは大きかった。

 「うれしかったですね。オーディションの時に手応えがあったんです。オーディションって手応えがあって決まるものでもないんですね。自分の中の理想があっても、それは自分の中の理想にすぎないので、監督やスタッフの皆さんが考えているものと違うこともあります。原作が好きすぎて、自分の中でイメージを固めすぎてしまうこともあります。いろいろな要因があって、手応えがなかったり、無理じゃないかな……と思った時ほどうまくいくこともあるんです。『バキ』は珍しく手応えが合致したんです。後で監督に聞いても、ポイントが一致していたみたいなんですね。めちゃくちゃうれしかったですよ。こんな素晴らしいスタッフ、キャストですからね」

 島崎さんが考えていた刃牙、監督、スタッフが描こうとした刃牙のポイントが一致したようだ。そのポイントとは……。

 「アニメ第1期は、最凶死刑囚編から始まりました。その頃の刃牙は、普通の思春期の高校生としての描写が多くて。格闘家であり、地上最強の生物の息子ではあるけど、普通の男子高校生でもある。身体測定でむきになったり、女の子と恋をしたりと、青少年・刃牙を描いているんです。もしかすると、一般的な高校生と比べて、これまで普通の青春を送っていないので、より青かったり、未熟な部分もあるのかもしれません。一人の不器用な男の子であることを意識して演じようとしていました。人間らしい男子高校生として演じることで、格闘家としての彼とのギャップがより見えてきますし、作中のキャラクターではあるけれど、一人の人間として彼のさまざまな面を丁寧に演じたかったんです」

 ◇先輩に教えられたこと 座長としてのコミュニケーション

 範馬勇次郎役の大塚明夫さん、ビスケット・オリバ役の大塚芳忠さん、郭海皇役の緒方賢一さん、烈海王役の小山力也さん……。「バキ」には超豪華なベテラン声優が集結したことも話題になっている。女性キャラクターの松本梢江も登場するが、基本的に男ばかりの作品だ。アフレコは「男くさいです」と明かす。

 「楽しいです。ワクワクドキドキする最高の現場です。このメンバーが一堂に会することはなかなかないですし、ほかの現場では大抵一番上になる先輩が『バキ』の現場では後輩になっていたり……。すごいですよね。この方とこの方の掛け合いが……と興奮しています。原作も“謎の説得力”がありますが、この先輩方が演じることで、さらなる説得力が生まれています。とんでもないことになるんです。バキの熱量を改めて感じています」

 座長として意識していることもある。それは「コミュニケーション」だ。

 「役者は、マイク前の演技はもちろん何より大事ですが、コミュニケーションも大事と思っているんです。みんなで気持ちを共有して、作品を作り上げていきたいんです。僕は後輩ですが、座長として、やろうとしていることを提示していかないといけません。ゲストの先輩も含めてみんなが気持ちよく演じていただけるように向き合うのが、座長なのかな?と思っています」

 島崎さんは数々の作品で主演を務める人気声優だが、最初から座長としてうまくコミュニケーションできたわけではないという。

 「元々、コミュニケーションは好きなのですが、コミュニケーションを意識して大切にするのは、先輩に教えていただいたことでもあるんです。昔は現場、作品のためにという意識、自覚を持つことがなかなかできませんでした。全然できなかった時、僕が本来、座長としてやるべきことを何から何まで先輩にしていただいたことがあったんです。先輩の背中を見て、僕もいろいろな現場で、少しずつではありますが、先輩のようにできるようにと務めてきました。先輩から受け継いだすてきなものを、たくさんの現場に、人に、つなげていきたいんです。まだまだですけどね……。そのためにも、何より大切なマイク前での演技は常に向上心を持って磨いていかなければなりません。どこかで満足してしまったら、役者として停滞してしまうでしょうから」

 ストイックな島崎さんの姿勢は「バキ」に登場する格闘家に通じるところもあるのかもしれない。

 第2期「大擂台賽」の見どころを「いろいろな魅力があります。魅力的なキャラクターたちによるバトルは言わずもがな。地上最強の生物・範馬勇次郎の闘争がついに見られるのも大きいですね。烈海王、彼のチャーミングさも爆発します。それにアナウンサー役の中尾隆聖さんの実況もすごい! 隆聖さんにしかできない!という説得力です」と語る島崎さん。島崎さんをはじめとした声優陣の熱量に圧倒されるはずだ。

 ※注:島崎信長さんの「崎」は立つ崎(たつさき)

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