古川雄大:ステイホーム期間はリモート飲み会も “人とのぬくもり”への思いを曲に乗せて

映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」にフウ家の長男クリストファー役で出演している古川雄大さん
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映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」にフウ家の長男クリストファー役で出演している古川雄大さん

 7月23日公開の映画「コンフィデンスマンJP プリンセス編」(田中亮監督)に出演している俳優の古川雄大(ふるかわ・ゆうた)さん。この映画で古川さんは、大富豪フウ家の父の10兆円の遺産を狙う長男クリストファーを演じている。放送中のNHK連続テレビ小説「エール」での“ミュージックティーチャー”御手洗清太郎(みたらい・きよたろう)役で一気に知名度を上げた古川さんに、映画についてはもとより、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるステイホーム期間中の過ごし方や10年後の将来像などについて聞いた。

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 ◇リモートの距離感の心地よさも感じつつ…

 ステイホーム期間中は、「家に引きこもっていました」という古川さん。もともと家にいることは「嫌いではない」そうで、今回も「最初は大丈夫だったんです。それまで進んで人に会いに行くタイプでもなかったですし」というものの、さすがに2カ月間は長過ぎた。そのとき、「自分も人と会うのが好きだったのだということに気づきました」と明かす。

 そこで、地元・長野の友達や昔の俳優仲間など、普段、連絡を取っていなかった人に連絡を取ってみた。リモート飲み会も自ら企画し、酒をくみ交わした。そのとき感じたのは“リモート”の距離感の心地よさだという。「人と会っている感じはないけれど会っている、みたいな。やめたいときにやめられるし、帰ることを考えたり、電車に乗ったりする手間もない」ということ。とはいえ、リモート飲み会は「やっぱり最後は、また会ってご飯を食べたいねという話で終わった」といい、人の温もりを改めて感じることになった。

 そんな思いから作ったのが、自身のインスタグラムにもアップされている「夜に咲く花」という曲だ。そこには「人と触れ合えなくなって初めて、その大切さに気づき、これからも人とつながっていたいという思い」と、外出自粛中に不要不急の外出をする人がいるというニュースを目にして、「自分の欲を捨ててみんなが同じ方を向けたらいいという理想」を込めた。

 ◇10年後は…

 7月9日に33歳になった。30代に入ってからより一層、「常日頃から人生について考えるようになった」という古川さん。ただ、「自分が最終的にどうなっていたいという答えはまだ出てこない」と語る。

 「今、いろんなお仕事に挑戦させていただく中で、少し先の未来の目標は立てられるんです。でも、大きな人生というものでとらえると、イメージがまだなかなかできません」と打ち明ける。

 そのため、10年後の自身の将来像を聞いたときは、「3年後くらいまでは、なんとなくこうしたいなとか、こうあるために頑張ろうというものはあるんですが、10年後は先過ぎて分かりません。自分もミュージカルを8年続けさせていただいていますが、最初はミュージカルをやろうと思って芸能界入ったわけではないのです。とあるきっかけでミュージカルをやることになって、ミュージカルをやっていて頑張ろうと思い、その結果、開いた未来があります」と自身の足跡を振り返りつつ、「だからこそ考えてしまうのかもしれないですね」と正直な気持ちを明かす。ただ、「表現という部分では、芝居は続けて行きたいです」と前向きに語る。

 ◇クリストファーに共感

 そんな古川さんが今回の映画で演じた、世界有数の大富豪フウ家の長男クリストファーは、当主のレイモンド(北大路欣也さん)が亡くなり、10兆円の遺産を巡って、姉ブリジット(ビビアン・スーさん)と弟アンドリュー(白濱亜嵐さん)と火花を散らすことになる。そこにコンフィデンスマン(信用詐欺師)のダー子(長澤まさみさん)、ボクちゃん(東出昌大さん)、リチャード(小日向文世さん)が参戦。世界中から集まった詐欺師たちとだまし合いを繰り広げる。

 古川さんが演じるクリストファーは冷酷無比な男だが、古川さん自身はクリストファーを「すごく頑張り屋」ととらえ、「ただ、行動するにもやり方が分からなくて、背伸びをしてしまっている。そういう部分は僕にもあります」と共感できたという。

 逆に、クリストファーの「人を見下しているようなところ」は共感できなかった。「僕は割と人の尊敬できるところを探すほうで、最近は特にいろんな人の良い部分を見るように心掛けています」と語る。

 ◇撮影で楽しかったのは…

 撮影は、国内ロケを経てマレーシアで行われた。マレーシアでは、撮影がオフの日に浜辺に行った。泳ぎに行ったのかと思いきや、「足をつかりに行きました」。そのときちょうど、今作のクライマックスを撮影しているところと鉢合わせしそうになり、「みんなが最高のシーンを切磋琢磨(せっさたくま)して撮っているときに、自分が海につかっていていいんだろうかと思いまして、自分も頑張らないと、とすぐ部屋に戻って(台)本を読んでいました」と古川さんの真面目さがうかがえるエピソードを明かす。

 楽しかったのは昆虫と触れ合うシーンを撮ったとき。もともと動物や昆虫など「ピュアな存在と触れ合う」ことが好きだという古川さん。幼い頃はカブトムシを飼ったり、森の中に秘密基地を作って虫を捕ったりしていたという。その後、大蛇が出たため、秘密基地には行かなくなったそうだが、大人になった今でも「カメムシやゴキブリは苦手ですけど、危害を加えて来なければ大丈夫」と語る。

 ちなみに、10兆円あったらどうするかという問いに、「どうするんでしょうね」と考えこんだ古川さん。「10兆円はいらないですね。5億円ぐらいでいいです。それでも多いか(笑い)。でも多分10兆円もらったら、いろんなものにお金を出して、すぐになくなる生活をする気がします」と話した。

 ◇30歳を超えてから健康に気を使う

 現在33歳。30歳を過ぎてから健康には気を使うようになった。「年を重ねていく上で体が資本のこのお仕事で体調を崩さないため」に、今は家での筋肉トレーニングと、「40分から1時間かけて7、8キロの距離を走れるときに走る」という。以前通っていたスポーツジムにもまた行き始めたいと考えている。

 食事に関しても、「30歳を超えてから、きちんと朝食を食べることから始めて、何を食べるかとか、糖質をどれだけ取らないかとか、そういうことに気を付けるようになりました。サプリメントを飲んだり、血糖値を上げないために食前に青汁を飲んで食物繊維をとっておくなど」と明かす。

 そのため、食事の「95%は自炊」で、仕事先で弁当が提供されるときはそれを食べるが、それ以外は、自分で握った塩むすびを持っていくという。この日の取材は終了時刻が午後5時半と、「夕食の時間を超えない時間」だったため、塩むすびは持参せず、「今日も帰って作ります」とのこと。取材が終わり、去り際に献立をたずねると、「魚を焼くだけです」と照れながら教えてくれた。

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