NiziU:「Nizi Project」から生まれた話題沸騰のガールズグループ 汗と涙が詰まった結成までの軌跡

9人組ガールズグループ「NiziU」
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9人組ガールズグループ「NiziU」

 6月30日にデジタルミニアルバム「Make you happy」を配信限定でリリースし、プレデビューを飾った9人組ガールズグループ「NiziU(ニジュー)」。ソニーミュージックと韓国のJYPエンターテインメントによる共同プロジェクトに密着したオーディション番組「Nizi Project」から誕生したグループで、同日に公開されたミュージックビデオは公開初日で異例の1000万回再生を記録するなど、早くも話題沸騰となっている。彼女たちは「Nizi Project」でさまざまなミッションに挑戦しながら実力を伸ばし、約1万人の中から見事デビューへの切符をつかみ取った。そんな「NiziU」結成までの汗と涙の軌跡を、改めて振り返っていきたい。

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 ◇1万人が参加したグローバル・オーディション 5日間の過酷な東京合宿

 「Nizi Project」の始まりは、2019年2月にさかのぼる。プロデューサーであり、自身も歌手として活動するJ.Y. Parkさん総指揮のもと、「全世界で活躍するグローバル・ガールズグループ」の誕生を目的にプロジェクトがスタートした。その模様は動画配信サービス「Hulu(フールー)」で独占配信されたほか、日本テレビ系の朝の情報番組「スッキリ」(月~金曜午前8時)でも特集企画が組まれた。

 約1万人が参加した日本8都市とアメリカ2都市での地域予選を経て、「Nizi Project」“パート1”となる4泊5日の東京合宿が開催された。26人が参加した東京合宿では、ダンス、ボーカルの個人レベルテストで順位を発表。さらに、それぞれが特技披露を行った後、東京合宿後に行われる韓国合宿の参加メンバーを決定する、チームでのSHOWCASEが実施された。

 J.Y. Parkさんは「ダンス」「歌」「スター性」「人柄」の4項目をもとに、与えられた課題に対する向き合い方、今後の成長の可能性にも目を向けながら評価を行い、14人のメンバーを選出。通過者たちは韓国に渡り、半年間の合宿に挑むこととなった。

 ◇長期間の韓国合宿 レベルアップの一方で、スランプも…

 東京合宿から3カ月後、いよいよ“パート2”となる韓国合宿に突入。1人が韓国合宿参加前に辞退を発表したため13人でのスタートとなり、メンバーたちは同じ宿舎で生活を共にしながら、「2回最下位になったら脱落」という条件のもとミッションに挑戦していった。

 東京合宿と同様に、まず行われたのが個人レベルテスト。これまでのイメージをがらりと覆すような新しい魅力を見せ、絶賛されるメンバーがいる一方で、思うように力を発揮できず伸び悩むメンバーもおり、評価は大きく分かれた。

 続くチームミッションでは4チームに分かれ、2組ずつのパフォーマンス対決を実施。その後、メンバーは体力とバラエティー力を“訓練”する「体育祭」で仲を深め、3チームで行うチームバトルミッションに挑戦した。ファイナル進出を懸けたこの戦いでは、さらに一段階成長したパフォーマンスを見せた面々だったが、惜しくもここで1人の脱落者が出てしまう結果となった。

 そして迎えたファイナルステージ。6人ずつ2チームに分かれて行った2回の対決では、最終バトルらしい熱のほとばしるパフォーマンスが繰り広げられ、結果は同率に。ファイナルステージ前に「最終的なデビューの人数は決まっていない」と話していたJ.Y. Parkさんは、今回のパフォーマンスの評価をもとにデビューメンバーを決定。9人が「NiziU」としてデビューへの道を勝ち進んだ。

 ◇個性と実力あふれる9人のメンバー 選考基準は「プロとしてのパフォーマンス力と成長」 

 たくさんの汗と涙を流しながら、晴れて誕生した「NiziU」。J.Y. Parkさんはデビューメンバーを選出するにあたり「彼女たち(練習生)をアマチュアではなくプロだと思って、誰が目立つか見た」と話し、「プロとして活躍するには、パフォーマンスに起伏があってはならない。いつでも一定レベルのパフォーマンスを披露できることが重要なポイントだった」と明かした。そんな厳しい審査基準をクリアし、デビューをつかんだ9人を年齢順に紹介する。

 マコさんは、2001年4月4日生まれの19歳。最年長メンバーであり、「NiziU」のリーダーを務める。JYP練習生としてプロジェクトに参加し、2年7カ月の練習生期間で培ったスキルを生かしながら、評価では常に上位をキープ。見事なリーダーシップを発揮し、仲間を支え続けた。

 リオさんは、2002年2月4日生まれの18歳。8年間のダンス経験があり、その実力はグループ内でもピカイチ。当初はグルーブを感じさせる力強い踊りを武器としていたが、課題を通して女性らしい振り付けにも挑戦。さらに、ボーカルのスキルもアップさせるなど幅を広げ、見事デビューに至った。

 マヤさんは、2002年4月8日生まれの18歳。年上メンバーで面倒見が良く、「NiziU」のお母さん的存在。「BLACKPINK」などを生んだYGエンターテインメントが展開する“YGJAPAN”の元練習生で、パフォーマンスでの表現力を高く買われたほか、トレーナーやスタッフによる人柄評価でも票を集めた。

 リクさんは、2002年10月26日生まれの17歳。明るく元気な「NiziU」の“ビタミン”で、安定的な歌唱力の持ち主。ミッションごとに雰囲気の違った姿を披露し続け、韓国合宿では「ガールズグループに期待するものを全て見せてくれた」と絶賛されるなど、ダンス、歌ともに成長を高く評価された。

 アヤカさんは、2003年6月20日生まれの17歳。オーディションスタート時から、ナチュラルな美しさあふれるビジュアルで存在感を放っていた。ダンス、ボーカルに加え、表現力など、毎回のミッションでさまざまな要素を吸収し、急速にスキルアップ。短期間でパフォーマンスが見違えるほど変化した。

 マユカさんは、2003年11月13日生まれの16歳。優しく温かい性格で、周囲をハッピーにさせるような笑顔が印象的。地域予選で保留から合格メンバーに昇格し、「Nizi Project」に参加。ひたむきな努力で回を重ねるごとに成長し、人柄評価ではリーダーのマコさんとともに最高点を獲得した。

 リマさんは、2004年3月26日生まれの16歳。ヒップホップアーティストのZeebraさん、モデルの中林美和さんを両親に持ち、JYP練習生として参加した。幼少期からインターナショナルスクールに通い、英語も堪能。ラップを得意とし、“ガールクラッシュ”な風貌ながらキュートさも兼ね備えている。

 ミイヒさんは、2004年8月12日生まれの15歳。JYP練習生として参加し、当初からダンス、ボーカルともに実力を称賛された。可愛らしい見た目とは裏腹に、しっとりとした大人っぽい歌声で魅了し、パート2の個人レベルテストでは、恋人への切ない気持ちを描いた楽曲を見事な感情表現で歌いきった。

 ニナさんは、2005年2月27日生まれの15歳。アメリカ人の父と日本人の母を持つ日米ハーフで、ポジティブで明るいグループの末っ子。抜群の歌唱力と安定的な高音を最大の武器に、チームバトルではボーカル面を担い、J.Y. Parkさんからも「とにかく信じて聴けるボーカル」と絶賛の評価を受けた。

 6月30日に発売されたプレデビューデジタルミニアルバム「Make you happy」は、週間ダウンロード数とストリーミング再生数の歴代最高記録をたたき出したほか、7月30日からは「Hulu」で、各メンバーのデビューまでを本人のロングインタビューで振り返る「NiziU 9 Nizi Stories」(毎週木曜午後8時、全9回)も新たに独占配信される。今秋のメジャーデビューを経てさらに羽ばたいていくであろう「NiziU」から、今後も目が離せない。

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