アニメ質問状:「SAO アリシゼーション War of Underworld」 高いハードルを遙かに超える スタッフの熱、想いが乗った映像

「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」の一場面(C)2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project
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「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」の一場面(C)2017 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/SAO-A Project

  話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、 川原礫(れき)さんの人気ライトノベルが原作のテレビアニメ「ソードアート・オンライン(SAO)」シリーズの「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」の第2クールです。アニプレックスの丹羽将己プロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。

ウナギノボリ

 --作品の概要と魅力は?

 原作刊行から11年、アニメ1期放送から9年、長きにわたって国内外問わず多くのファンに愛されてきた「ソードアート・オンライン」シリーズは、世界初のフルダイブ型VRゲームが突如、デスゲームへと変貌し、そこで命を懸けて戦う主人公キリトが、さまざまなゲーム世界で仲間と共に強敵を倒していく物語です。

 現在放送中の<<アリシゼーション>>編最終章は、初期のシリーズから紡がれてきた物語の一つの帰結であり集大成といえる内容になっています。本作では主人公のキリトが心に大きな傷を負い、心神喪失状態に陥り、その間に彼の仲間たちが世界を巻き込む最大の絶望の淵(ふち)に立たされます。大切な人たちのためにキリトは再び剣を取れるのか? この復活と逆転劇が最大の魅力だと思います。

 --アニメにする時に心がけたことは?

 心がけたことはハードルを上げていくことです。そこら中で自分は「今回のクールが集大成だからすごいフィルムができるよ」と言ってまして、アニメスタッフには嫌がられるんですが……。でも、この長い制作期間の中でどんなに苦しい状況でも熱い気持ちでアニメを作っているスタッフの顔を何度も見てきているので、このチームがここ一番でさらに最高のものを作ってくれると心から信じてました。

 A-1 Picturesの金子敦史プロデューサーなんて自分の作った映像なのに、それを見て何度泣いてたか、熱い人なんですね。完成された映像は、そんなスタッフの熱とか想(おも)いがこれでもかってくらい乗っかっていて、自分のハードルなんて遥かに超えていましたよ。アクションは、菅野芳弘さんと丸山大勝さんが大暴れしてくれてますよね、圧巻です。

--作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?

 大変だったことはやはり主役不在の時間がとても長かったことです。いつキリトが復活するんだ?と思ってるのは、視聴者の皆さんだけじゃなく、自分たちも一緒なんです。キリトなしでこの作品は戦えるのか? それだけ彼は作品にとって大きな存在なんです。それでもこれまでに登場したほかのキャラクターたちで物語を紡いでいけるというのは、長く続く「SAO」ならではだと思います。

 とは言いつつもうれしかったことはやっぱりキリトにもう一度会えたことです。ずっと会えなかった人にやっと会えるって、それは普遍的な感動がありますよね。それにしても彼の場合は本当に長かったですね……。

 --今後の見どころを教えてください。

 というわけでようやくキリトが復活しましたが、いまだアンダーワールドが危機的状況なのは変わりませんし、現実世界のオーシャン・タートル内部でも戦いは続いています。どのような形で物語が帰結するのか、そして「SAO」ならではのエンディングを楽しみにしていてください。4クールの長きに渡った<<アリシゼーション>>編、英雄キリトの最後の戦いをぜひ見届けてください。

--ファンへ一言お願いします。

 企画当初の予定では、今ごろは放送がとっくに終了していたはずでしたが、そう簡単にはいかず予想以上にファンの皆さんをお待たせすることになってしまいました。残すところあと少しですが、お待たせしたからには、最後まで最高のフィルムを届けられるようスタッフ一同全力でやり切りますので、もう少しだけお付き合いお願いします。

 アニプレックス プロデューサー 丹羽将己

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