水瀬いのり:睡眠がパワーの源に テレビアニメ「魔王城でおやすみ」でスヤリス姫に惑わされ…

「魔王城でおやすみ」の一場面(C)熊之股鍵次・小学館/魔王城睡眠促進委員会
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「魔王城でおやすみ」の一場面(C)熊之股鍵次・小学館/魔王城睡眠促進委員会

 「週刊少年サンデー」(小学館)で連載中の熊之股鍵次さんのマンガが原作のテレビアニメ「魔王城でおやすみ」が、テレビ東京、BSテレ東、AT-Xで10月5日、スタートする。眠りのために手段は選ばない主人公・スヤリス姫の声優を務めるのが水瀬いのりさんだ。水瀬さんはスヤリス姫と同じく睡眠がパワーの源になっているという。水瀬さんに「難しい」と感じているというスヤリス姫の演技、睡眠への思いを聞いた。

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 ◇オーディションで初めての経験

 「魔王城でおやすみ」というタイトルは聞いてどんな内容を想像するだろうか? 水瀬さんが原作を読む前は「怖いお話」を想像していたという。

 「魔王城だから、危機感があるのかな? どんな物語だろう?とマンガのページを開いていくと、想像していたものと違ったんです。姫が安眠を求めてお城を練り歩いたり、モンスターを寝具の素材にしたり……自由なんですよね。怖いお話だと思っていたら、真逆。心から笑って、スヤリス姫に拍手をしたくなりました。行動力にあっぱれ!って(笑い)」

 水瀬さんはオーディションを経て、スヤリス姫役に決まった。同作は、魔王城に捕らわれた人間のスヤリス姫が安眠を求めて好き放題する姿を描く。オーディションでは好き放題なスヤリス姫に「つかめそうでつかめないところに惑わされた」という。

 「スヤリス姫らしさを声で表現しようとすると、低い声でも可愛かったり、少しクセがあっても可愛い……と一つのジャンルに当てはまらないんです。魔物たちに見せる表情があったり、フワ-と可愛らしい表情もあって、けだるそうだったり、表情も豊かです。すごく悩みながらオーディションに臨みました。テストで演じた時も、これで大丈夫なのかな?と迷いもありました。『もう少し低めのテンションで』『可憐(かれん)に』などディレクションをいただき、いろいろなパターンを演じさせていただきました。出し切った……とはならず、これでよかったのかな?とこれまでにないくらい自信をなくして、帰路についたことをよく覚えています。初めての経験でした」

 今回のインタビューは第1話のアフレコ後に実施した。水瀬さんは数々の人気作に出演してきた。そんな水瀬さんもスヤリス姫の演技は「難しい」と感じたという。

 「ほかのキャストの方と一緒に演じる中で、演技を固めることができたのかな?と思っています。シーンによって可愛かったり、ダークだったり、格好よさがあったり、表情、声色が変わるんです。姫の気持ちに追いついていかないといけません。きっとこうなるだろう!というのが通用しないですし、想像を超える発想に付いていかないといけません。そこが難しいです。試行錯誤しながらなのですが、緩急を激しくつけることが課題です」

 ◇睡眠、枕のこだわり 

 スヤリス姫にとって睡眠は何よりも大切なもの。水瀬さんにとっても睡眠はパワーの源になっている。

 「ご飯をしっかり食べて、温かいお風呂に入って、ちゃんと睡眠をとることは大事ですよね。スヤリス姫ほど睡眠の質にこだわっているわけではないのですが、何年か前に、自分の頭に合う枕を作りました。素材と高さにこだわったんです。前に作ったものなので、今は形が変わってしまっていますが(笑い)。眠る前はスマホを触らないように心がけたり、お風呂から出て1時間半くらいで眠るようにしたり、私もこだわりがあります」

 水瀬さんは多忙なので、なかなか睡眠時間がとれないのでは……とも考えてしまうが、「全然ですよ」と笑顔で話す。

 「なるべく家に仕事を持って帰らないようにして、睡眠時間を確保しています。本当は午後10時くらいに寝ると美容にもいいのでしょうけど、難しいんですよね……。子供の頃は夜になるとすぐに眠たくなったのに。午後10時って大人にとっては、自由時間はこれから!となる頃ですし」

 アニメの見どころを「スヤリス姫は、魔物たちのチームワークを乱すような存在。ツッコミをスルーしながら、自分の道を進んでいきます。私も姫を演じることでかき乱していきたいです。テンポもすごくよくて、いろいろなアドリブもあったりするので、何度も見てほしいです。見返し必須なアニメです! ジングル、アイキャッチも可愛いです。楽しみにしてください!」と話す水瀬さん。

 快眠を原動力の一つとして「魔王城でおやすみ」でもきっと名演を見せてくれるはずだ。

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