ソニン:デビュー20周年「私は運が良かった」 原点知るつんく♂と再タッグ「愛情再確認」

今年でデビュー20周年のソニンさん
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今年でデビュー20周年のソニンさん

 2000年に男女ユニット「EE JUMP」としてデビューし、今年で20周年となる女優のソニンさん。近年、舞台を中心に活動し、演劇界で高い評価を得てきたソニンさんだが、10月14日には歌手として、記念シングル「ずっとそばにいてね。/カレーライスの女”2020 Remix”」をリリース。さらにデビュー日となる10月18日には、日本橋三井ホール(東京都中央区)で20周年ライブも開催する。20年前を「とにかく歌が一番だった」と振り返り、当時思い描いていた将来と今とを比べ、「女優をやっている時点で全然違うと思います。包み隠さず言ってしまえば(女優業に)興味もなかった、あのときは(笑い)。私が女優として芝居をやるなんて想像もつかなかったですし、私なんかがせりふを覚えられるのかって感じでしたから」とあっけらかんと明かすソニンさんに話を聞いた。

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 ◇こうやって続けてこれたのはラッキー、むしろ幸運の持ち主

 いまや舞台に立てば、ミュージカル女優としてオーラ、風格さえも漂わすようになったソニンさん。その原点に歌手活動があったことは確かだが、「EE JUMP」時代を含めると、キャリアは5、6年と、“歌手ソニン”は“女優ソニン”を大きく下回っている。

 同年代の「SPEED」のライブを見て、「私も向こう側の世界で、人に感動を与える存在になりたいと思った」のがデビューのきっかけというソニンさんにとって、当初思い描いていた将来像と現在が「全然違う」と語るに至った要因にもなっている歌手キャリアの短さ。だからこそ、ソニンさんがここまで続けてこられた“原動力”は何だったのか、非常に気になるのだ。

 ソニンさんに聞くと「とりあえず自分の気が済むまで、限界がくるまで頑張ってみようと思っていたら20年たってしまった」というのが真相のようだが、「そのときそのときの思いがあって、それを更新し続けてきたというか。もちろん、音を上げたくなるような大変な時期もありましたが、それは私に限ったことではないので。頑張って一個ずつ壁や障害をクリアして、まだまだ限界じゃないって繰り返していたら、ここにたどり着いていたというのが合っているのかもしれません」と明かす。

 さらにソニンさんが今回、繰り返し口にていたのが「自分はラッキーだった」という言葉。メンバーの不祥事による「EE JUMP」解散を知る人間にとっては意外な一言のようにも思えるが……。

 「20年、本当にいろいろなことがありましたけど、結局のところ、ニューヨークに留学していた1年半をのぞいては絶えず仕事をしていたので、私は運が良かったんだろうなって(笑い)。あれだけの予想だにしない出来事があって、それこそ『ソニンはツイてないね』ってイメージを持たれたりしているのかもしれないけど、こうやって続けてこれたのはラッキー、むしろ幸運の持ち主かなって」とほほ笑んでみせる。

 ◇新曲はつんく♂と「何往復ものやりとりを経て完成」

 14日発売の記念シングルでは「EE JUMP」時代含めて歌手キャリアの初期に力を貸してくれたつんく♂さんとの再タッグが実現した。新曲「ずっとそばにいてね。」は、2002年発表のソニンさんの代表曲「カレーライスの女」のアンサーソングとして制作され、10代だった少女が月日を重ね成長した姿を描いたバラードとなっている。

 恩師であるつんく♂さんとの再タッグはソニンさん自ら提案。「せっかくのアニバーサリーだから新曲を出そうってなったとき、私の原点を知るつんく♂さんに書いていただくのはどうだろうかとなり。『カレーライスの女』のアンサーソングをお願いしたいと思いました。『カレーライスの女』は私の代表曲でもあり、発売してから18年たちますけど、すごく皆さんに愛されている曲でもあって。なので、主人公の女の子が18年たった今の姿を描いたような曲にしたらどうかなと、提案させていただきました」とソニンさん。

 新曲はソニンさんとつんく♂さんとで、テンポや曲調、歌詞なども含めて何往復ものやりとりを経て完成した。「もう10年以上も会ってない中で、つんく♂さんは今の私に近づけるようにも書いてくださいました。それでも“つんく♂節”は残っているので、つんく♂さんの楽曲を愛する皆さんにも喜んでもらえるような、つんく♂ファミリーとしてのソニンというものも感じてもらえるような内容になっていると思います」と手応えを明かす。

 そんなソニンさんにとってつんく♂さんとはどんな存在なのだろうか? 「たぶん、ハロプロメンバーとつんく♂さんとの関係と、私とつんく♂さんとの関係は少し異なっていて。もともとつんく♂さんプロデュースは、私の当時の事務所(ハーモニープロモーション)の社長が『シャ乱Q』のマネジャーをなさっていたんです。当時の事務所の社長が私にとって父親とするならば、つんく♂さんはいとこのお兄ちゃんみたいな感じなのかな」と告白。「それこそ、つんく♂さんには“娘”のような子たちがたくさんいる中、それでも私のことを気にかけてくださっていたみたいで。今回のシングルを出すにあたっていただいたメールや曲を通して愛情を再確認できたのはとてもうれしかったです」と語ってみせた。

 ◇これからも人の人生を動かすくらい感動させられる表現者になれたら

 最後に18日の20周年ライブへの思いも語ってもらった。「本当にアニバーサリーということで、デビューからの20年間を振り返るような、お客さんも一緒に私の20年間を旅できるような構成にしたいなって思っています。誕生日でも何でも記念日ってお祝いしてもらうことが多いのですが、それ以上に私は『ありがとう』という感謝の気持ちの方が大きいので。今回は特に、20年間サポートしてくださった皆さんに『ありがとう』という気持ちでライブに挑みたいです」ときっぱり。

 さらには「自分がどう思うか」ではなく「人をどういう気持ちにさせるか」に常に思考が向いているというソニンさんは、この先も「なるようにしかならない」としながらも、「歌でも、お芝居でも、人を感動させたいっていう根本は変わっていないので、形に固執せず、これからも人の人生を動かすくらい感動させられる表現者になれたらなって思っています」と話していた。

 *……デビュー20周年ライブ「SONIM’s 20th ANNIVERSARY LIVE『Cheers.』」は有料生配信も実施される。ライブは10月18日午後2時開演(ゲスト:中川晃教さん)と同日午後6時開演(ゲスト:濱田めぐみさん)の2公演で視聴チケットはローチケ LIVE STREAMING(ZAIKO)にて購入可能。価格は3300円。

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