魔女見習いをさがして:初期構想はどれみが主人公だった 「夢のクレヨン王国」との関係も… スタッフトーク

「魔女見習いをさがして」のスタッフトーク付き上映会に登場した(左から)関弘美プロデューサー、佐藤順一監督、栗山緑さん
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「魔女見習いをさがして」のスタッフトーク付き上映会に登場した(左から)関弘美プロデューサー、佐藤順一監督、栗山緑さん

 人気アニメ「おジャ魔女どれみ」シリーズの20周年記念作で、オリジナルスタッフが製作した劇場版アニメ「魔女見習いをさがして」(佐藤順一監督、鎌谷悠監督)のスタッフトーク付き上映会が11月26日、渋谷TOEI(東京都渋谷区)で開催され、佐藤監督、脚本を担当した栗山緑さん、東映アニメーションの関弘美プロデューサーが登場した。「魔女見習いをさがして」の初期構想を明かしたほか、3人が参加した「夢のクレヨン王国」と「おジャ魔女どれみ」「魔女見習いをさがして」の関係などについて語った。

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 「魔女見習いをさがして」は、子供の頃に「おジャ魔女どれみ」シリーズを見ていた22歳の教員志望の大学生の長瀬ソラ、27歳の会社員の吉月ミレ、20歳のフリーターの川谷レイカが主人公で、3人が出会い、一緒に旅に出ることになる。「おジャ魔女どれみ」のどれみが主人公ではないことも話題になっている。

 佐藤監督は「魔女見習いをさがして」の初期構想について「最初の企画は、どれみたちの話だったんです。スペクタクルありの映画っぽい流れを考えていました。最後に奇跡を起こすみたいな。でも、そうじゃないよね?となったんです」と語った。

 「魔女見習いをさがして」の冒頭は、タンポポの綿毛が飛んでいくシーンが印象的で、佐藤監督は「『夢のクレヨン王国』までさかのぼる話なのですが、綿毛が飛んで終わるんです。『おジャ魔女どれみ』の冒頭は、綿毛が帰ってきます。そして、20年後(の『魔女見習いをさがして』)につながるんです」と明かした。

 「魔女見習いをさがして」の冒頭は、人気曲「おジャ魔女カーニバル!!」をボサノバ調にアレンジした主題歌「おジャ魔女カーニバル!!(魔女見習いをさがしてVersion)」が流れる。栗山さんは「『おジャ魔女カーニバル!!』が聴きたいがためにこの映画を作ったのかもしれない。すごく感動しました」と語り、佐藤監督は「最初からそうしようとしていたわけではなく、頭は『おジャ魔女カーニバル!!』じゃない?となって、最終的に着地しました。この作品は、やりながら見えてくるところもあって」と話した。

 関プロデューサーは「テレビアニメを始める時、私たちは中年のおじさん、おばさんでした。その時代の子供が、自分たちの子供の頃とどれくらい違うのか調べました。『魔女見習いをさがして』では、その原点に戻ろうとして、20代の方がどういう生活をして、何を楽しみにして、悩んでいるのかを調べました」と話し、「昔、子供だった方が大人になって会場に集まってくださったことが感慨深いです」と喜んだ。

 「おジャ魔女どれみ」は、魔女見習いになった主人公のどれみと、仲間たちが一人前の魔女になるための修業の日々が描かれた。テレビアニメ第1期が1999年2月~2000年1月、第2期「おジャ魔女どれみ♯(しゃーぷっ)」が2000年2月~2001年1月、第3期「も~っと! おジャ魔女どれみ」が2001年2月~2002年1月、第4期「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」が2002年2月~2003年1月に放送された。

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