松本まりか:「モノクロだった」20代までの自分に伝えたいこと 「自分を貫け!」

デビューからの20年を振り返った女優の松本まりかさん
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デビューからの20年を振り返った女優の松本まりかさん

 今年デビュー20周年を迎えた女優の松本まりかさん(36)。2000年放送のドラマ「六番目の小夜子」(NHK)でデビュー後、数々の作品に出演してきた。今年は全クールのドラマに出演するなど引っ張りだことなり、「ミラクル続きの日々」と話す。そんな松本さんは、これまでの道のりを「這(は)いつくばっていた時期がある」と振り返る。「モノクロだった」という10代~20代の自身に、現在の松本さんが伝えたいこととは……。

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 ◇「忙しくできることの幸せ」

 松本さんは、1984年9月12日生まれ。東京都出身。乙女座のB型。松本さんが33歳のときに出演したドラマ「ホリデイラブ」(2018年放送、テレビ朝日系)での役柄が「あざと可愛い」と注目を集めた。今年は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、ドラマの放送月が大きく変わったクールもあったが、ドラマ「竜の道 二つの顔の復讐(ふくしゅう)者」(カンテレ・フジテレビ系)、ドラマ「妖怪シェアハウス」(テレビ朝日系)、「先生を消す方程式。」(テレビ朝日系)など、全クールのドラマに出演した。

 「目標とか夢ってかなわないものだと思っていましたけど、かなっていくんだというのを、今すごく体験しているところです」と充実した表情で語った松本さん。先日行われた「松本まりか写真集『MM(エムエム)』」(マガジンハウス、1980円・税抜き)の会見では、今年について「“多忙”ということを初めて経験できた。こんなに忙しくできることの幸せを感じる」としみじみと話していた。

 15歳でデビューして以降、テレビドラマをはじめ、人気劇団や人気俳優が出演する舞台に出演。人気ゲーム「ファイナルファンタジーX」(スクウェア・エニックス)のリュック役など、声優業でも活躍した。デビュー10年目には、単身、英国へ留学。帰国後、小劇場のオーディションを自ら受け、山内ケンジさんの脚本・演出による演劇プロデュース・ユニット「城山羊の会」に出会う。

 この舞台がきっかけで、「あざと可愛い」と注目を集めた「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)の出演につながった。エキセントリックな役柄が続き、“怪演女優”とも呼ばれるように。

 これまでの女優人生について、2019年11月のインタビューでは、「私は求められていないし、現実的な希望も見えない中やっていくというのは、すごく苦しかった。表現する場がないのがどれだけ苦しいことか……。20年ってなかなか苦しいです」と思いを明かしていた。

 そんな松本さんに、たくさんのオファーがもらえるようになった今、当時の自分に伝えたいことを尋ねてみた。

 しばらく思いをめぐらせていた松本さんは、「『自分を貫け!』ということですかね。自分の心に正直に生きること。たとえば、『自分じゃないな』と思うことはしなくていいということだと思うんですよ。ただただわがままに生きるということじゃないんですけど……」と思いを語り出した。

 「誰かから認められなかったとしても、とにかく自分が一番やっていて能力を発揮できることを、ちゃんと自分自身で見つけてあげて、それを貫いて磨いていく。長所を伸ばしていくじゃないですけど、その先にきっと自分の世界ってあると思うんですよね。自分を貫くのはすごく難しいですけど、自分にリミットをつけないで、とにかく自分の純粋な気持ちを真っすぐに貫くっていうことがすごく大事かなと思います」

 ◇最新写真集は「遊び心のプレゼント」

 「人生の一時かもしれないですけど、すごく悲観して生きてきた時期もあるので、『こんなに人生って楽しいんだ』と思えることがあるんだと一番感じられた。36年間でミラクルな年でした」と今年一年を振り返った松本さん。憧れの女性誌「anan」(マガジンハウス)のプロデュースで、写真集「松本まりか写真集『MM(エムエム)』」を出版できたことも、大きな喜びの一つだ。

 フォトグラファーの中村和孝さんが、今年9月に36歳になった松本さんの自然体の美しさ、天真らんまんな一面などを撮影した。表紙の“帽子ブラ”カットが話題を集めているほか、大人なランジェリー姿も披露している。

 「今年中に写真集を出したいと、自粛中に思い立って。新しいことをしたかったので、ほぼ『はじめまして』の皆さんと作ったんです。『よーいどん』で始めて、なにが生まれるかみたいな、そういう感じでしたね」

 お気に入りのカットについて、「たくさんあるんですけど、血管とか色ムラもたくさんあるような、すっぴんカットも好きです」と話した松本さん。一番のお気に入りは、“ぴょん”と跳びはねた松本さんの後ろ姿をとらえたラストカットだ。「背中だし、後ろ姿で、しかも顔切れてるっていう(笑い)。“ぴょん”ってしているのがちょっとユーモラス。でも、なんかいいですよね。これが好きです」と、該当のページを開いて見せてくれた。

 最後に、読者に向けて「遊び心とか、ちょっとした“秘密”を見てびっくりする写真も結構あると思います。私から皆さんへお届けする『遊び心のプレゼント』を受け取ってほしいです。それでちょっとくすって笑って、ハッピーになってくれたらいいなって思います」と呼びかけた。

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