お笑いコンビ「インパルス」の板倉俊之さんが原作と脚本、演出を担当し、昨年上演予定だった舞台「蟻地獄」の復活公演が6月4日から上演されることが2月13日、明らかになった。主演のダンス&ボーカルグループ「Zero PLANET」の高橋祐理さん、俳優の天野浩成さん、アイドルグループ「乃木坂46」の向井葉月さんら昨年出演予定だったキャスト陣に加え、特撮ドラマ「仮面ライダーゼロワン」で雷/仮面ライダー雷を演じた俳優の山口大地さんが、裏カジノのオーナー役で出演することが決まった。
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舞台のメインビジュアルも公開された。高橋さん、天野さん、向井さんらが演じるキャラクターが真剣なまなざしでこちらを見つめている姿とともに、山口さん演じる裏カジノのオーナー・カシワギの顔がその背後にうっすらと浮かび上がっている。キャラクターの衣装とヘアメークは板倉さんが監修した。
舞台は、板倉さんの同名小説(リトルモア)が原作のサスペンス。主人公の孝次郎(高橋さん)は、杉田(迫英雄さん)という男の助言を受け、親友の修平(近藤廉さん)とともに裏カジノに乗り込み、一攫千金をもくろむ。しかし、それは杉田とカシワギによって仕組まれた罠だった。修平は人質に取られ、「5日間で300万円を用意する」という救済条件を提示される。孝次郎は、1個40万円で売買されるという人間の眼球の収集に望みをかけ、自殺志願者が集う廃墟(はいきょ)に向かう。しかし、そこにはさらなる罠が待ち受けていて……というストーリー。
高橋さんは「一度中止と発表になってしまいましたが、こうしてまた孝次郎として戻ってこれたことが何よりもうれしいです。僕の初主演、初座長がこの『蟻地獄』という作品で、本当にうれしいです。『蟻地獄』の世界観、孝次郎の言葉遣いや表情、細かい部分全て再現したいと思っております」とコメント。
山口さんは「誰も想像していなかった時代に突入し、多くのエンターテインメントが苦行を強いられる中で公演が決まったことを心からうれしく思います。板倉俊之さんの描く極限の心理状態から生まれた圧巻のスリルが、舞台上でいかに表現されるか楽しみで仕方ありません。“生きる”ということに執着する人間の生き様を、この時代だからこそぜひ見てほしいです」とアピールした。
向井さんは「昨年公演予定でしたが上演することができず悔しい思いをしたので、今回復活公演をさせていただけるということで大変気合が入っております。板倉さんの感性や空気感を自分の体で表現できることをすごく楽しみにしていたので、上演できることがとてもうれしいです。大変な状況ですが、見てくださる皆様とキャストスタッフ一同で、すてきな空間を作り上げていきたいです」と意気込みを明かした。
6月4~10日によみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開催。一般チケットが8800円、パンフレット付きチケットが1万500円。