高木渉:愛され続ける「プリキュア」ブンビー 「皆さんのおかげ」で人気キャラに

「映画ヒーリングっど プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」に出演する高木渉さん
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「映画ヒーリングっど プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」に出演する高木渉さん

 人気アニメ「プリキュア」シリーズの第17弾「ヒーリングっど プリキュア(ヒープリ)」(ABCテレビ・テレビ朝日系)の劇場版「映画ヒーリングっど プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」(中村亮太監督、3月20日公開)で、声優の高木渉さんが、謎の敵・エゴエゴを演じる。劇場版は、2007年2月~2009年1月に放送されたシリーズ第4、5弾「Yes!プリキュア5」「Yes!プリキュア5GoGo!」のプリキュアが登場することも話題になっている。高木さんは「5」「5GoGo!」で敵のブンビーを演じたことでも知られている。ブンビーは、ファンに愛され続けている人気キャラクターで、新作劇場版に登場することが発表された。高木さんに“愛されキャラ”のブンビーへの思い、劇場版について聞いた。

ウナギノボリ

 ◇やっぱり、ブンビ-がいないとプリキュアはダメか!

 ブンビ-は「5」に敵のナイトメアの幹部として登場し、「5GoGo!」では敵のエターナルの一員としてプリキュアと闘った。オールバックの金髪が特徴で、プリキュアに立ち向かう不屈の精神、社会や中間管理職の悲哀を背負った姿が強烈なインパクトを残した。ファンの間では愛を込めて“ブンビーさん”と呼ばれ、“もう一人の主人公”という声もある。2019年に実施されたNHKの企画「全プリキュア大投票」のキャラクター部門で9位にランクインするなど根強い人気を誇る。

 高木さんは「機動新世紀ガンダムX」の主人公・ガロード・ランや「名探偵コナン」の高木渉刑事などで知られる人気声優で、2016年放送のNHK大河ドラマ「真田丸」に出演するなど俳優としても活躍している。高木さんにとってブンビーとはどんな存在なのだろうか?

 「演(や)っているうちにどんどん愛着が湧いて好きになっていきました。アドリブを含めよい意味でいろいろと遊んでいくうちに、だんだんブンビーだか自分だか分からなくなってきたりして(笑い)。監督やプロデューサーと今回はどうしようか?なんて話しながら、皆で一緒に面白くしていこうという空気がありました。現場の楽しい雰囲気ってテレビの向こうで見ている皆さんにも伝わりますからね。人気になったのは、本当に共演者はじめスタッフとファンの皆さんのおかげです」

 ブンビーは、歴代プリキュアが集結したシリーズ第15弾「HUGっと!プリキュア」の第36話「フレフレ!伝説のプリキュア大集合!!」に登場したことも話題になった。愛され続けているからこそ、再登場した。 

 「いやぁ~ありがたいですよね。見たい!と言っていただけるだけでテンション上がりますよ(笑い)。なぜか上から目線で『やっぱり、ブンビ-がいないとプリキュアはダメか!』と自分を盛り上げながら現場に行きました(笑い)。現場に行ったら『お邪魔しまーす』って低姿勢なんですけど」

 ◇やっぱりプリキュアは手ごわい…

 「映画ヒーリングっど プリキュア」は、花寺のどか(キュアグレース)たちが東京に行き、ゆめペンダントの力で心の中に思い描いた夢が映し出せるゆめアール体験を楽しみ、不思議な力を持つ少女でゆめアールプリンセス・カグヤと出会うが、みんなの夢を狙う謎の敵・エゴエゴが現れる……というストーリー。「5」「5GoGo!」のプリキュアが登場するのに加え、高木さんがエゴエゴを演じ、ブンビーも登場するのだからファンにはたまらない。

 「エゴエゴの役をいただいて、新たな気持ちで今のプリキュアメンバーと戦うのを楽しみに現場に行ったんです。そうしたら、あとでブンビ-がいろいろと出てくると聞いて驚きましたよ。エゴエゴでいろいろな声色を使ってしまったもんだから、ブンビーも出てくるんじゃどうしよう!? 僕は引き出しはいっぱいあるんだけど、一つしか開かないからなあって。皆さん、あくまでブンビーとエゴエゴは別人ですからね(笑い)」

 アフレコでは、「5」「5GoGo!」のプリキュアの声優陣とも再会した。

 「久しぶりですよね。あんなに毎週のように会っていたのに放送が終了してしまうとほとんど会う機会がなくなってしまいますからね。もう12年前ですか。コロナ禍なので、全員と一緒に収録できたわけではありませんが、何人かと一緒にアフレコして、時はたったけどあの頃がよみがえってくるようで、楽しかったし安心しました。しゃべっていると当時の雰囲気に戻って、改めてよい作品だったんだなあ……と感じました」

 エゴエゴとしてプリキュアに立ち向かい「やっぱりプリキュアは手ごわい」と感じたという。

 「やっぱりプリキュアは手ごわいですよ。立て続けに攻撃してきますからね(笑い)。エゴエゴは、元々、愛情が欲しくて暴走してしまったところがあると思うんです。ただそういう弱いところは見せないよう、まずは目的のためにはブレないという気持ちで演じてはいました。プリキュアには、諦めない気持ち、相手を思う気持ち、夢、希望などのテーマがあると思うのですが、これはいつの時代も普遍的なもので、今コロナ禍で子供たちが公園でマスクをしながら遊んでいるのを見ると、可哀想だなって思うのと同時に、みんなで見えない敵と戦っているんだなって感じます。プリキュアからパワーをもらって、いつか勝てる!という気持ちでみんなで頑張っていきたいですね」

 劇場版は、高木さんが思いを込めたエゴエゴの演技も大きな見どころの一つになる。もちろん、ブンビーの活躍(?)も。「ブンビーが皆さんの心にずっと残っていてほしいですし、チャンスがあればまたぜひ出演したい!」と語る高木さん。ブンビーは不滅なはず……。また、ファンを楽しませてくれることに期待したい。

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