女子サッカーがテーマのマンガが原作のテレビアニメ「さよなら私のクラマー」。「四月は君の嘘」で知られる新川直司さんの「さよならフットボール」「さよなら私のクラマー」が原作で、劇場版アニメ「映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ」が6月11日に公開されることも話題になっている。蕨青南(わらびせいなん)高校女子サッカー部1年生の恩田希を演じる島袋美由利さんは「どんな時でもありのままでフットボールを楽しむ」ことを意識して演じたという。島袋さんに作品への思いを聞いた。
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さまざまな登場人物たちにスポットが当たるので、それぞれに感情移入しながらも、ナレーションの文をなぞりながら俯瞰(ふかん)でも楽しめる。好きなところに視点を置いて楽しめる作品だと思いました。サッカーに触れたことのなかった私でも試合にのめり込めてしまうイラストの美しさと、魅せるシーンに至るまでの繊細な描写にひかれました。
--キャラクターの印象は?
不思議と周りが恩田希を信じたくなるような、応援したくなるような、そんな魅力を持っている子だと思いました。コンディションに差はあれど常にフットボールを心から楽しんでいて、敵味方関係なく賞賛(しょうさん)を送れるところがすてきだと思います。
ーー演じる際に意識したことは?
クヨクヨすることはなくどんな時でもありのままでフットボールを楽しんでいるので、そのことは忘れないようにと意識していました。恩田は表情もコンディションもコロコロと変わるので、そのせわしなさが彼女の面白さであり魅力なのだろうと感じることが多かったです。
スタッフの皆さんがサッカーをされているのを見て、私もサッカーの体験教室に足を運びました。ボールをまっすぐ蹴るだけでも一苦労で、サッカーをされる方々や恩田希の技術力のすごさを改めて感じました。
「さよなら私のクラマー」に関わるようになってから実際に試合を見に行きました。コロナ禍の影響でサポーターの方々の声が聞けない代わりに、選手の方々が声を掛け合いながら試合をしている様子を見られました。
高校生になってアイドルに興味を持ち応援するようになったり、映画を好きになり一人で映画館に足を運ぶようになったりと、小さな趣味はあったのですが広く浅く楽しんでいたと思います。なのでワラビーズのみんなのように一つの物事に青春をかける姿がとてもまぶしく見えます。
ー-希はファンタジスタですが、自身がファンタジスタと感じることは?
誇れるものではないのですが物忘れに関してはファンタジスタを名乗れるかと思います。合鍵を作りに行ったことを数日間忘れたまま過ごしていたことがあります。
個性や強みが違う登場人物達がそれぞれ真剣にサッカーに向き合い、青春の全てをかける美しさ。勝ち負けという避けられない結果があるからこそ勝利にしがみつこうとする彼女たちが繰り広げる、最後の一秒まで気の抜けない試合展開。そこが見どころだと思っています。
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