名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「月刊アフタヌーン」(講談社)で連載中の山口つばささんのマンガが原作のテレビアニメ「ブルーピリオド」が、MBS・TBS系の深夜アニメ枠「スーパーアニメイズム」ほかで10月1日から順次放送される。高校生・矢口八虎(やぐち・やとら)が美術大学を目指す姿を描く。八虎を演じるのが峯田大夢さんだ。「セスタス -The Roman Fighter-」で主演を務めたことも話題になった“新鋭”の峯田さんは「がむしゃら」に収録に挑んだという。峯田さんに「ブルーピリオド」への思いを聞いた。
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原作は「マンガ大賞2020」に選ばれた話題作。主人公・八虎が美大受験のためにもがく姿が描かれている。その道のりは、順風満帆ではなく、八虎に共感する声も多い。峯田さんも原作を読んで、とりこになった。
「魅力はたくさんあるのですが、一つは絵の魅力です。美しく、アーティスティックでキャラクターの心情がすごくダイレクトに伝わってくるんです。キャラクターの人物像が深く伝ってくるんです。もう一つが、ストーリーですね。刺さるシチュエーション、響く言葉は人によって違うと思います。八虎が主人公なんですけど、それ以外のキャラクターにも葛藤だったり、いろいろな気持ちが描かれていて、それぞれに感情移入できるんですよね」
峯田さんは、4~6月に放送された「セスタス -The Roman Fighter-」でアニメ初主演を飾り、「ブルーピリオド」は2作目の主演作となった。「ブルーピリオド」のオーディションは、一筋縄ではいかなかった。それだけに「僕自身の今後の声優人生に関わってくる大きなきっかけをいただいたと感じています。すごくすごくうれしかったです」と喜びを爆発させる。
「オーディションが大変でして……。テープオーディション、スタジオオーディションがあり、そこで終わりではなかったんです。八虎以外のメインキャストが決まっていて、八虎は僕ともう一人の二人に絞られ、ほかのメインキャストの方と一緒にオーディションをすることになりました。もう、楽しむしかない! ダメだったとしてもとりあえず楽しもう!と臨みました。八虎も作中で、悩んで悩んで、楽しいとは何なんだろう?と考えます。自分との共通点が多く、シンクロできました」
八虎とは「共通点」がたくさんあった。
「決めたことはやる!というところは一番共通しているところですね。僕は声優としてやっていく!と決めたから、どんな経験も吸収して、地道に積み重ねて、一日1ミリでも昨日の自分に負けないように進もうとしています。そのマインドが八虎と共通していると感じています。継続することがすごく大事。僕の師匠、恩師であるお芝居の先生からもよく言われることなんです。お芝居にはいろいろな種類があるけど、根底にあるのは基礎力、フィジカルだから、そこを毎日しっかり鍛えていかないといけない。僕はそれをずっと継続しています」
収録を前に、監督やプロデューサーから「原作をあまり読み込まないでほしい」と言われたという。
「うまくやろう!とし過ぎると、伝えたいことが伝わらないかもしれません。でも、やっぱりすごく考えちゃうんですよね。収録のギリギリまで演技について考えるけど、始まったら、全て忘れて、あとは共演者の方との掛け合いの中で、感じたことを表現しようとしています。その時に感じたことを大切にしようとしていました」
元々、八虎との共通点があったが、がむしゃらに演じる中でさらにシンクロしていくような感覚もあった。
「収録を重ねるにつれても、僕が八虎で、八虎が僕で……とせりふを言っている感覚が途中からなくなってきました。『君の思うがままにやってほしい』というお話もあり、汚い部分もキレイな部分も表現しなければいけないので、自分の人生を全てさらけ出そうとしました。がむしゃらですしたね。本当にまだまだド新人の僕を使っていただいたからには、僕の全てをぶつけたかったんです。八虎が見てきた景色、行動を自分の中に落とし込んでいこうとしました。八虎にじんましんが出た時は、自分にもストレスを与えて、じんましんを出したり、おなかが痛くなったり……。どの作品もそういう気持ちですが、今回は特に大変でした。振り返らず、前だけ見て進んでいきたかったんです」
がむしゃらに八虎を演じたが、学生時代はなかなかがむしゃらにはなれなかったという。その経験が今に生きている。
「学生時代、ダンスと柔道に夢中になっています。でも、思い返すとあまり練習をちゃんとしてなかったな……という気持ちもあります。その時の自分は本気だったかもしれないけど、全然足りていなかった。ダンスに関しては、発表会の前に練習に全然参加できず、発表会が終わった時に、年上の方から『一緒にやれてよかった』と言っていただけたことが印象に残っています。練習をちゃんとできていなかったけど、心配していただき、仲間として認めていただけたことをすごくよく覚えています。その経験もあって、声優をやるからには、練習をとことんやってみようという思いがあるんです。それまで、とことんやってきたことがなかったかもしれません」
「『ブルーピリオド』では、掛け合い、セッションの中で楽しい!と気付くこともたくさんありました。八虎は、絵と出会うことで、いろいろなことが色づき始めますが、僕にとってそれが声優だったんだ!」と語る峯田さん。熱演が期待される。
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