中田圭祐:「らせんの迷宮」安田顕との共演で成長実感 「スタートラインに立てたかな」と手応え

連続ドラマ「金曜8時のドラマ らせんの迷宮 ~DNA科学捜査~」で瓜生夏樹役を演じている中田圭祐さん
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連続ドラマ「金曜8時のドラマ らせんの迷宮 ~DNA科学捜査~」で瓜生夏樹役を演じている中田圭祐さん

 放送中の連続ドラマ「金曜8時のドラマ らせんの迷宮 ~DNA科学捜査~」(テレビ東京系、金曜午後8時)に出演している、メンズファッション誌「MEN’S NON-NO(メンズノンノ)」(集英社)の専属モデルで俳優の中田圭祐さん。ドラマは田中圭さん演じる主人公の天才遺伝子科学者と安田顕さん演じる熱血刑事が事件に挑むヒューマンミステリーで、中田さんが演じているのは、警視庁捜査1課の刑事・瓜生(うりゅう)夏樹。安田さん演じる安堂刑事と行動を共にする若手刑事という役どころだ。今作への出演で「景色が広がった」と俳優としての手応えを語る中田さんに、瓜生役の撮影秘話や安田さんと共演した思いなどを聞いた。

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 ◇コロナ禍で撮影中断もポジティブに 「成長した自分を見てもらいたい」

 ドラマは、夏緑さん作、菊田洋之さん画の人気マンガ「らせんの迷宮-遺伝子捜査-」が原作。天才遺伝子科学者・神保仁(じんぼ・じん、田中さん)が、熱血刑事・安堂源次(安田さん)らと未解決事件に挑みながら、人間の業に迫っていくヒューマンミステリーだ。

 中田さん演じる瓜生は、熱血刑事・安堂の右腕で、安堂と現場で共に行動する若手刑事。昭和気質の安堂に暑苦しさを感じつつも、全幅の信頼を置いている。「瓜生君は、安堂刑事に対して『古いっすよ』みたいな感覚もありつつ、その背中を見ているうちに『なんかかっこいいな』と感じていっているのだろうなと思います」と瓜生の心の動きを説明する中田さん。その姿は、安田さんと共演する自分自身ともリンクするといい、「僕もステップアップしたい、成長したいと思っていて、安田さんのような方がすぐそばにいてくれた。すごく瓜生君と似たような感覚がありました」と振り返る。

 瓜生を演じるうえでは、スーツを着たときの体つきを意識したという。

 「以前、連続ドラマ『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)に出演したときに体を作ったのがきっかけで、それからずっと体を鍛えていたんです。刑事って戦わないといけないし、足を使うし、犯人を捕まえるシーンもあるので、その説得力を出したいな、と。そこは意識して、体はそのまま保っていようと思いました」

 「花のち晴れ」で体を作ったとき体重56キロから65キロまで増量したといい、「そのときはムキムキだったので、もうちょっと落として中間ぐらいの体を保つのがいいのかなと。ひょろっとしたイメージの役のときは、落とせばいいので。(今回は)『スーツ』だったので、やや大きくしようかと思いました。間ぐらいの体を作る、というのは日頃から意識してやっていて、作品ごとにその都度、体を変える感じです」と普段の取り組みを明かす。

 本作は2020年4月期を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて撮影が中断。今年6月に撮影が再開された。1年以上、間が空いたが、中田さんは「成長した自分を皆さんに見てもらいたい」という気持ちで、ポジティブに捉えていたという。再開後は「すんなり戻れたし、メラメラしているものがありました。昨年はできなかったことを、成長した自分を、皆さんにお見せしたいなという気持ちでやっていました。だからネガティブというよりはポジティブに思っていました」と語る。

 ◇安田顕と共演し「景色が広がった」

 安田さんとは今作が初共演。現場では本当の上司と部下のような関係でいられたという。

 「本当の上司と部下だと思えるような上司でいてくださって。僕はまだ役者の世界を全然知らないから、安田さんを見て習おうと、『気になったことがあったら言ってください』と言っていました。そうしたら、徐々に『中田くん、ここはこうだよ』と教えていただけるようになって」

 そうした関係性が芽生え始めたころ、前述のとおりコロナ禍で長期の撮影中断になったが、それは安田さんから言われたことを見直す時期になった。

 「安田さんから言われたことを忘れないように、台本にメモをばっと書いていたので、1年間でそこを見直して、再確認しました。撮影に戻ってからも、また言われたことを書いて……すごくたくさん教えていただいたき、学ばせていただきました。今後も、台本に書き込んだことは大事にしたいなと思っています。本当に瓜生君と安堂刑事の関係とリンクしているなと思いました」

 そんな撮影を経て、自身でも成長を実感しているという中田さん。「景色が広がったかもしれません」と充実感をにじませる。

 「今までは、自分にいっぱいいっぱいだったこともあったんです。成功させなきゃ、と必要以上に自分にプレッシャーを与えていた。でも、安田さんから、今まで言われたことがないような言葉をもらえて、気づけることがあって。現場で見ないといけないことはたくさんあって、そういうことを安田さんたちは呼吸する感覚でやっていると分かりました。すごく勉強になりました。『らせんの迷宮』の後、いろいろな現場で『この感覚、絶対今までなかったな』ということがあったんです。だから、すごく成長できたのかなと思います。安田さんの背中を見て、自分なりに解釈して、『言っていたのはこういうことなのかな』と思うようになって。『楽しめばいいんだ、怖いものじゃない』と、変な不安みたいなものが少し取れて……。もしこの作品がなかったら気がつかなかったことがたくさんある。本当に感謝しています」

 今作を経験して、「スタートラインに立てたかなと思っています」と手応えを語る中田さん。「今までとは違う景色が見える場所に、階段を一個上がれたのかなと思っています。その階段はたぶん一生続く。また一個できて、一個できないことが生まれて……と。でも一生、その階段を上り続けていたいと思います。だからフットワークを軽く、柔軟でいたい。階段を一個上っても課題は絶対にあると思うので、そこに向き合って、いい役者になれるようにと思います。楽しみながらそれをやっていきたいし、そういう俳優でいたいと思います」と俳優として意気込む。階段を上り続ける中田さんの今後にますます注目が集まりそうだ。

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