テン・ゴーカイジャー:小澤亮太&池田純矢、レッドVSシルバーのアクションは「楽しかった」 隣同士の変身に苦心?(ネタバレあり)

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 スーパー戦隊シリーズ「海賊戦隊ゴーカイジャー」の約10年ぶりの新作「テン・ゴーカイジャー」(中澤祥次郎監督)が、11月12日に劇場公開された。「海賊戦隊ゴーカイジャー」は「海賊」がテーマのスーパー戦隊シリーズ35作目で、過去34作品のスーパー戦隊に変身できることが話題に。ゴーカイレッド/マーベラスを演じる小澤亮太さん、伊狩鎧/ゴーカイシルバー役の池田純矢さんに、新作での2人の対決シーンや6人そろっての変身シーン、互いの役のカッコいいと思う点、10年ぶりの再会などについて聞いた。

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 ◇お互いに遠慮せず取り組めたアクションシーン(※以下ネタバレがあります)

 「テン・ゴーカイジャー」は、ゴーカイジャーが宇宙帝国ザンギャックによる侵略から地球を守り抜いた時代から10年後が舞台に。ゴーカイレッドとゴーカイシルバーが激闘をくり広げるシーンが話題を集めているが、小澤さんは、「とても楽しかった。最近は舞台でもドラマでも基本アクションがあまりなくて、久しぶりにアクションをやったのもあるし、しかも純矢とやるって(池田さんが)すごく動けるから、有意義な時間だった」と笑顔で振り返る。

 池田さんも「楽しかった。それこそ遠慮せずにできるから」とうなずくと、小澤さんが「遠慮せずにめっちゃ蹴った。いけるだろうと思って(笑い)。遠慮せずにできる現場はそうはないので、そこは10年間が、本当に意味があった。刺激をもらえるし、ナチュラルにお互いを高め合って遠慮せずできたのが楽しかった」と撮影の裏側を明かす。

 「物語においても画(え)においても、お互いが遠慮なくやっているのは出ていると思う」と手応えを口にする池田さんが、「(本番前の)手合わせをほぼしていない。2回ぐらい合わせて『じゃあやろうか』みたいな感じでした」と話すと、小澤さんは「純矢が思い出させてくれたのだと思う。(アクションを)最近やっていないから」と感謝する。

 ゴーカイレッドとして久々のアクションに、小澤さんは「こんな剣、重たかったかなって(笑い)」とちゃめっ気たっぷりに言うと、池田さんも「(武器の)ゴーカイスピアは長くてバランスが悪いから回しづらい。これは特撮ならでは。時代劇でもアクションをやらせていただいていますが、武器の重心が違いますね」と苦労を明かした。

 ◇6人そろっての変身は…

 それぞれ“単独行動”を取っていたゴーカイジャーのメンバーが、クライマックスで集結し、6人そろって変身するシーンは圧巻。小澤さんが、「初日に撮ったのですが、『マーベラスはどういう感じだったかな』と少し探り探りだったので、初日にあの決めぜりふかという緊張感はありました」と打ち明け、池田さんも「緊張感はちょっとあったね。一発で決めないと、という感じだった」と同じような思いを抱いていたという。

 撮影場所が普段よりもスペースが限られていたため、隣同士で変身しポーズも異なるレッドとシルバーは、「よくぶつかる」と池田さん。すると小澤さんも、「2人とも結構動くから(腕を)ブーンとやると(ぶつかって)『痛っ!』みたいな。本気でやっているから本気で痛い。お互い“傷つけ合って”育ってきた変身なのかなって(笑い)」と冗談めかしつつ、「すごく良い画だった。『ゴーカイジャーだ』というのが、あの一画面だけで伝わる。“大人のゴーカイジャー”の感じが良かった」としみじみ語る。

 変身のタイミングについては、「意外と衰えていないなって。でもちょっと思い出しがてらやらないと、10年たつと忘れちゃうよね」と笑うも、池田さんも「タイミング自体は全然」と10年前から変わらない、ゴーカイジャー6人のコンビネーションぶりをアピールする。

 ◇10年たっても変わらない、6人のほどよい“距離感”

 10周年を迎え、メンバー全員と“再会”した心境を聞くと、小澤さんは「数字で見ると『もう10年か』と思うけど、そこまでは。そんなに会っていなかったけどナチュラルで、久しぶり感はそこまではない」と実感。池田さんは「誰も『久しぶり』という言葉を言わなかった。『なんか年取ったね』とか『やせた?』、『でかくなった?』という会話はした」と話す。

 再会で盛り上がったのは、小澤さんは「2分くらいのイメージ」で、池田さんも「2分もなかった」。それぞれの印象は、「大人にはなったけど、その根本的なものというのは変わっていない気がする」という小澤さんに対して、池田さんは「(テレビシリーズの)35話とか40話以降の、何とも言えない空気感」を感じたといい、小澤さんも「みんな各々(おのおの)やるし、みたいな感じね」と楽しそうにうなずく。

 そんな6人のほどよい“距離感”を池田さんは「仲が悪くなったわけではなくて、各々自分のペースでいてもいい存在に“昇格”したという感じ」と表現。小澤さんも「会話がなくてもやっていけるカップルや夫婦みたいなイメージだよね(笑い)。今も10年たってもそれは変わらない」と“仲間”への厚い信頼を口にした。

 ◇6人全員が真摯に演じ続けるゴーカイジャー

 今作の見どころについて、小澤さんは、「(山田裕貴演じるジョーと)俺との掛け合いで、『片目になってやる』みたいなのは、『思い出した。こんな感じだった』って。(テレビシリーズの)11話の背中合わせのシーンのようで、そういう要素は多かったと思う」と切り出し、「濃い、インパクトのある印象づけるシーンを、各々のキャラクター一人一人やっている。結構詰め込んでいるけど、まとまっていて面白かった」と自信を見せる。

 池田さんは、「裕貴がいろいろ作品に出ているのを見て、頑張っているなと思っているけど、久々に会ったら1ミリも変わっていない」と前置きし、「いろいろな現場を積んでいるからジョーの芝居もうまくなっていて、『“本気”でジョー・キブケンやっている』って面白くなっちゃって」と明かす。

 また小澤さんは、冒頭の(海賊船)ゴーカイガレオン崩壊のシーンは、「切なかったよね。『壊れた……』って。台本には書いてあったけど、実際画で見ると、一生乗っているみたいな気分でいたから切なかった」と話し、同シーンで映る山田さん演じるジョーについて、「ジョーの後ろ姿、変わらないなと思って見ていた。懐かしいと思った」と明かした。

 最後に、今後もチャンスがあれば周年企画を……と水を向けると、池田さんは「もちろんお話があれば、一生出続けます」と力強く回答。小澤さんは「年齢も重ねてやっていける贅沢(ぜいたく)な時間って、めったにやらせてもらえることではない。大切に、大切にしていきたいですね」と誓った。

 「テン・ゴーカイジャー」は、期間限定で公開中。2022年3月9日にブルーレイディスク(BD)、DVDが発売される。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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