津田美波&佐倉綾音:「シンカリオンZ」で夢の共演 シンは「可愛い!」 ハヤトの「キラキラ感」 別のレール走る主人公

「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」に登場した速杉ハヤト役の佐倉綾音さん(左)と新多シン役の津田美波さん
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「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」に登場した速杉ハヤト役の佐倉綾音さん(左)と新多シン役の津田美波さん

 新幹線がロボットに変形するテレビアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」の第2期「新幹線変形ロボ シンカリオンZ(ゼット)」第30話が12月10日に放送され、前作の主人公・速杉ハヤトが登場したことが話題になっている。第30話放送を受け、ハヤト役の佐倉綾音さん、「シンカリオンZ」の主人公・新多シン役の津田美波さんの対談が実現。ハヤト登場への思い、シンとハヤトの魅力について聞いた。

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 ◇久々のハヤト役に不安も マイク前に立った瞬間「大丈夫」

 --「シンカリオンZ」では、これまでもセイリュウやゲンブ、清洲リュウジなど前作のキャラクターが登場し話題となりましたが、ついに速杉ハヤト登場が実現しました。ハヤトの登場を聞いた時に感じたことは?

 津田さん 本当に素直にうれしいです。「待ってました!」「きたきた!」という感じですね(笑い)。一ファンとしても、ちょっと大人になったハヤトくんに会えるということでワクワクしました。

 --「シンカリオンZ」は、2018年1月~2019年6月に放送された前作の数年後が舞台です。第30話では、ハヤトが家族と共にイギリスに引っ越していることが判明しました。佐倉さんは、久々にハヤトを演じることになり感じたことは?

 佐倉さん まず、声変わりしなくてよかったとほっとして、その後、少し不安も感じました。演じる上でブランクがありますが、その間もハヤトは数年間生き続けていて、私がしっかりハヤトに追いつけるだろうかと。でも、現場に入ってマイク前に立って、ハヤトがしゃべり始めた瞬間に「大丈夫かも」と。つらつらとセリフが自分の中から出てきたんです。あんなに長い間、一緒にいたキャラクターだから数年離れたぐらいじゃいなくならないよねと思って、とてもほっとしました。

 --第30話の久々のハヤト登場シーンは「ハヤトの車窓から」で、ハヤトがイギリスの鉄道を紹介しました。収録の様子は?

 佐倉さん 久々の入りが「ハヤトの車窓から」だったので、それは正直、自分がどうなるかもよく分からなかったです(笑い)。ものすごくダメ出しされたらどうしようとドキドキしていたのですが、びっくりするぐらい何も言われず、リテークもなく、アフレコがすんなり終わって、それは少し不安でした(笑い)。

 ◇別のレールを走るハヤトとシン 子供らしさを維持する難しさ

 --ハヤト、シンは、同じ新幹線E5系はやぶさのシンカリオンの運転士です。収録に臨む上での思いは?

 佐倉さん 実は「シンカリオンZ」を見ずに収録に臨んだんです。というのも、スタッフさんから「ハヤトは今遠いところにいるので、シンとアブトの状況を知らない。だから、佐倉さんも同じようにみんなの状況を知らない状態で臨んでいただいて構いません」と言われて。ハヤトと状況を合わせるためにも、私は今もあえて「Z」を追いかけていなくて、放送が全て終わった時に見ることになると思います。

 津田さん あやねる(佐倉さん)が状況を合わせるためにというのは自分にも言えることで、ハヤト君を知っている津田美波がシンを演じてしまうと、どうしても同じレールを追いかけてしまうような気がして。シンとハヤトは別の人間で、別のレールを歩かなきゃいけない。同じレールを追いかけてしまったら、それはシンではないのかなと思って。私もシンと状況を合わせるために、ハヤト君に影響されないようにという気持ちでいました。

 --津田さんから見たハヤトの魅力は?

 津田さん 私は、ハヤト君のキラキラ顔が本当に好きなんです。ハヤト君って、ちょっと子供らしくないというか、どんどん進化して時には大人をも凌駕(りょうが)するものを持っていて、ちょっと卓越したところがある。でも、新幹線を語るあのキラキラした顔で、子供らしさというものを引き戻してくれるというか。「あっ、この子、小学生だった」みたいな。新幹線を好きということを人に強要するのではなく、「好き」を連れてきてくれるところが本当に魅力的です。

 佐倉さん シン君もキラキラしていて、すごく可愛い!と思いました。ハヤトはどんどん進化してしまって、演じる側としては追いつくのも大変だったんです。それと同じぐらい未熟さや子供らしさを維持するのもとても大変なことだと思っていて。演じている私たちは成人女性なので、キャラクターが進化していく場合は、自分に近づけていくというか、今まで培った経験値が生かせるので、実はできなくはない作業なのかなと。でも、子供らしさを維持することは、私たちのパーソナルな部分からすると大変なんですよね。シン君は、フレッシュさや可愛らしさを維持しながら進んでいく。津田氏が表現するシン君は可愛らしくて、みんなから愛されるんだろうなと。ハヤトは、進化しすぎて、みんながついていけなくなってしまったところもあるので。

 津田さん いや、ハヤトも愛されていたよ。

 佐倉さん それはそうなんだけど、ハヤトの場合は、肩を組んで「俺たち一緒に頑張っていこうな」というよりも、みんながハヤトを追いかける構図になっていった。私個人としては、その状況にちょっと孤独も感じていて、ハヤトはそれに気付かない強さを持っていたんですけど。シンは仲間たちと横に並んで、しっかり愛を交わし合っているのかなという雰囲気を感じました。

 津田さん たしかに前作を見ていると、ハヤトの進化にびっくりします。ハヤトのシンカリオンの適合率は序盤で96%を越えている。シンはまだ90%ぐらいだから。

 佐倉さん そうなの!?

 津田さん だから、前作で途中からハヤトの適合率が99%なっていて「これ何話? もう99%まで!」みたいな(笑い)。

 佐倉さん ハヤトが特殊だったんですよ(笑い)。シンとハヤトは、違うレールを走って、違う愛され方をしていて。とにかくシンが可愛かったです。

 「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」は、シンカリオンZの運転士となった子供たちが、研究所員たちと力を合わせ、再び現れた巨大怪物体を迎え撃つ姿を描く。新幹線超進化研究所が新たな敵の襲来に備え、新型ロボ・シンカリオンZ、在来線から変形してシンカリオンZをパワーアップさせる新たな武装強化車両・ザイライナーを開発する。テレビ東京系で毎週金曜午後7時25分に放送中。

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