人気アニメ「魔神英雄伝ワタル」シリーズの新作「魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸」特別編集版「魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸 -再会-」が、2022年1月7日から3週間限定で劇場上映される。同シリーズは第1弾の放送が始まったのは、約34年前の1988年。続編「魔神英雄伝ワタル2」「超魔神英雄伝ワタル」なども制作された人気作だ。「七魂の龍神丸」は2020年4月に配信をスタート。新作アニメが制作されたのは、1997~98年に放送された「超魔神英雄伝ワタル」以来、約23年ぶりとなったことも話題になった。主人公・戦部ワタル役の田中真弓さん、ワタルの親友で人気キャラクターの虎王/翔龍子役の伊倉一恵さんに“復活”への思いを聞いた。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
伊倉さん びっくりしました。やる、やらないという話は何度か真弓ちゃんのところにはあったらしいんですよね。
田中さん そうなんです。キャラクターが変わるという話もあって、だったらもっと若いキャストでもいいんじゃないの?となったり。いろいろな話があったんです。
田中さん 皆さんがご存命だから。先輩の(妖部)オババ役の丸山裕子さん、(忍部)オジジ役の沢りつおさんもお元気ですし。うれしいですね。
伊倉さん ただ、コロナ禍だったので、今回のアフレコは別々だったんです。
田中さん 一番多くて3人一緒で、1、2人が多かったですね。今回はみんなでは集まれなかったんですよ。
伊倉さん 私は真弓ちゃんと一緒が多くて、(忍部)ヒミコ(役の林原めぐみさん)も多かったかな。
田中さん 今回は最初、龍神丸が出てこないから玄田(哲章)さんとはあんまり一緒になれなかったんです。玄田さんは一人で苦しむシーンも演じられていました。会いたいのに会えなくて。
伊倉さん 新人の時から伸び伸びしていましたよね。
田中さん あの二人はそうだよね。若いけど貫禄があった。
伊倉さん 新人だけど違いましたね。物おじしないんです。
田中さん 山寺君の台本に私がいたずら書きをしたことがあって。
伊倉さん ひどいんですよ。
田中さん 「ワタル、気がついたようだな」というせりふを「ワタル、毛が生えたようだな」に書き換えて(笑い)。本番で山寺君の顔見ると、困った顔しているんです。すごくいい声で「毛が生えたようだな」と言ってくれて、みんなでドッカンと笑ったことがありました。新人だけど「先輩がワクワクしているから……」とやってくれたんです。クラマは格好いい役だから、いたずらしたくなって。
伊倉さん クラマは格好いい! 今回も思ったけど、やっぱりクラマは鳥さんの方がいい。鳥さんが人気でしたね。
田中さん 人間になると、優男みたいで。鳥さんの方が格好いい!
伊倉さん 実はアニメよりラジオのことの方がよく覚えています。虎王は、アニメの中盤から出てくるけど、ラジオはずっと出ていたんです。
田中さん 私はアニメでもずっと一緒にやっていたイメージがあったから「あの時、こうだったじゃん……」と話をして、(伊倉さんは)何で覚えていないんだろう?と思っていたら。
伊倉さん 私がボケちゃったのかな?と思ったら、私がまだ出ていない時の話だったことがあったよね。
田中さん そうそう。最初の頃のポスターを見たら、虎王がいないんです。そう言えば、途中からの登場だった!と思い出したり。
田中さん そうなんです。女性人気も高かった。虎王の次は、ヒミコ、クラマで……。ワタルの人気が(剣部)シバラク先生よりも下だった時はちょっとショックだった(笑い)。
伊倉さん 今は挽回して、ワタルが1位じゃないの。
田中さん 私が言い続けたから(笑い)。
田中さん 身長が元々低いんだけど、ちょっとずつ低くなりました(笑い)。声も低くなるんです。今回のアフレコでもそこは意識しました。低くなっているから、少年っぽくする意識でした。始まってしまえば、そういう意識もなくなるんですけど。
伊倉さん 人が思うほど変わっていないけど、本人としては変わっているんです。
田中さん そうかもね。「変わらないね」って言われますしね。
伊倉さん 気持ちの問題ですが、ハネている部分がなくなっているかも。昔、演じていたキャラを30年ぶりにやると、そこは意識しますね。虎王やワタルは子供ですし、気持ちとしてハネている意識はしています。
伊倉さん 絵もキレイですし、大きな魔神が戦うところを大きなスクリーンで楽しんでください。私も見たいです!
田中さん 新しいシーンが増えていて、そこがすごくいんですよね。ワタルが龍神丸と会うことをすごくうれしそうにしていたり。映画のように一本通って見えるのもうれしいです。テロップも最後まで見てください。(キャラクターデザインの)芦田(豊雄)さん、(総監督の)井内(秀治)さんに「ありがとうございます!」という気持ちになります。
伊倉さん 素晴らしい作品を作っていただいたから、また新作ができたわけですからね。
芦田さん、井内さんは故人となってしまった。ただ、スタッフ、キャスト、そしてファンの熱い思いがあったからこそ、新作は誕生した。劇場でその熱量を感じてほしい。
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