菊池日菜子:福岡からまた一人 魅力は「抜群の透明感」 銀幕デビュー飾った19歳新人女優の願い

映画「私はいったい、何と闘っているのか」でスクリーンデビューを飾った菊池日菜子さん
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映画「私はいったい、何と闘っているのか」でスクリーンデビューを飾った菊池日菜子さん

 1月3日に開幕した「第30回全日本高等学校女子サッカー選手権大会」の応援マネジャーとして注目を集めている菊池日菜子さん。近年、橋本環奈さんや今田美桜さんらを輩出してきた福岡県出身で、CMやドラマ、舞台出演を経て、昨年12月に公開された映画「私はいったい、何と闘っているのか」(李闘士男監督)でスクリーンデビューを飾った19歳の新人女優だ。170センチの高身長と抜群の透明感も魅力で、今後の活躍が期待される菊池さんに女優業への思いを聞いた。

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 ◇演技の引き出しが少なくて苦労も、乗りきることができたワケ

 映画デビュー作となった「私はいったい、何と闘っているのか」はハートフルなコメディー。つぶやきシローさんの同名小説が原作で、主演は安田顕さん。地元密着型スーパー主任の伊澤春男(安田さん)が、愛する妻や子供たちとのかけがえのない生活と、夢にまで見た店長昇格への長く険しい闘いなどを描いている。

 主人公一家の次女・香菜子を演じた菊池さんは、「コメディーではあるのですが、主人公の葛藤や家族との関わりを色濃く描いていて、見ると心が温まる。私自身、初めて見させていただいたとき、ものすごく感動して、涙が出ました」と明かす。

 また「現場ではたくさんリハーサルをしていただいたのですが、私の引き出しが少なくて。監督が導いてくださっても、ついていけなくなる瞬間があって、すごく大変でした」と初めての経験ゆえの苦労も。

 現場で「頭がパンクしそうになったとき」にそばで支えてくれたのが父親役の安田さんであり、母親役の小池栄子さんだった。

 「本当に支えていただいて無事に乗りきることができましたし、その分、現場では役について深く考えることもできたので、初めての経験でしたがよかったなと思います。特に安田さんは、私がいっぱいいっぱいになっているとき、『一度、全く違うことを考えて頭の中を空っぽにしてごらん』と、気持ちをリセットするのを手助けしてくださったことがとても印象に残っています」と感謝していた。

 ◇“演じたい”気持ちを大きく後押しした作品 憧れの女優は?

 「テレビに出ている人がキラキラして見えた」子供時代から漠然と芸能界に憧れを抱きつつも、中学・高校と陸上競技(走り高跳び、ハードル走、ハンマー投げ)に打ち込む日々を送ってきたという菊池さん。

 そんな菊池さんの“演じたい”という気持ちを大きく後押しした作品がある。それはキャメロン・ディアスさん主演の2009年の米映画「私の中のあなた」(原題:My Sister’s Keeper)。同作を引き合いに、菊池さんは「私が芸能界に入るきっかけとなった映画があるように、誰かの人生の転機になるような作品に出演することが一番の目標」と語る。

 また女優として「いざ演じる側になって」発見したこともあったといい、「見ている側では分からなかった部分。相手の演技や、実際に目の前で起こっていることを受けて、自分もお芝居するという、そこの面白みというか。いつも同じような段取り、動きでは感情がついていかないので、ちゃんと“役として生きる”ということを一番大切にしながら今後も演じることができたら」と前を向く。

 今は「初めてのことばかり、チャレンジの毎日」で、「正直、目まぐるしくて追いつけていない部分はあるのですが、丁寧に一つずつ経験を重ねて、引き出しを増やしていくしかない」と現状を認識すると、憧れの高畑充希さんのように「幅広い演技でたくさんの人を魅了できる女優になれたらいいなと思っています」と願いを口にした。

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