海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
女優の吉高由里子さんが、3月にNHK・BS8Kで放送される特集ドラマ「風よ あらしよ」に主演することが1月14日、分かった。吉高さんが同局のドラマに出演するのは、主演を務めた2014年前期の連続テレビ小説(朝ドラ)「花子とアン」以来、約8年ぶり。永山瑛太さん、松下奈緒さん、稲垣吾郎さんが出演することも発表された。
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「風よ あらしよ」は、第55回吉川英治文学賞を受賞した村山由佳さんの同名小説が原作で、第35回向田邦子賞を受賞した矢島弘一さんが脚本を担当。大正時代の女性解放運動家・伊藤野枝が、結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立て、貧困・ジェンダー格差など、現代に通じる社会矛盾に果敢に立ち向かった姿を描く。
今から約100年前の大正時代、平塚らいてうは男尊女卑の風潮が色濃い世の中に反旗を翻し、世の女性たちは社会に異を唱え始めた。福岡の片田舎で育った伊藤野枝は、らいてうの青鞜社を支え、やがて時代の“若きアイコン”になっていく。第一の夫で、ダダイストの辻潤との別れ、生涯のベターハーフとなる無政府主義者・大杉栄との出会い、波乱万丈の人生をさらに開花させようとした矢先に起きた関東大震災なども描かれる。
吉高さんは伊藤野枝、永山さんは大杉栄、松下さんは平塚らいてう、稲垣さんは辻潤をそれぞれ演じる。
吉高さんは「台本を見た瞬間、分厚さに驚き、読み終えると、見た目の分厚さの何倍もの重量が心に覆いかぶさってきて、自分の中に取り込んだ情報を紡ぐのに、しばらく動けませんでした。文字の一つ一つの意志がとても強く、この作品を撮影する中で、どれだけ揺さぶってくる日々がくるのかと、これは大きな覚悟が必要だと感じました」とコメント。「大正時代、伊藤野枝という1人の女性が、危険と恐怖に戦いながら、命懸けで現代に残してくれた叫びを令和に残すのが私の使命だと思って、おびえながらも、頑張りますので見届けていただけたら幸いです」と呼びかけている。
原作者の村山さんは「モニターに映し出された吉高由里子さんのうなじを一目見るなり、鳥肌が立った。野枝だ、野枝がそこにいる……! 圧倒的な存在感と映像の持つ威力に息をのんだ。史実といえど100年も昔のこと、いささか遠い話かと書く前は思っていた。そうではなかった。野枝や大杉たちが闘い、そして破れた相手は、今なお我々を脅かしている。命を賭してでも『NO!』と声を上げることをやめなかった彼らが、現代を生きる私たちに何を突きつけてくるのか。ドラマ化を機にもう一度見極め、肚(はら)をくくり直したい」と話している。
ドラマは今秋にNHK・BSプレミアムとBS4Kでも放送される。
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