ファイトソング:“花枝”清原果耶、“芦田”間宮祥太朗、“慎吾”菊池風磨の“現在地”描く 胸キュンだけでない人間ドラマ

連続ドラマ「ファイトソング」の一場面(C)TBS
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連続ドラマ「ファイトソング」の一場面(C)TBS

 女優の清原果耶さんが主演を務める“火10”ドラマ「ファイトソング」(TBS系、火曜午後10時)が1月11日にスタートした。同枠のドラマといえば、「恋はつづくよどこまでも」「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」などに代表される“胸キュン”ラブストーリーというイメージが強い。一方、ヒューマンドラマの名手、岡田惠和さんが脚本を手がけた今作では胸キュン要素を継承しつつも、登場人物それぞれの生き方にもしっかりとスポットを当てていく。第1話を振り返りながら、改めて各キャラクターを振り返りたい。

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 ◇夢に破れ、前に進めない木皿花枝

 「ファイトソング」は、岡田さん脚本のオリジナル作品。空手日本代表の夢に破れたヒロイン・木皿花枝(清原さん)、落ちぶれた一発屋の変人ミュージシャン・芦田春樹(間宮祥太朗さん)、ヒロインをいちずに思い続ける幼なじみ・夏川慎吾(菊池風磨さん)の不器用な3人が繰り広げる恋と成長の物語だ。

 花枝は、空手一筋で生きてきた女子大生。「全国学生空手道選手権大会」で優勝し、日本代表の夢にまた一歩近づいたのもつかの間、帰り道に交通事故に遭い、突然その夢を絶たれてしまう。

 幼少期に母親を亡くし、父親は家出。児童養護施設「あさひ学園」で育った。大学で寮生活を送っていたが、事故をきっかけに退学。施設に戻って無気力な毎日を過ごしていた。そんな中、施設長・磯辺直美(稲森いずみさん)の計らいで、同じ施設育ちの慎吾が経営する「サンシャインクリーニング」でバイトすることになる。

 ◇いちずな片思い、背中を押したい夏川慎吾

 慎吾は、明るく優しい天真らんまんな性格で、見た目はチャラいものの、花枝に片思いしてきたというけなげな役どころだ。花枝の背中を押したいという思いと共に、仕事に真剣に向き合い、顧客を増やそうと取り組む慎吾だったが、いまいち乗り気ではない花枝は、ある日、何となく仕事をしていたせいでミスをしてしまう。

 慎吾から「ミスは誰にだってあるんだから」と励まされるが、花枝は「ミスじゃないよ。ちゃんとやってなかったんだよ」と正直に返答。すると、慎吾は声色を変えて「仕事なめんなよ、花枝」「俺命がけでやってるし、魂削ってやってんだよ」「いつまでそうやってんだよ」と叱咤(しった)。花枝が「どうしたらいいか分からない。前に進めない」と本音を漏らすと、慎吾は「難しいことは分かんねえけど、とにかく右足出して、次に左足出して、それ続けてりゃ前進むんじゃね?」と言葉をかけた。

 ◇鬱々とした日々送る芦田春樹 “運命の出会い”で心動かされ

 後日、花枝は仕事である家を訪れる。実はその場所は、花枝にとっての勝負曲「スタートライン」を歌っていたミュージシャン・芦田の家だった。花枝の大好きな曲が「スタートライン」だと知った芦田は弾き語りで曲を披露。これまで絶対に泣かないと心に決めていた花枝だったが、思わず涙があふれ出した。

 実は花枝は秘密を抱えていた。事故に遭った際の検査で両耳に聴神経腫瘍があることが発覚し、「耳が聞こえなくなってしまうケースが多い」と告げられていたのだった。芦田の正体に気づいた花枝は感動するが、芦田は「俺と付き合ってくれない?」と突然告白してきて……。

 そんな芦田は、バンド「PARKS」のメンバーとして、「スタートライン」をヒットさせたものの、それに次ぐ結果を残せず、今やすっかり落ちぶれ、鬱々とした日々を送っていた。そしてついに、マネジャーの伊達弓子(栗山千明さん)から「あと2カ月で結果を出せなければ出て行ってもらう」とクビを宣告される。

 さらに「心が動くことがないんじゃないの?」と核心を突かれ、「本気で誰かと付き合ってみたら?」とまで言われる始末。その矢先に花枝と運命的な出会いを果たし、自分の曲が誰かの支えになっていると実感した芦田は、音楽を続けたいと思うように。弓子のアドバイスに従って、花枝に交際を申し込んだのだった。

 ◇今後の3人はどうなる? それぞれの人間模様に注目

 前に進めない花枝、花枝の背中を押したい慎吾、現状から抜け出したい芦田。初回からそれぞれの気持ちや、抱えている事情が明らかになり、3人の“現在地”が浮き彫りとなった。

 18日に放送される第2話の予告映像では、花枝と芦田が急接近する様子や、2人の関係に浮かない表情をする慎吾の姿などが収められている。果たして3人はどのように関わり合っていくのか。そして、石田ひかりさん演じる聴覚障がいのあるグラフィックデザイナー・杉野葉子も2話から登場。「人生最大つらい」と語る花枝と絆を深めていく。恋愛だけにとどまらない、今後の人間模様にも注目だ。

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