芳根京子:善人だけど“真犯人”最右翼「完全にあな番の影響」 「真犯人フラグ」今後の展開も

ドラマ「真犯人フラグ」に出演中の芳根京子さん
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ドラマ「真犯人フラグ」に出演中の芳根京子さん

 俳優の西島秀俊さん主演の連続ドラマ「真犯人フラグ」(日本テレビ系、日曜午後10時半)に出演している芳根京子さん。本作は妻子失踪がきっかけで、日本中から疑惑の目を向けられながらも、真実を暴く主人公・凌介(西島さん)の戦いを描き、芳根さんは凌介(西島さん)の部下・瑞穂を演じている。瑞穂といえば、親身に凌介に寄り添う姿が印象的だが、怪しい登場人物を対象とした投票企画「#みんなの真犯人フラグ」では、最多の首位獲得者でもある。ドラマが後半戦に突入する中、“真犯人”の最右翼の芳根さんに、本作に出演して感じたことなどを聞いた。

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 ◇“考察系”ドラマの魅力は「一体感」 共通の“敵”にみんなで挑む?

 「真犯人フラグ」は、2019年に同枠で放送されたドラマ「あなたの番です(あな番)」シリーズで企画・原案を手掛けた秋元康さんをはじめ、同シリーズのスタッフが再集結して制作するオリジナルのミステリーだ。

 ドラマは、昨年10月から2クールにわたって放送され、撮影期間は半年に及ぶ。ただ、芳根さんは、主演した2016年後期のNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」で1年に及ぶ撮影を経験しており、「私は朝ドラで1年間の撮影を経験させてもらったので、正直、半年と言われても、はじめは『あっ、あれより短いんだ』という感覚でした。人間ってマックスを知っていると、楽な部分がありますよね。だからペース配分とかは、ちゃんと自分で管理できていたのかなって思いますね」と振り返る。

 一方、2クール連続放送の作品でこそ体感したこともあったといい、「なかなかない2クールのドラマで、チームの団結や、コミュニケーションをとることの大切さをものすごく感じています。2クールの作品だから、やっぱりしんどくなるのかなと思っていたのですが、本当にいいチームなので、半年は全然苦じゃないです。もちろんスタッフさんは大変なことがいっぱいあると思うのですが、私たちは毎日楽しく現場に行かせてもらっているので、こんな恵まれた現場はないなと、いつも現場に行くたびに思います」と話す。

 「真犯人フラグ」は、「あな番」と同様に毎話の放送後には、SNSで“考察合戦”が展開されている。いわゆる“考察系”のドラマの面白さとして、芳根さんは視聴者と演者の「一体感」を挙げる。

 芳根さんは、「演者、視聴者を含めたみんなで共通の“敵”と戦っている感じがします。凌介が1人で戦っている作品ではなくて、凌介、周りのキャラクター、そして日本中の視聴者全員で戦っているみたいな感じ? 視聴者参加型ドラマではないですが、一緒に追い詰められて、一緒に頭を抱えて、みんなでいろいろなことを共有できている感じがしますよね」と説明。「映画館で作品を見ているときって、なんか観客の一体感があるじゃないですか? みんなでいろいろなことを共有しているあの感じが、ドラマでも感じられるというのが、私は楽しいなと思っています」と語る。

 ◇うそほど広まりやすい「言葉は大切にしないと」 気になる今後の展開も

 前述の通り、芳根さんは怪しいキャラ投票の常連だけあって、他の仕事の現場でもしょっちゅう“疑いの目”を向けられるという。

 「『誰が犯人なの?』と同じくらいの確率で、『(芳根さんが)犯人でしょ』と言われます。行き先々の現場で、『おはようございます』のあと、二言目には『犯人でしょ」と言われて(笑い)。怪しまれているので、いろいろな現場でうまくかわしています」と告白。「あな番」では、一見、主人公に協力する“善人”のように見えた黒島沙和(西野七瀬さん)が“真犯人”だったことをふまえ、瑞穂が疑われるのは「完全にあな番の影響じゃないでしょうか(笑い)」とも話した。

 ドラマではSNS時代の光と影も描かれている。真実もフェイクもあふれかえっているインターネット上の情報に踊らされる人々の姿が印象的だ。

 芳根さんは、「人から聞いた話を、すぐに真に受けちゃいけないんだなということを強く思っています。自分で見たこと、自分で体験して、感じたこと以外、100%信じきってしまうことってすごく怖いことだなって。前々から思っていましたが、改めて思いました」と語る。「うそって広まりやすい。面白半分に話が広げられて、事実ではないことが広まっていく。やっぱり私は、表に出て発言する立場なので、改めて言葉というものは大切にしないといけないなと実感しています」と自身が発する言葉の重みにも触れた。

 すでに「ドラマの結末まで知っている」という芳根さん。今後の展開について聞くと、「これからはもっと瑞穂たちの“バックボーン”が見えてきます」とだけ明かしてくれた。「それ(バックボーン)が描かれてきたときに、視聴者の皆さんがどう思うか、どう捉えるんだろうと楽しみにしています」と期待を込めた。

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