物語も中盤にさしかかってきた2022年1月期の冬ドラマ。ジャニーズ勢の中でも「鹿楓堂（ろくほうどう）よついろ日和」（テレビ朝日系、土曜午後11時半）に主演する人気グループ「ジャニーズWEST」の小瀧望さんをはじめ、関西ジャニーズの面々が名を連ねているのが印象的だ。さらに、ドラマや映画、舞台など主演を務めた経験のある実力派がそろった。改めてどんなメンバーか、紹介していきたい。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　◇メインキャストに小瀧望、藤井流星、大西流星　“ツインタワー”の双子役も話題　「鹿楓堂よついろ日和」

　「鹿楓堂よついろ日和」には小瀧さんのほか、ジャニーズWESTの藤井流星さん、「なにわ男子」の大西流星さんが出演。ドラマは、マンガ誌「月刊コミックバンチ」（新潮社）で連載中の清水ユウさんの同名マンガが原作。和風喫茶「鹿楓堂」で働く4人の青年が、悩みや寂しさを抱えて店にやって来る人々との交流を通し、自らの課題と向き合いながら、成長していく姿を描く。

　小瀧さんは「鹿楓堂」の店主で、物腰柔らかなお茶担当・東極京水（スイ）、大西さんはツンデレな性格のスイーツ担当・中尾椿を演じている。藤井さんはスイの双子の兄で、東極グループを代表するホテル「イーストサイドグランデ」の若き社長・東極八京役。藤井さんの出演は第1話（15日放送）でサプライズ発表され、小瀧さんと藤井さんはグループ内で“ツインタワー”と呼ばれていることから、SNSでは「藤井流星と小瀧望ついに双子になったんですか？」「ツインだけに！」「ツインタワー尊い」と話題になった。

　3人とも主演経験のある実力派だ。小瀧さんはドラマや映画のほか、2020年に上演された舞台「エレファント・マン」でも主演に抜てきされ、生まれつき体が変形している青年ジョン・メリックを熱演。「第28回読売演劇大賞」で優秀男優賞と杉村春子賞を受賞し、高い評価を得た。

　藤井さんは2014年のCDデビュー直後、ドラマ「アゲイン！！」（MBS・TBS）で主演を飾り、大西さんは2021年、ジャニーズJr.時代にドラマ「夢中さ、きみに。」（MBS）で主演を務めた。人々の心温まる交流を描く癒やし系のストーリーが、主演経験のある3人をはじめとしたキャスト陣の演技によって鮮やかに、丁寧に彩られている。

　◇先輩・濱田崇裕と後輩・正門良規が共演！　生徒役では唯一の関西メンバー　「恋の病と野郎組 Season2」

　日本テレビのシンドラ枠（月曜深夜0時59分）で放送中の「恋の病と野郎組 Season2」には、ジャニーズWESTの濱田崇裕さん、関西ジャニーズJr.「Aぇ！ group」の正門良規さんが出演している。

　2019年7～9月にBS日テレで放送された学園ドラマの続編で、共学なのに男子しかいない通称「野郎組」の高校生たちが、「女子と話せない病」の克服と彼女作りに挑む姿を描く。濱田さんは「野郎組」の担任で熱血漢の花岡飛鳥、正門さんは生徒で剣道部のなんちゃってヤンキー・八代凛太朗を続投。生徒役にジャニーズJr.の面々が集結する中、正門さんは唯一の関西メンバーとして参加している。

　濱田さんは、シンドラ枠で2018年に放送された「卒業バカメンタリー」に藤井さんとダブル主演し、2021年に放送された「武士スタント逢坂くん！」でドラマ単独初主演。正門さんは2021年の舞台「染、色」で主演を務めた。Season1から引き続きの共演となるが、その間に正門さんはNHK連続テレビ小説（朝ドラ）「スカーレット」にも出演するなどキャリアを積んでおり、本作は正門さんのレベルアップを見られる機会にもなっているといえるだろう。

　◇主人公と同じ“コミュニティー”に属する役どころ　桐山照史＆長尾謙杜

　ドラマ「逃亡医F」（日本テレビ系、土曜午後10時）には、ジャニーズWESTの桐山照史さんが出演。本作は伊月慶悟さん原作、佐藤マコトさん作画の同名マンガ（Jコミックステラス）を実写化した作品で、恋人殺害のぬれぎぬを着せられ、指名手配された天才脳外科医・藤木圭介（成田凌さん）が奮闘する姿を描く。桐山さんは藤木の後輩医師・長谷川輝彦役を演じている。

　ドラマ「となりのチカラ」（テレビ朝日系、木曜午後9時）に出演しているのは、なにわ男子の長尾謙杜さんだ。遊川和彦さんが脚本を手がけるオリジナル作品で、何をしても中途半端な主人公・中越チカラ（松本潤さん）が同じマンション住人の悩みを解決していく社会派ホームコメディー。長尾さんは、チカラと同じマンションで暮らす高校3年生の柏木託也に扮（ふん）している。

　桐山さんは、朝ドラ「あさが来た」にメインキャストとして出演するなど、元々演技力に定評があったが、2021年に放送された「ゲキカラドウ」（テレビ東京）でドラマに単独初主演。同年には、舞台「赤シャツ」でも主演を飾っている。長尾さんは、2月11日に配信される動画配信サービス「Amazon Prime Video」の映画「HOMESTAY」（瀬田なつき監督）で自身初の主演を飾っている。

　◇活躍の背景は“地域密着型”だからこそ挑戦できる環境にあり？

　紹介したとおり、ジャニーズWESTには演技経験豊富なメンバーが集結。なにわ男子もデビューの勢いと共に、映像作品への露出を増やしており、ファンが熱視線を送っている。

　関西ジャニーズといえば、Jr.時代は特に関西での活動がメイン。一見するとローカルバラエティーの印象が強いように見えるが、近年では在阪局制作のドラマも増え、関西ジャニーズJr.のオムニバスドラマも展開されるなど、盛り上がりを見せている。“地元密着”は俳優業の経験を積む上でも強みになっているといえるだろう。

　4月期には、なにわ男子の道枝駿佑さんが5代目金田一として主演を務める連続ドラマ「金田一少年の事件簿」（日本テレビ系、日曜午後10時半）も控えている。これからも彼らの活躍から目が離せない。