モモコグミカンパニー:歌詞にエッセーに小説にと活躍 “書くこと”は「存在意義を見いだせる場所」

「ジェラート ピケ」のインスタライブに出演し取材に応じた「BiSH」のモモコグミカンパニーさん
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「ジェラート ピケ」のインスタライブに出演し取材に応じた「BiSH」のモモコグミカンパニーさん

 “楽器を持たないパンクバンド”と呼ばれる人気グループ「BiSH」のモモコグミカンパニーさんがこのほど、ルームウエアブランド「ジェラート ピケ」がインスタグラムで配信した「ホワイトデーキャンペーン特別インスタライブ」に同メンバーのセントチヒロ・チッチさんと出演し、配信後に取材に応じた。インスタライブで同ブランドのルームウエア姿を披露したモモコさんは、“パジャマ配信”は「自分にとって挑戦だった」と打ち明ける。個人でもインスタグラムのアカウントを持ち、デビュー作となる小説の情報などを発信しているモモコさん。グループでは多くの楽曲の歌詞を手掛け、個人としてもエッセーや小説に取り組み、“書くこと”は「存在意義」だと語るモモコさんに、ライブの感想や書くことについての思いなどを聞いた。

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 ◇普段は“ガーリー”と“ボーイッシュ”

 インスタライブは3月1日に「ジェラート ピケ」公式アカウントとセントチヒロ・チッチさんのアカウントで配信。ライブ内では、2人が同ブランドの“辛口テイストのおしゃれな猫柄”をモチーフにした「CATS SERIES」のユニセックスのニットやパジャマ姿を披露したほか、ホワイトデーの思い出などについてトークを展開。また、「本命からもらってうれしいギフト」を紹介する企画では、モモコさんは毛足が短い“スムーズィー”素材のニット、セントチヒロ・チッチさんが有名フランス料理店「ジョエル・ロブション」とのコラボルームウエアなどを選んで着替える場面もあり、イベントを盛り上げた。

 インスタライブを終えたモモコさんは、「メンバーとインスタライブをしたことがなかったので、すごく新鮮でした。私とチッチの掛け合いも新鮮、パジャマを着ているのも新鮮だったし、新鮮まみれの生配信でしたね。パジャマを着ていると心身共に開放される感じがするし、ソファの上で2人で女子トークができた感じがして、すごく楽しかったです」と吐露。続けて「『BiSHも女の子なんだな』と思ってもらえたインスタライブだったんじゃないでしょうか」と冗談めかして笑顔を見せる。

 同ブランドのユニセックスの猫柄カーディガンとシャツパジャマ姿を披露したモモコさんは、「ほわほわ過ぎて寝られる(笑い)」と感想を明かし、さらにセントチヒロ・チッチさんとおそろいの猫柄ファッションについても、「並んだときの“おそろい感”が可愛い」とにっこり。ピンク色のニットとヘアバンド姿というキュートな姿も披露し、「気分的に可愛いものを着たかったので選びました。今ピンク髪なので、それと合わせたところをファンの人に見てもらえたのがうれしかったです」とほほ笑む。自身でも同ブランドのルームウエアを持っているというモモコさんは「冬は布団を落としちゃうタイプなので、(パジャマが)もこもこで温かくてすごく助かるなあと思っています」と語る。

 普段のファッションは、「ガーリーな服とボーイッシュな服の2択」というモモコさん。「ガーリーではレースにリボン、というような、ちょっとぶっ飛んだ感じの服も好きだし、ニット帽にパーカーにスカジャンのようなスポーティーな服も好き。BiSHのライブがある日はボーイッシュめの格好が多くて、プライベートではガーリーな服を着る……という使い分けをしています」とこだわりを明かした。

 ◇「これは自分じゃなきゃ出せない」 書くことへの思いとは…

 自身でもインスタグラムやツイッターのアカウントを持ち、日々発信しているモモコさん。ツイッターはBiSHに関わる内容が中心だが、インスタグラムは個人的な活動の情報発信に重きを置いているという。「小説(デビュー作となる『御伽の国のみくる』)の告知もしたくて。『インスタにしかいない人にも小説を手に取ってもらいたい』と思ってアカウントを作りました。小説のことや、自分の好きな曲、自分の見た景色などを投稿しています。インスタは自分のことを考えてやっていますね」と説明する。

 BiSHではメンバーの中で最も多くの楽曲で作詞を手掛け、個人でもこれまでにエッセーや小説を執筆するなど“書くこと”に意欲的な印象を受ける。モモコさんは、そのような創作活動をなぜ行うのか。

 「今回、小説を出すのも、BiSHで今までいろいろな仕事をしてきて、結局何が一番楽しかったか、自分らしかったかと考えて『やっぱり書くことが一番地に足がついている、自分らしいことだな』と分かったので、もう一回書くことに向き合ってみよう、と思ったことが発端です。私って、結構どこにでもいるような女の子だと思っていて、突出したところもあるのか、ないのか……という思いが自分の中にあって。そんな自分が、自分じゃなきゃいけない場所ってどこだろう、と考えてみたら、やっぱり書いているとき。書いているときに『あ、これは自分じゃなきゃ出せない』と思う。BiSHで歌詞を書いているときもそうですけど、私にとっては、自分の存在意義のようなものを見いだせる場所が、書くっていうことかもしれないですね」

 書くこと、言葉で思いを表現することはこれからも続けていきたい、とモモコさん。「自分が生きる上で、言葉は、この仕事していてもしていなくてもやっぱり切り離せないもの。この仕事をしていて、見てくれる人がたくさんいるから書くことに意味はあると思うので、これからも発信し続けられたらいいなって思うし、もっと勉強しなきゃいけないなって思います」と力を込める。

 自身の公式サイト「うたたねのお時間」では、喫茶店に足を運び、マスターの話を聞く連載も続けている。「マスターと話すことも喫茶店に行くことも好きなので。趣味の延長です」と笑うモモコさんだが、取材はアポ取りからすべて1人で行っているという。

 「『マスターのおすすめの喫茶店に行く』というリレー方式でやっています。マスター同士が知り合いだったら、裏でアポイントを取ってもらえるんですけど、そうじゃないときは自分で行くしかない。アポイントを取るために、一つの喫茶店に3回ぐらい行っています。いくつかの喫茶店に行って、でも断られたり……。そこが一番大変ですね。好きなお店はたくさんあるんですけど、自分が行ったことがない他人のおすすめのお店に行きたかったので、リレー方式をすごく大切にしています。マネジャーさんもつかないで、1人で取材に行って。『1人で来たんだね』と言われるんですけど(笑い)。何もかも1人でやっています」と楽しそうに明かす。

 こうした取材は基本的にオフの日に行っているという。オフはほかには散歩や読書をすること、そしてやはり何かを書いていることが多い。「最近、毎日何かしら書いていないといけないのかな、と思った時期があって。喫茶店にパソコンを持っていって何かタイプしてることが多いかもしれない。エッセーも書いているし、小説の次の考案もあるし。小説もたくさん読まなきゃいけないなと思っているので、毎日読むようにもしています」とプライベートをのぞかせる。

 改めて、今回の“パジャマ配信”は自身にとって「かなり挑戦だった」と笑うモモコさんに今後の挑戦について聞くと、「今は“BiSH解散”に向けて走っているので、何でもちゅうちょなくやっていけたらいいなと思います。BiSHにいるからこそできることはまだまだたくさんある気がするので、そこはもう、ちゅうちょなく足を踏み入れたいなと思っています」とBiSHメンバーとしての思いも口にしていた。

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