ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
2021年4~6月に放送されたテレビアニメ「オッドタクシー」の劇場版「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」(木下麦監督)が4月1日に公開される。「オッドタクシー」は、登場する可愛らしいキャラクターからは想像が付かないような本格的なミステリーが描かれ、先の読めない展開、複雑に張り巡らされた伏線などが話題になった。主人公で41歳のタクシー運転手・小戸川を演じた花江夏樹さん、ヒロインのナース・白川を演じた飯田里穂さんは共に「今まで演じたことがないようなキャラクターだった」と感じているという。2人に収録の裏側、互いの印象について聞いた。
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花江さん 僕の中では、なんといいますか、“アイドル”のイメージが強かったです。だから、すごくきらびやかな方だなという印象だったんですけど、実際お会いして、想像よりも身近な感じというか、すごくお優しい方だなという印象に変わりました。
飯田さん うれしいです! 私もお会いしたことがなかったので、これまで出演されている作品を通した印象が強くて。“ど真ん中主人公”というイメージで、みんなを引っ張っていくような感じなのかなと思いきや、実際は、いつ見てもにこやかで優しいオーラを常に身にまとっていて、神様と話しているような雰囲気というか(笑い)。いつも、お会いすると癒やされます。
花江さん ありがとうございます(笑い)。
花江さん 僕自身、収録の時は、ちょっと分からないというか、作品の面白さがつかみ切れていない部分もあったのですが、放送前に完成した映像を全話見た時に「これは面白いな」「早く見てほしいな」と。ただ、放送は週1ペースだったので、見ている皆さんは先週までの伏線を忘れちゃったのかな?とも思いつつ反響を見ていて、「もっと面白いんだけどな」「もっと伝わらないかな」という感じで放送を追っていたんです。でも、最終話がオンエアされて、徐々に口コミで広まって「あ、やっぱり伝わった」という印象でしたね。
飯田さん 私は結末を知らずに収録していたので、分からないことが多すぎて、「この先どうなっていくんだろう」と謎解きしながらアフレコしている状態でもあったんです。台本を読んでいる時も、アニメの台本を読んでいるというよりは、小説を読んでいるような感じで。アフレコでは、言葉の遊び方、会話劇がすごく特徴的だなと思っていて、今までに見たアニメとは全く違う、アニメだけどアニメじゃないような魅力を感じました。
花江さん この見た目ですし、自分があんまりやったことがなかった声だったので、最初は低めの声で作っていったんですけど、監督としてはもう少しナチュラルなほうがいいと。低めではあるけど、無理のない範囲で落ち着いた声に結果的にはなりました。
飯田さん 作風的にもかなりナチュラルというか、色を付けないお芝居が求められていて、監督からは「隣の人と会話をしている感じで」という提案をいただいたんですけど、一番それが難しくて。お芝居をしていると、やっぱり色を付けたくなるので、「抜く」という作業がものすごく難しかったです。第1話の時点で、収録の帰り道、剛力役の(木村)良平さんに「これで大丈夫だったんですかね?」と本気で相談しました。良平さんが「全然大丈夫だったよ!」といってくれたので、第2話のアフレコに行くことができました。
花江さん 白川さんはちょっとサバサバしているところがあって、キャピキャピしていない感じが好きですね。結構はっきりものをいうタイプですし、急にカポエイラをするような面白いシーンもかなりあって、可愛いだけじゃないところがいいなと思いました。小戸川と交流するって、僕的にはなかなか難易度が高いかなと思うんですけど、そんな小戸川にもぐいぐいいけるような感じがいいなと。
飯田さん そうですよね。たしかに、小戸川さんは癖がありすぎて「この人とどうやって距離を詰めるんだろう?」と。こっちがどれだけアプローチしても堅く閉ざしている感じがある。でも、白川さんとの掛け合いを見ていると、小戸川さんは、自分の内側の壁に入った人に対しては、すごく人情があるんですよね。「オッドタクシー」のキャラクターの中で、一番安心感と信頼感があるから、仲良くなりたいと思うようなキャラクターですね。
花江さん 飯田さんの自然な感じというんですかね。元々のお声がすごく耳なじみがいいというか、空気に溶け込むような、耳にすっと入ってくるようなお声なので、それがこの「オッドタクシー」の世界観のお芝居にすごくマッチしていたと思いました。
飯田さん 自信がなかったので、そういっていただけるのが本当にうれしくて、支えになっています。私は花江さんに対しては、ほかの作品のイメージが強かったので、小戸川さんはどういう感じになるのかなと思っていたんですけど、収録された声を聞いてからは、安定の安心感というか、包容力というか。包容力の点では、花江さんは小戸川さんに似ていますよね。
花江さん 包容力あります(笑い)?
飯田さん あります! 包容力が本当にすごい。収録は一緒にできなかったんですけど、私がアプローチしたらこういうふうに受け取って演じてくださるかな?という安心感がすごくありました。実際に完成した映像を見た時も、白川さんがよく分からない方向に脱線しても、小戸川がツッコミを入れてくれていて、最終的にもマッチしていたなと思いますね。
花江さん 自分でも素直に楽しんで見られた作品だなと思っています。収録の時は、全部の面白さが分かっていなかったので、どうなるのかなと思っていたんですけど、結果的に皆さんにも楽しんでいただけた。小戸川は、自分の中でもやったことがない役だったので、いい経験になりましたし、すごく楽しかったです。
飯田さん ありがたいことにたくさんの反響をいただいて、知人からもたくさん連絡が来て、すごくうれしいです。それに、作品から入ってくださった方からは「白川役は飯田里穂だったのか」といっていただけることもすごく多くて、声優冥利に尽きるなと思います。私自身、とがった声でもなく、本当に普通の声なので、今回の「オッドタクシー」のような、こういうお芝居がしたいなと、ずっと思っていたんです。自分の声を生かせる作品に出合いたいとずっと思っていたので、「オッドタクシー」に出合えて、挑戦できて、本当によかったと思っています。
花江さん 映画では、また違った角度からストーリーを楽しめます。初めての人ももちろん楽しめる内容ですし、知っている人にとっては「この時、あのキャラクターは何を考えていたんだろう」というのが分かるので、より理解度が深まると思います。あと、映画に関しては、アイドルグループ「ミステリーキッス」のマネジャーの山本がすごく好きでした。僕も爆笑したシーンがあったので、楽しみにしていただけたらうれしいです。
飯田さん 新規のシーンも多かったり、新しい発見ができる内容になっているので、初めて見る方でも、テレビアニメでたくさん考察した方でもまたさらに楽しめる作品になっていると思います。私は、元々推しキャラは田中といっていたんですけど、映画を見ていて「馬場さん、可愛いな」と思ったシーンがあったので“推し変”しそうですね(笑い)。
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