僕が愛したすべての君へ＆君を愛したひとりの僕へ：TikTokで話題の小説が劇場版アニメ化　10月7日に2作同時公開

　2016年6月に発表され、動画サービス「TikTok」で話題になった乙野四方字（おとの・よもじ）さんの小説「僕が愛したすべての君へ」と「君を愛したひとりの僕へ」（ハヤカワ文庫）がアニメ化され、劇場版アニメとして10月7日に2作同時公開されることが明らかになった。タツノコプロのレーベル「BAKKEN RECORD」が「僕が愛したすべての君へ」、「ルパン三世」シリーズなどで知られるトムス・エンタテインメントが「君を愛したひとりの僕へ」をそれぞれ製作する。少年と少女がそれぞれ描かれたビジュアル、PVも公開された。

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　「僕が愛したすべての君へ」と「君を愛したひとりの僕へ」は、並行世界を行き来することができる世界を舞台に、同じ名前の二人の少年がそれぞれの世界で一人の少女と恋に落ちる姿が描かれる。2作品はそれぞれストーリーは独立しているが、どちらも読むと二つの世界が絡み合い交差していることに気付くという斬新な設定がTikTokなどで話題になった。累計発行部数は28万部を突破している。

　原作の乙野さんは「この物語は、中学2年のころの自分の妄想から生まれています。無限に存在する並行世界の中で、その妄想がたどり着いた最も幸せな未来の一つが、今回の映画化になります。2作同時公開のこの映画は、どちらから見てもよい作りになっており、見た順番で感じ方が大きく変わると思います。どちらから見るか、一度しかできない選択をぜひ楽しんでください。そして、あなたとは逆の順番で見た、並行世界のあなたのことを想像してみてください。逆の順番で見た人と感想を語り合ったりするのも面白いかもしれません。この夏、再び生まれる新しい並行世界の物語を、どうか見届けてあげてください」とコメントを寄せている。

　アニメを手がける石黒研三プロデューサーは「この作品は、ど真ん中の純愛映画です。人生の選択を起点にした二つの物語を“並行世界”という切り口で、それぞれの世界を2作品の中で描いています。そして、その二つの物語は『見る順番で見た後の感動が変わる』という、今までにない仕掛けを体験いただけます」と説明。

　「この物語では恋愛だけを描いているわけではありません。“愛情＝相手を思いやること”という観点から描く、たくさんの愛情に満ちあふれた作品となっています。その“相手を思う気持ちの尊さ”を、この作品から受け取っていただきたいと思っております。どっちから見るか？　みなさんのお好みに合わせて見る順番を決めていただき、今までにない新しい映画体験を劇場で体感してください！」と話している。

　◇「僕が愛したすべての君へ」のスタッフ（敬称略）

　監督：松本淳▽脚本：坂口理子▽キャラクター原案：shimano▽制作：BAKKEN RECORD

　◇「君を愛したひとりの僕へ」のスタッフ（敬称略）

　監督：カサヰケンイチ▽脚本：坂口理子▽キャラクター原案：shimano▽制作：トムス・エンタテインメント