謎解きはディナーのあとで
第3話 死者からの伝言をどうぞ File2
4月24日(木)放送分
アニメ「機動戦士ガンダム」のアニメーションディレクターやキャラクターデザインなどを担当した安彦良和さんが監督を務める劇場版アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」が6月3日に公開される。1979年に放送された「機動戦士ガンダム」(ファーストガンダム)のテレビアニメ第15話「ククルス・ドアンの島」を劇場版アニメとして制作することになった。15話は“異形のザク”が登場するエピソードとしても知られており、劇場版では、異形のザクをリファインしたMS-06F ドアン専用ザク(ドアンザク)が登場することも話題になっている。安彦監督に、ドアンザクのデザインについて聞いた。
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劇場版「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」のベースとなったファーストガンダムの第15話は、主人公のアムロ・レイ、敵対するジオン軍の脱走兵ドアンの交流を通じて、戦争の哀愁を描いた伝説のエピソードだ。異色のストーリーが伝説になり、ファンに語り継がれてきた。同エピソードが伝説になった理由はもう一つある。作画崩壊だ。ファーストガンダムの制作当時、スケジュールの都合で外部のスタジオに外注したこともあり、ザクIIが細身で、“鼻”が長いなど作画が安定しなかった。
劇場版でドアンザクは、“異形のザク”としてリファインされた。ククルス・ドアンがジオン公国軍のサザンクロス隊を率いていた際に搭乗していた機体で、地球侵攻作戦中に脱走したため、倒した相手の機体から部品を回収し、ドアン自身でそれらを用いて機体の補修、改修を行っていた。一部装甲は剥がれたままになっており、左右非対称な部分も多い。異形のザクは、作画崩壊によって生まれたものではあるが、設定を上書きすることで、異形である理由を明確にしている。ファンだけでなくスタッフも異形のザクへの愛があったからこそ生まれたデザインだったという。
「『ドアンザクは異形でなければ!』という話があったけど、あれは単なる作画の崩れなんですよ。当時、ラッシュで見て、ぶっ飛んじゃいました。メカニカルデザインのカトキハジメさんも異形であることを強く主張していて、抵抗したんだけど、みんなカトキさんに付いちゃいまして。『勝手にしろ!』とも思ったのですが、やっぱりこだわりを大事にしなきゃダメですからね」
第15話では、異形のザクが石を投げる、正拳突きを繰り出すなど戦闘スタイルも異色だったことも話題になった。劇場版では、ヒート・ホークで戦うドアンザクが描かれている。どんな戦いを見せてくれるのだろうか?
「スタッフから『石を投げなきゃドアンザクじゃない!』という話もありました。いろいろなこだわりがあるんですよね……。『石なんか投げてたっけ?』と思いましたが。見るに耐えないから見直していなかったんだけど、見ざるを得なくなったので、見たら、投げているんですよね。あと、素手で戦うんですよ。それも覚えていなかった。ヒート・ホークくらい持たせたかったんだけど『そんなもの持っていなかった』と言われて。でも、ヒート・ホークくらいは持たせないと戦えないよ」
ドアンザクが武器を持ったこともあり、劇場版はチャンバラ映画のようなダイナミックな映像が魅力になった。
「ガンダムの戦いは宇宙が多いので、基本的にビームが飛び交う。スピーディーでそれはそれでいいんだけど、『ガンダム大地に立つ』とあるくらいだから、大地に立っているのが好きですね。立つぞ!というところを見せたかった。スタッフには『かつての任侠映画の小気味よさを』と説明しました。耐えに耐え、最後にドスを抜いて、大見えを切る。『てめえら、たたき切ってやる!』と終わる爽快感がいいんだよね。ネチネチしていないんです。待ってました!という向こうから、(高倉)健さんが出てくるようなのがいいですよね。ストーリー的にも、ガンダムの出番は後ろの方になる。『待ってました!』と出てくるんです」
モビルスーツ戦は、CGで描かれた。
「僕は紙派なので、CGは分からない。お手並み拝見というところでした。CGっていうのはちょっと機械的で冷たくなるんじゃないかな?と心配なところもあったんですが、柔軟にやっていただいています。『紙には負けないぞ!』という意気込みがあるのでしょうね。これだけできるなら、『アニメーターはいらないんじゃないの?』と言ったこともあるんですけど、現時点では手間が大変みたいです。誰でもできるわけではないでしょうし」
劇場版「ククルス・ドアンの島」は、スタッフの第15話への愛が詰まった作品になった。ノスタルジックになるわけではなく、CGなど最新技術によって、新たな表現にも挑戦した。令和の異形のザクの姿の活躍をぜひ見てほしい。
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