アニメ「機動戦士ガンダム」のアニメ―ションディレクター、キャラクターデザインなどを担当した安彦良和さんが監督を務める劇場版アニメ「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」。1979年に放送された「機動戦士ガンダム」(ファーストガンダム)のテレビアニメ第15話「ククルス・ドアンの島」が約43年ぶりに再びアニメ化された。安彦監督は、自身にとって「ガンダム」の映像化は「これで最後かもしれない」「思い残すことはない」と語ってきた。「最後」発言の真意、「ガンダム」への思いを聞いた。
安彦監督は、2001~11年に「ガンダムエース」(KADOKAWA)でファーストガンダムを再構成したマンガ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を連載。同作は連載終了後、OVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)としてアニメ化され、安彦監督は、約25年ぶりにアニメの現場に復帰した。「THE ORIGIN」のOVAに続き、「ククルス・ドアンの島」でも監督を務めることになった。
「ククルス・ドアンの島」だけでなく、ほかのエピソードもアニメ化してほしい……と思うファンも多いはず。しかし、安彦監督は「アニメは『ガンダム』限定で復帰したので、『ガンダム』以外をやることはないですね。僕はマンガ家ですから」と話す。
安彦監督には「『THE ORIGIN』で決着をつけた」という思いもある。「ククルス・ドアンの島」は劇場版3部作、「THE ORIGIN」には入っていないが、安彦監督が「ずっと気にはなっていた」エピソードだったと語り、今回のアニメ化で真の決着がついたところもあったのかもしれない。
安彦監督にとって「ガンダム」はどんな存在なのだろうか?
「僕の場合、『ガンダム』はほかのシリーズはほとんど知らないので、ファーストガンダムという条件付きになりますが。僕の中では歴史になっている。『THE ORIGIN』もそうなんですけど、歴史もののように描いている。マンガ家として歴史ものを描いているけど、『ガンダム』もそうなんです。歴史だから、動かしようがないものがある。誰が作ったか知らないけど(笑い)。一年戦争などの歴史があり、そこにさまざまな解釈を差し込んでいく。解釈の中で、言いたいことが言えるし、そこがいいんじゃないですかね。『THE ORIGIN』を認めないという人もいるでしょうし。ただ、僕は『当時、現場にいたんだ!』と言っています。裏の裏まで知っていますから」
安彦監督は2018年9月、“最後の新連載”と銘打った「乾と巽-ザバイカル戦記-」をマンガ誌「月刊アフタヌーン」(講談社)でスタートした。マンガ家としての今後も気になるところだ。
「連載はある程度長くなる。最低でも5、6年はかかる。『連載は最後だね……』という話をした。“最後”といっても、描かせていただける機会があれば、描きます」
安彦監督にとって最後となる「ガンダム」に込めた思いを感じてほしい。
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