海宝直人:「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」3度目の出演に「すべてを注ぎ込めたら」 ミュージカルの魅力も語る

コンサート「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ feat.アラン・メンケン」にゲスト出演する海宝直人さん=WOWOW提供
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コンサート「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ feat.アラン・メンケン」にゲスト出演する海宝直人さん=WOWOW提供

 7月26日から開催されるコンサート「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ feat.アラン・メンケン」にゲスト出演するミュージカル俳優の海宝直人さん。コンサートはディズニーの名曲の数々をブロードウェーのキャストが披露するショーで、これまで2019、2020年に開催され今回が3度目の開催。前回、前々回と出演し、「頑張ってきたすべてを、この『ブロードウェイ・ヒッツ』に注ぎ込めたら」と意気込みを語る海宝さんに、コンサートの見どころや改めて気づいたミュージカルの魅力などを聞いた。

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 ◇ディズニーのショーは「すごく特別」

 これまで前回、前々回と同コンサートにゲスト出演した海宝さん。前回の出演について「出演しているのがディズニーミュージカルの主演を張られているみなさんということもあって、本当に素晴らしい歌声なんです。リハーサルも、本番のパフォーマンスも。エンターテイナーとしてのみなさんの『お客さんを楽しませよう』という思いが、ものすごく強烈に残っています。本当に素晴らしすぎて、(ステージに)出ていくのが恐怖だったぐらいでした。だから毎回出させていただくたびに、『もっと頑張ろう』とすごく自分のモチベーションになります」と振り返る。

 3度目のゲスト出演となる海宝さんは、「前回からしばらく時間がたち、『もう一つ成長していきたいな』と思いながら過ごしてきたので、頑張ってきたすべてを、この『ブロードウェイ・ヒッツ』に注ぎ込めたらなと思います。本当にみなさん、素晴らしいパフォーマンスをされるので、生半可な気持ちではパフォーマンスできないから」と今回の出演への意欲を表現。ディズニー音楽の巨匠と呼ばれるアラン・メンケンさんの出演にも触れ、「僕自身もいち観客というか……ずっとメンケンさんの楽曲で育ってきた人間なので、目の当たりにできる楽しみもすごく大きいです」と声を弾ませる。

 ディズニーのコンサートには「演者とお客さんとのコミュニケーションのようなものが、すごく大事にされているな、と思う」という海宝さん。ディズニーのショーならではの魅力について聞くと、「ディズニーランドに行くとか、ディズニーアニメで育ったとか、世代を超えてそれぞれの人にいろんなディズニーへの思いや愛がある。ショーはそれが共有されている空間であり、幸せな空気がある。すごく特別な感じがします」と熱く考えを語る。

 そんな海宝さんに今回のコンサートの見どころを聞くと、「今回は前回からキャストが2人、入れ替わるんです。僕も映像でしか見ていないんですけど、とてもショーマンシップあふれる方たちなので、きっと少し空気が違う、楽しい公演になるんじゃないかなと思います。メンケンさんがいらっしゃるんですが、(他の)キャストとのコラボレーションもなかなか聞けないので、見どころですね」と笑顔で説明。海宝さん自身が歌う楽曲はまだ決まっていないというが、不安はなく、「早く練習したいという思いが、今すごくふつふつと湧いています」と胸中を明かす。

 ◇「海外で一本、舞台に立ちたい」

 ミュージカルを含め、エンターテインメントはコロナ禍で大きな影響を受けたジャンルのひとつだが、海宝さんはエンターテインメントの持つ力を改めて実感したという。「家にいなければいけないときに、ライブは見られないけど、自分はやっぱり映画や音楽がないとしんどかったなと思うんです。そういう意味でエンターテインメントは、大変なときだからこそ前向きに生きていくエネルギーになるんだなあ、と客観的に感じました」と語る。

 また「音楽の力は、ものすごく大きいと思います。普段だったらちょっとのみ込みづらいようなことでも、すっと心に入ってくる。それが面白い」と海宝さん。「この間『ネクスト・トゥ・ノーマル』という作品に出て。双極性障害の家族の話なんですが、もし演劇で見たとしたら、もしかしたらちょっとしんどくて、苦しい時間が長くなってしまうかもしれない。でもミュージカルという形式を使うことで、リアリティーのラインが見る側もちょっと下がるんですよね。いろんなことがのみ込みやすくなる。そういう力がすごくあるなと感じています」とミュージカルの魅力を語る。

 ミュージカル俳優として活躍しながら、現在はミュージカルについて語るトーク番組も持つなど精力的に活動している。幅広く活躍する中で、海宝さんはミュージカルの持つ可能性の大きさを実感しているという。「いろいろな方の話を聞く機会がちょっとずつ増えていて……ミュージカルというものの奥深さをすごく感じていますね。あまりにも可能性が大きい。世界的にも、どんどん広がっている。ミュージカルという形式そのものが、どんどん多様化してきていて、それが面白いなあと思っています」。

 現在は一要素としてミュージカルを取り入れる映画も珍しくない。海宝さんも「すごく興味はあります」と目を輝かせ、「さっきの話とつながりますけど、ミュージカルシーンは見ている側のリアリティーラインをバーンと下げるんです。そういう意味でも、とても効果的ですよね。(ミュージカルを)効果的に使うと、すごく面白いだろうなと思います」と興味を示す。

 現在33歳。今後はどのようなビジョンを描いているのか。そう尋ねると、「こういう状況で、なかなか海外に行くこともままならないですけど……でもやっぱり、海外の演出家の方とか、幅広いクリエーターの方と仕事をしたいという思いがすごく強いです。そのあたりの垣根を越えていけたらな、というのはずっと思っていることです」と海宝さん。では、30代のうちに成し遂げたいことは? 最後にそう聞くと、「海外で一本、舞台に立ちたいな、という思いがありますね」と爽やかな笑顔を浮かべて語ってくれた。

 「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツfeat.アラン・メンケン」は7月26~28日に東京国際フォーラム ホールA(東京都千代田区)で開催。

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