アンサンブル
#5 事実婚と財産分与―雪が降る夜に
2月15日(土)放送分
NHKの人気コント番組「LIFE!」チームが手がけたコメディードラマ「事件は、その周りで起きている」。女優の小芝風花さんと俳優の笠松将さんが共演し、8月1日から4夜連続で、15分の帯ドラマ「夜ドラ」枠(総合、月~木曜午後10時45分)で放送される。小芝さんといえば、同局の「トクサツガガガ」(2019年)をはじめ、コメディー色の強い作品でメインキャストを務めてきたが、いわば“笑いのプロ”の「LIFE!」チームとタッグを組んで感じたこととは? 「自分から間を取って仕掛けるということが、これまであまりなかった」という小芝さんと、「“初心に帰る”という意味で、すごく前向きにリセットする気持ちでやらせてもらった」と明かす笠松さんに話を聞いた。
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ドラマは、刑事ものながら事件を一切解決せず、事件の周辺で起こる刑事たちのトラブルにスポットを当てたコメディー作。小芝さんは人に頼るのが苦手な刑事・真野一花(まの・いちか)を演じ、真野とバディを組み、論理的な物言いで時に真野をイラつかせる宇田川和人(うだがわ・かずと)役を笠松将さんが務める。
小芝さんは「以前『LIFE!』に出演させていただいたことがあったので、このチームでドラマをやると聞いて、どういう感じになるんだろうとすごくワクワクしました。割と『LIFE!』のコントのままだったというか(笑い)。普段のドラマとは違うので、少し緊張感はありましたが、『LIFE!』の独特の世界観のまま撮影できたのはすごく楽しかったです」と笑顔を見せる。
また「台本で5ページくらいある長いシーンも、カットがかからず、全部一連で撮った」といい、「ちょっとしたタイミングや間、表情など相手のお芝居をちゃんと受け取って、出していかないといけなかったので、緊張感含めて、“ナマモノ”というか、舞台に立っているのと同じ感覚。その感覚を大事にしつつ、とっさに出るものが面白くなればいいなって思いながら演じさせていただきました」と充実感をにじませる。
一方、「LIFE!」への出演経験のない笠松さんは、台本を読んでどう感じたのか。
「今回コメディーで、“会話のかみ合わなさ”の面白さを描いていますが、日常生活で人がもめたり、仲良くなる原因もこういうことなんだなって思いながら、自分の状況とも照らし合わせたりして読んでいました」と話し、「こういう視聴者がクスッと笑える作品に出ることが、僕は今までなかったので、すごく難しいものを扱うような感覚で、お芝居をしていました」と振り返る。
ドラマには、犯人の行方を追ったり、真相を推理したりし、事件を解決するという、刑事ものにあるべきものが出てこない。
笠松さんも「刑事ものとは名ばかりの会話劇で、楽しくやらせてもらいました」と笑みを浮かべ、小芝さんは「日常に転がっているささいな口げんかですよね。撮影現場に警察指導の方が来てくださっていたのですが、全く警察っぽいことをしないから、お世話になることがなさすぎて、本当に申し訳ないなって感じました」と語る。
1話15分という尺については、「この作品に限っていえば15分でよかったなって思います。何せ1シーンが長いので、せりふも多いですし、見ている人にとっても15分というコンパクトさがいいのかなって思います」との印象を抱く。
笠松さんは「15分という時間の難しさを感じるのは、どちらかというと脚本家や演出の方だったりするのかなと思います。15分の中で、山や波を作らないといけないので。演じる側としては、『15分だから』という難しさはあまりなくて。テンポも速くて、せりふも多いから、シーンが転換するコントみたいなので、夜、気軽に見てもらって、『明日、また頑張ろう』と思ってもらえたらうれしいです」と前向きにコメントした。
「LIFE!」チームという「笑いのプロ集団」とのタッグ。その中で感じたコメディーの難しさや魅力など、発見したことも小芝さんと笠松さんに聞いた。
コメディー作品のイメージの希薄な笠松さんだが、「ずっと僕はお笑いが好きだった」といい、その上で、「人を笑わせるって一番、難しいことでもあるし、それを『コメディー』と銘打って笑わせるって、ホームラン宣言をしてホームランを打つのと一緒だと思うんです。俳優としていろいろなことが問われるなって思ったし、今回、本当にいい機会で、たくさん学ぶこともあるだろうと思っていました。演じるってことに少し慣れてしまっている部分もあったので、初心にも帰れるっていう意味で、すごく前向きにリセットする気持ちでやらせてもらいました」と話す。
“コメディエンヌ”としても評価を得てきた小芝さんは、「監督にも『リズム感はすごくいい』と褒めていただけました」と前置きしつつ、「この作品自体、テンポが速くて、会話でポンポンポンって進んでいくのですが、そのリズムの良さを、間を取ってみたりして、時には崩すことができるようになると、もっといいかもねって言葉をいただきました」と告白。
「今までもコメディー作品に出させていただいて、基本的には振り回される役で、周りに個性的な人がいて、その人たちに突っ込んだり、リアクションしたりすることが多かったので、自分から仕掛けるということがあまりなかったんですね。今回、そういう言葉を監督にいただけて、めちゃくちゃ大きな課題だなって思いましたし、笠松さんはじめ共演者の方々がめちゃくちゃ仕掛けてくる方たちばかりなので、それに突っ込んだりするだけでまだまだ精いっぱい。そういう部分の難しさを、すごく感じているところです」と、「新たな宿題」を持ち帰った様子だった。
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