関智一:「新テニスの王子様」 まさかのギリシャ代表“全員”担当 1人7役で仮想キャスティング

「新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP」に登場するギリシャ代表(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト
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「新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP」に登場するギリシャ代表(C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト

 許斐剛(このみ・たけし)さんの人気テニスマンガが原作のアニメ「新テニスの王子様」の約10年ぶりとなるテレビシリーズ「新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーンワールドカップ)」。新作では、世界を舞台に主人公・越前リョーマたちが各国代表と戦いを繰り広げ、人気声優の関智一さんが、ギリシャ代表メンバー7人全員を1人で演じることも話題になっている。20年以上続くアニメ「テニスの王子様」の歴史の中でも、1人7役は初めて。一体どうやって演じ分けたのか? 関さんを直撃した。

 ◇原作でも衝撃与えたギリシャ代表 アニメでインパクトを増幅

 新作アニメ「新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP」は、「ジャンプSQ.」(集英社)で連載中の「新テニスの王子様」が原作。2014年にリリースされたOVA「新テニスの王子様 OVA vs Genius10」の後の物語で、リョーマたちがU-17 ワールドカップに挑む姿が描かれる。毎週水曜深夜0時にテレビ東京ほかで放送。

 新作アニメの「関智一がギリシャ代表“全員”担当」という驚きのキャスティングが発表されたのは今年4月。SNSなどでも「面白すぎる」「どうしてこうなった!?」「さすがテニプリ」と大いに話題になった。関さん自身も「夢なら覚めてほしいと思いました(笑い)」とコメントを寄せた。

 関さんが演じるのは、ギリシャ代表主将のゼウス・イリオポウロス、中学生とは思えない風貌のパワープレーヤー、タラッタ・ヘラクレス、ゼウスの参謀的存在のヘルメス・クネリス、ギリシャ哲学的なテニス戦術を用いるバルカン・ラエルティオス、若きホープのパパドプーロス・エヴァゲロス、残忍なプレースタイルが特徴のアポロン・ステファノプロス、アポロンの弟、オリオン・ステファノプロスの7キャラクター。個性が強い“濃い”キャラクターばかりだ。

 キャスティング理由について、関さんにも詳しい説明はなかったといい、「飛び道具みたいなキャラクターですもんね。本当に中学生なの?みたいな(笑い)。だから、ちょっと“お遊び”を入れてみようと思われたのかなと納得しました」と話す。ギリシャ代表は、原作で登場した際も読者に衝撃を与えたキャラクターで、「新たにアニメ化するにあたって、その時のインパクトをより増幅するための演出なのかなとも思いました」と分析する。

 ◇ギリシャ代表の豪華“仮想キャスティング”

 関さんが一人で複数のキャラクターを演じることは珍しくはないといい、一人で15役以上を演じたこともある。ただ、ギリシャ代表は「ほぼ全員が二枚目キャラ」であるがゆえの難しさがあったという。

 「ひげのオジサンのタラッタ・ヘラクレスを除いて、みんな顔が端麗じゃないですか。そこは苦労しました。太っているとかガリガリに痩せているとか体形がすごく違ったり、年取ってるとか、オネエキャラだったりとかキャラが立っていると演じ分けがしやすいんです。ただ、ギリシャ代表は全員クールっぽい感じなので、どう演じ分けたらいいんだろうって。声を変えるといっても限度があるので」

 そこで関さんは、ギリシャ代表を“仮想キャスティング”したという。

 「自分なりにイメージする声優さんをキャラクターに当てはめる。あくまでイメージではあるのですが、参謀役のヘルメスは塩沢兼人さん、残忍なプレースタイルのアポロンは古川登志夫さん。ただ、アポロンは古川さんのつもりで演じていたんですけど、最終的に似ていない森久保(祥太郎)さんのモノマネみたいになっちゃいました(笑い)。アポロンの弟のオリオンは陶山章央さんです。主将のゼウスは“神”っぽく、威厳のある感じにしました」

 「最もキャラクターが立っているので演じやすかった」というひげ面のタラッタ・ヘラクレスは低めの声、バルカンは関さんのフラットな声で表現。パパドプーロス・エヴァゲロスは「今風の若い子だったので、最近の若者のモノマネみたいなつもりで」演じたという。しかも、それだけ数のキャラクターを一日の収録で演じ分けたというから驚きだ。

 ◇「本気です」 関智一の戦い

 アフレコでは、登場順に1キャラずつ収録したといい、「プレッシャーをずっと感じてました」と思いを明かす。

 「大丈夫かな? 違うキャラクターとして聴こえているかな? 満足されているんだろうか?みたいなことばっかり考えてました。演じなければいけないキャラが一人ずつ減っていって、最後にゼウスだけになった時は安心しました。『もうこれだけでいいんだ』みたいな。監督さんからは『お好きにお願いします』と言われたのですが、それも限度があるしなと(笑い)。自分との戦いでした」

 関さんは、新作アニメの見どころを「リョーマたちが初めて世界に挑む姿が一番の見どころだとは思うんですけど、その中の一つの味付けとして、一服の清涼剤のようなものとしてギリシャ代表を楽しんでいただけたらうれしいなと思います」と話し、「ギリシャ代表を大事に思って演じているということをご覧の皆さんには忘れないでもらいたい。決してふざけてません。本気です」と力を込める。ギリシャ代表の戦い、そして関さんの戦いが感じられるはずだ。

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