名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
尾田栄一郎さんの人気マンガ「ONE PIECE(ワンピース)」の新作劇場版アニメ「ONE PIECE FILM RED」(谷口悟朗監督)が8月6日に公開される。タイトルの「RED」の通り、人気キャラクターの赤髪のシャンクスにフォーカスしたストーリーで、オリジナルキャラクターとしてシャンクスの娘・ウタが登場する。ウタ役として声優の名塚佳織さんとヒット曲「うっせぇわ」などで知られる歌い手のAdoさんがダブルキャストを務め、名塚さんがウタのせりふ、Adoさんがウタの歌唱パートを担当することも話題になっている。ウタの歌声は“別次元”と評されるほどで、物語のキーとなるキャラクターだ。Adoさんは、アニメのキャラクターの歌唱を担当するのは初めてで、大きな挑戦になったという。Adoさんに同作への思いを聞いた。
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「ONE PIECE」は、手足などがゴムのように伸びる麦わら帽子の青年・ルフィが、海賊王を目指して仲間と共に大海原を冒険する姿を描くマンガ。1997年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載が始まり、2021年1月には1000話に到達。今年7月で連載25周年を迎え、全世界のコミックスの累計発行部数は4億9000万部以上を誇る。テレビアニメが1999年10月にスタートし、2021年11月には1000話に到達した。
「ONE PIECE」は説明不要の大人気作。大人気のAdoさんが参加するという夢のようなコラボになったが、Adoさんは出演が決まり、とにかく驚いたという。
「私が生まれる前から連載されている作品で、私より5歳年上ですからね。幼い頃からテレビをつけたら、『ONE PIECE』が放送されていて。歌い手の自分が関わることはないだろう……と思っていたので。ウソだ!とびっくりしました。最初、『ONE PIECE』の話がある……と聞いた時は、どこの洋服のコラボですか? え、海賊の方ですか!?ととんちんかんなことを言ってしまうくらいびっくりしたんです。ウタは歌姫ということで、私が!?と驚きました」
ウタは、世界中が熱狂する歌姫だ。原作者の尾田さんがウタをデザインした。
「初めてビジュアルを見て、こんなに可愛い子なんだ!となりました。元気なキャラクターで、おちゃめで、このビジュアルに私の声が乗るの!?と。歌っていること以外は、自分とは真逆の存在だと思ったのですが、生い立ち、どういう思いで歌っているのかが分かると、私たちと変わらない部分も感じたんです。いい意味で人間臭いんですよね。歌姫には輝かしいイメージがあります。ウタは人間として輝いていて、芯もあるのですが、悲しみ、怒りもあらわにしていて、人間臭いところが、自分と少し似ているかもしれません」
尾田さんが描いたAdoさんのビジュアルも話題になっている。
「びっくりです。うわぁぁ!すごい!と言葉にならない感動がありました。ポージングも迫力があり、格好よすぎてずっと見入ってしまいました。ルフィ、ウタ、Adoのイラストもすごく好きです。感動しました。ずーっと眺めています」
ウタの歌声は“別次元”と評されるほど……という設定で、Adoさんは「デモではそれぞれのアーティストの方が歌っているものがほとんどだったので、ウタのキャラクターを踏まえつつも、その歌を生かして、融合させ、いいとこ取りをしていこうとしました」と話す。
本作では、主題歌「新時代」を含め全7曲の劇中歌が流れる。音楽プロデューサーの中田ヤスタカさんが「新時代」を手がけるほか、バンド「Mrs. GREEN APPLE(ミセスグリーンアップル)」、マルチアーティストのVaundyさん、音楽ユニット「FAKE TYPE.」、作曲家の澤野弘之さん、シンガー・ソングライターの折坂悠太さん、秦基博さんといった豪華アーティストが参加した。
「この方にもお願いするんだ!という驚きもありましたし、歌姫という肩書でこういうジャンルの楽曲も歌うんだ!という驚きが多々ありました。アーティストの方で驚いたのはFAKE TYPE.さんです。すごく素晴らしい楽曲を発表されていて、ネットシーンでも活動されてて、私も純粋に楽曲のファンです。Vaundyさんの『逆光』もロックで激しい怒りを描いた楽曲で、新しい歌姫像を感じました。『Tot Musica』は、私が体験したことがない楽曲のストーリーで、歌いがいがありました」
これまであまり歌ってこなかったバラードにも挑戦した。
「自分の中で難しかったのが、バラードの『世界のつづき』『風のゆくえ』でした。普段、バラードにマッチしないような歌い方をしてしまうところもあって、避けてきたんですけれど、バラードを歌わせていただき、自分の表現の幅も広がりましたし、バラード特有のよさを感じました。優しい感情、誰かの支えになる強さを描いていて、映画には欠かせない楽曲になっています」
「ONE PIECE」という大作で、キャラクターの歌唱を担当したことが「挑戦になりました」と語るAdoさん。「数カ月間、『ONE PIECE』、ウタというキャラクター、歌に向き合った時間は、修行でもあり、大事な時間になりました。Adoとして歌うのではなく、ウタというキャラクターとして歌うことで、ウタには私と同じように人生があり、ウタだったらこの怒り、優しい気持ちをどのように表現するのか?を考えながら、歌いました」とストイックに作品、キャラクターと向き合った。
完成した映像を見て「言葉では表現できないような感動がありました」と思いを語る。
「シャンクスとウタの関係性が思っていた以上にとんでもないものだった……と感じました。ウタは今までの歌姫という概念を覆すような新時代の歌姫だと思います。皆さんの背中を押してくれるような、希望になり、奮い立たせてくれるような存在であり、キラキラしているところもあります。同時に、怒りや悲しみ、時には憎しみ、恐怖も歌っています。ウタは次元を超えて素晴らしい歌姫になると思います。劇場でも堪能していただければうれしいです」
大活躍中のAdoさんだが、挑戦は続く。
「今回の経験もあって、いずれのどこかでもいいので、演技に挑戦しても面白いかもしれないと感じるようになりました。新しい挑戦によって、歌の表現も変わってくるかもしれません。今はもっと歌にこだわっていきたいので、いずれ先の夢ではありますが。歌い手としては、作詞だったり、歌うこと以外でも音楽に携わっていきたいと思っています」
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