名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「別冊少年マガジン」(講談社)で連載中の橿原まどかさんのマンガが原作のテレビアニメ「4人はそれぞれウソをつく」が、ABCテレビ・テレビ朝日系の深夜アニメ枠「ANiMAZiNG!!!」で10月15日から放送される。同じ女子校に通う中学2年生で、宇宙人、抜け忍、超能力者、女装男子という秘密があるリッカ、千代、関根、翼のカオスな学園生活を描く。宇宙人のリッカ役の田中ちえ美さん、抜け忍の千代役の村上奈津実さん、超能力者の関根役の佐倉綾音さん、女装男子の翼役の潘めぐみさん……と豪華声優陣が、個性的なキャラクターを演じる。カオスな作品だが、収録の様子は一体どうなっているのだろうか? 4人に聞いた。
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村上さん すごくぶっ飛んだ設定の作品です。命懸けのウソをついていて、バレたら大変なことになります。全力で駆け引きしているけど、絵柄がすごく可愛いので、ほのぼのしているようにも見えます。そこに面白さを感じました。
田中さん そうですね。内容はぶっ飛んでいるけど、絵がすごく可愛いんです。ちょっと脳内が混乱するというか(笑い)。4人とも一緒にいる時間がすごく好きで、尊いと思っているからこそ、それぞれがその時間を一生懸命守ろうとします。ウソは、友情を守るためなんです。リッカもいい子だし、優しい子です。軍人モードの時、ウソをついて焦っている時、友達思いなところの全部が魅力で、演じる中で魅力をどんどん知ることができて、すごく楽しいです。
佐倉さん 可愛らしさの中にエグさがあって、コンプラなどが厳しい世の中のはずなのに、自由ですよね。それぞれが背負っているものは、実は重いし、命懸けでもあります。ただ、彼女たちにとっては、それが日常なので、感覚がまひしているんでしょうね。それを俯瞰(ふかん)で楽しむのが、作品の面白さだと思います。
潘さん 魅力は、タイトルに凝縮されてますよね。「4人はそれぞれウソをつく」という壮大なネタバレがある中で、自分の秘密を守りながら、友達を守ります。タイトルに「ウソ」とありますが、実はそこにはウソがなくて、みんないい子なんです。起きることはウソでしょ!?という連続なんですけどね。描かれていることは、日常の尊さなんです。家族、国、4人でいること……と守りたいものがある。そこが尊いです。
村上さん 千代ちゃんは見た目や口調はいい所のお嬢様という感じでふんわりしていますが、実は抜け忍でたくましく育った子なんです。なので忍者スイッチが入った時感情が鋭くなる。そのギャップがすごくよいです。もともと可愛いものが大好きだった千代ちゃんなので、可愛いお友達に囲まれている今の生活に幸せをかみ締めているところがとってもいとおしいです。
田中さん リッカは一人二役のようなところがあって、初回の収録からそこに苦戦したのですが、こういうキャラクターを演じられることが楽しいですし、とてもよい経験をさせていただいているなと。ロリなところは、可愛い見た目通りの声、しゃべり方ですが、軍人モードになった時に、いきなりおっさん?のようになり、収録でも「もっと低く」というディレクションもありました。宇宙人で、しかも大佐なのに、それがバレないように必死になっていて、表情がコロコロ変わるところが愛らしいし、面白いです。応援したくなります。
佐倉さん 4人はじゃんけんみたいな関係ですけど、その中でも関根はウルトラCな存在で、相手の考えてることが読めます。でも、翼の心は読めないので、翼には弱い。誰かには強いけど、誰かに弱いという関係、勘違いコントのようなやり取りの中で、関根はちょっと特異な立ち位置にいると思います。常識人ポジションにいるかと思いきや、彼女自身も変な子ですし。あと、過酷な運命を背負わされてるけど、サラッと生きてるように見えます。ツッコミ役でケチでもあって……。そして超能力を使うと太るんですよ! 人気でるのかな!?
潘さん 綾音ちゃんが演じるとすごく魅力的だよね。太る時の声について「オーディションでこんな可愛くない声を出したのは初めて」と言ってましたよね。そこもいいんですよ!
佐倉さん 翼は潘さんのナチュラルな演技がすごいんです!
潘さん それ、現場で言ってよ(笑い)。翼については、寛容すぎるだろ……と思いますね。お姉ちゃんの要求をのんで、逆らえないといっても、女子校に入るなんてリスキーすぎます。この子は、根っからいい子なんですが……。ふびんですね。男の子的な欲求もあるわけですが、女子校に入ってみると、理想とちょっと違ったり。女兄弟がいる男の子は、女の子と接するのが上手だったり、器用だったりしますし、寛容さ、順応性もあります。感情を組み立てて演じられるところもあるんですけど、理屈じゃないことが大半かもしれないです。そこが悩ましいところであり、楽しいところです。剛(男の子)が出てしまうこともありますし、バランスを考えながら演じています。
田中さん オーディションの時点でのロリモードをベースに、もっと周りにお花が浮かぶようなイメージで演じています。軍人モードの時は、地球人に関心を持っているイメージでしたが、アフレコではギャップにやられてる感じをより出すようになりました。こんなに可愛い見た目なので、最初は軍人モードの時のイメージが分からなくて、この見た目なのにこの声!?と混乱していたんですけど、段々と大佐、ロリのバランス、演じ分けができてきたんじゃないかな?と感じています。こんな汚い音を出すのは初めてかもしれません(笑い)。
潘さん いい意味で、汚いよね。
村上さん 普段と忍者モードでは、違う人物のように感じていたのですが、オーディションでは、どっちも無理をせずに、ありのままで演じました。収録が始まってからは「汚い音になっちゃってもいい」というディレクションをいただいたんです。汚くなりすぎてもOKなんです。やりすぎてもいいんだ……と自由に演じさせていただき、大丈夫だったようなので、アドリブもどんどん入れています。楽しいですね。
佐倉さん オーディションの時、「面白くしてください」と言われ、え!?となりました(笑い)。作品、脚本、テンポ自体がすごく面白いので、負けていられないな!という気持ちがあって、早口でまくし立てるようなせりふも多いですし、しっかり予習していかないといけないなと思っています。ただ、予習をして、自分の中で固めすぎるのではなく、現場で何が飛び出すか分からないので、対応できるようにしておかないといけません。そういう技術的な部分が重要になってくると思っていて、振り幅もしっかり表現した方が面白いかな?と考えながら収録に臨んでいます。
潘さん テープオーディションでは、リッカと翼を受けて、スタジオオーディションではリッカだけを受けたんです。でも、スタジオオーディションで「翼もやってみてください」となりました。翼は、無理なく演じられます。男の子だけど、女子っぽくなったりして、幅があり、演じやすかったんです。現場に入って変わったのは、やっぱり3人がいることですね。考えていなかったものが出てくるんです。一人でも欠けてはいけないですし、やっぱり4人がいい!
村上さん キャラクターによって全然テンポが違いますしね。千代はそんなに速くないのですが、ほかの人が大変そうです。
田中さん ツッコミ役の関根、翼が大変そうです。
潘さん 決まっている尺があり、せりふに情報量が詰まっていますが、「気にせずにやっていいよ」という演出でした。
佐倉さん 第1話の時に「役者さんのテンポに合わせて画(え)を変える」と言っていただきました。ギャグって難しいですよね。面白いと感じるテンポは、人によって違いますし、どれが正解かも世の中に出て、皆さんに評価されてみないと、分からないものですし……。この作品に関わって改めてコメディーについて考え込みました。ただ、この子たちは、それぞれ一生懸命生きてるだけで、笑わせようという意識がないんですね。その意識があると、あざとくなってしまうので、案配が難しいところです。
潘さん 確かに面白いって難しいですね。出たとこ勝負で、4人の掛け合いがないと生まれないテンポ感があります。
佐倉さん お二人(田中さん、村上さん)と一緒させていただくのは初めてなんです。どんな方々なのかな?と思ったら、お二人ともめちゃくちゃ可愛らしく、(田中さんの)普段の声は意外と大佐寄りですよね。リッカの声が出るのがいまだに不思議です。千代さんは声に可憐(かれん)さがあり、忍びの者になった時のギャップがすごい! ただ、アフレコ現場では、お二人に全然話しかけられなくて……。人見知りで、話に交ざりたいけど、どうしよう!?となっていて……。今日はたくさんお話しできて楽しいです!
村上さん 私も佐倉さんとお話しできてうれしいです!
佐倉さん お二人と共通の友達もいて、その友達に「しゃべりたいんだけど、どんな子?」と聞いて、話しかけるためのリサーチをしていました。お二人のことを調べたり。
田中さん ありがとうございます! ご一緒させていただけてうれしいです。今日も高いところを怖がっている姿を見て、佐倉さんの可愛い一面を知りました。
潘さん (佐倉さんとは)これまでも共演がありますが、レギュラーでこんなに掛け合うのは初めてです。よく、モグモグしているよね。
佐倉さん 恥ずかしくて話しかけられないから、食べています(笑い)。
潘さん 第1話から飛ばしていますよね。
佐倉さん 普通の展開にならないところがいいですよね。
村上さん 一人一人の紹介もあるので、それぞれの二面性を楽しんでほしいです。
田中さん 軍人用語のアクセントが大変でした。
4人のコンビネーションは抜群のようだが、掛け合いによってどんな化学反応が起きるのか!? 期待が高まる。
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