貫井柚佳:単独初主演のアニメ「シュガーアップル・フェアリーテイル」 主人公アンの影響で「生き方が変わった」

「シュガーアップル・フェアリーテイル」のビジュアル(C)2023 三川みり・あき/KADOKAWA/「シュガーアップル・フェアリーテイル」製作委員会
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「シュガーアップル・フェアリーテイル」のビジュアル(C)2023 三川みり・あき/KADOKAWA/「シュガーアップル・フェアリーテイル」製作委員会

 角川ビーンズ文庫(KADOKAWA)の小説が原作のテレビアニメ「シュガーアップル・フェアリーテイル」が、2023年1月6日からTOKYO MXほかで放送される。主人公のアン・ハルフォードの声優を務める貫井柚佳さんが単独で主演を務めるのは初めて。貫井さんは、明るく真面目、芯が強いアンを演じる中で、アンの影響を受けて「生き方が変わったところがあります」と話す。貫井さんに同作、アンへの思いを聞いた。

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 ◇初主演でドキドキ 芯の強さを意識

 「シュガーアップル・フェアリーテイル」は、三川みりさん作、あきさんイラストの小説。人間が妖精を使役するハイランド王国を舞台に、母を亡くしたばかりの少女アンが、母の跡を継ぎ、銀砂糖師になることを決意し、王都に旅立つ……というストーリー。

 貫井さんにとって「シュガーアップル・フェアリーテイル」は単独初主演作となった。「恋のお話も初めてですし、大変ありがたいのですが、緊張しております。毎回、ドキドキしながらも、いい緊張感で演じさせていただいています」と笑顔で話す。

 原作を読んで「すごく引き込まれました」といい、オーディションで真摯(しんし)に役に向き合った。

 「妖精や砂糖菓子など私たちが住んでいる世界にはないものがとても魅力的に描かれています。アニメになるとどうなるんだろう?と、オーディションであることを忘れ、ワクワクしながら読み進めました。オーディションでは、せりふの量が結構あったんです。アンの心情の変化、揺れ動くシーンもあり、オーディションでもじっくり取り組ませていただきました」

 貫井さんが演じるアンは、真面目な性格で、いつも明るく前向きだが、少しお人よしなところもある。護衛として雇った戦士妖精のシャル・フェン・シャルと共に王都に向けて旅をする。

 「アンは本当に真っすぐなんです。輝いていて、原作を読んで、すごく驚かされることも多かったです。この物語はこう進むのかな?と想像した通りにいかないこともあるんです。そんないばらの道を!?と(笑い)。でも、自分の誇り、夢のための行動なんです。アンは芯が強いので」

 貫井さんはアンを演じる際に芯の強さを意識した。ギャップもアンの魅力だ。

 「最初の収録から、アンの心情をしっかり表現したせりふが多く、可愛さ、キラキラしたところよりも、芯の強さを意識してほしい……とディレクションをいただきました。アンは、誰かの手助けが必要なのでは?と思うような場面では、甘えません。自分でしっかり立ち上がり、自分の誇りのために動きます。まだ少女なので、ちょっと鈍いところもあるんですよね。シャルと距離が近くなるシーンでは、翻弄(ほんろう)されてアワアワしたり、そのギャップも魅力です。私とアンは全然違いますし、私の大ざっぱなところが出ないようにしないと!と意識しています。それに、可愛くなりすぎると、ブレてしまうので気をつけています」

 真っすぐなアンは、周囲の人々に影響を与えることになる。アンを演じる中で、貫井さん自身もアンに影響を受けている。

 「アンは本当にまぶしいんです。私自身、アンと出会って、生き方が変わったところがあります。今日はやる気が出ない……という日は、アンのことを考えて、奮起しています。アンを演じる責任も感じていて、アンの一番の親友になろう、アンに置いていかれないようにしないと!という気持ちで共に歩んでいこうとしています。自信を持ってアンの隣に立てるように頑張っていきたいです」

 ◇共演者の皆さんに支えられ 私生活に変化?

 アニメは、水中雅章さんが演じるシャルとの掛け合いも見どころの一つになりそうだ。

 「水中さんが演じられているシャルは本当にすてきなんです。甘いシーン、からかうシーンのギャップもすごくて、刺激を受けています。シャルはただクールなだけではないのが魅力です。長年生きてきた妖精ならではの品があって、色気も感じます。シャルは物語の進行と共に変化していくキャラクターなので、変化も楽しみにしてほしいです」

 ミスリル・リッド・ポッド役の高橋李依さん、ヒュー・マーキュリー役の前野智昭さん、キャット役の寺島拓篤さんら豪華声優陣が出演することも話題になっている。貫井さんは座長ではあるが、「アンに置いていかれないように必死で、皆さんに支えられています。アンにも引っ張ってもらっているので、私も精いっぱいのダッシュで駆け抜けようとしています」とも話す。

 初の単独主演で初挑戦も多い中で、成長を実感している。

 「本当に初めてのことだらけで、全てが挑戦です。長く愛されてきた作品ですし、皆さんの思いを裏切らないようにしたいです。スタッフ、キャストの方が素晴らしく、すてきな作品になることは間違いないので、その中でアンをしっかり愛を込めて演じていきたいです。アンと出会い、私生活にも変化がありました。アンが共にいて、見守ってもらっていると思うと、しっかりしなきゃ!と思います。役者、人間として大きく影響を受けています。夢を追うこと、困難に向き合うこと、人を思いやること……と心に輝くものを与えてくれる作品です。きっと皆さんの心にも、温かく染み渡るすてきな作品になっていると思います」

 貫井さんは、心を込めてアンを演じている。その演技に心を動かされるはずだ。最後に2023年の抱負を聞いた。

 「アンから元気をもらい、前を向いて、真っすぐキラキラした目で生きていけるようになりたいですね。いい1年にしたいです。元気や勇気、力をもらえる作品ですので、ぜひご覧ください」

 ◇スタッフ(敬称略)

 原作:三川みり(角川ビーンズ文庫刊)▽原作イラスト:あき▽監督:鈴木洋平▽シリーズ構成:水上清資▽キャラクターデザイン:飯塚晴子▽音楽:椿山日南子▽音楽制作:フライングドッグ▽アニメーション制作:J.C.STAFF▽製作:「シュガーアップル・フェアリーテイル」製作委員会▽オープニングテーマ:「ミュージカル」鈴木みのり▽エンディングテーマ:「叶える」諸星すみれ 

 ◇キャスト(敬称略)

 アン・ハルフォード:貫井柚佳▽シャル・フェン・シャル:水中雅章▽ミスリル・リッド・ポッド:高橋李依▽ヒュー・マーキュリー:前野智昭▽キャット:寺島拓篤▽ジョナス・アンダー:川島零士▽キース・パウエル:上村祐翔▽エリオット・コリンズ:興津和幸▽ブリジット・ペイジ:真野あゆみ▽キャシー:山根綺▽ベンジャミン:鈴木みのり


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