名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
「第2回次にくるマンガ大賞」のウェブマンガ部門で1位に選ばれたことも話題の柳田史太さんの青春ラブコメディーマンガが原作のテレビアニメ「トモちゃんは女の子!」が1月4日から、TOKYO MXほかで放送される。メインキャラクターの一人で、主人公・相沢智(トモちゃん)が所属する空手部の先輩・御崎光助を演じるのが、人気声優の天崎滉平さんだ。高校2年生の御崎光助の男らしさ、真っすぐさを表現しようとしたという天崎さんに、収録の裏側、同作への思いを聞いた。
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「トモちゃんは女の子!」は、2015年にツイッターで連載を開始。ボーイッシュな主人公の相沢智、幼なじみの久保田淳一郎の不器用ながらも真っすぐな恋愛模様を描く。アニメは「ゴールデンカムイ」などの難波日登志さんが監督を務め、Lay-duceが制作する。
原作は4コママンガで、「4コマのテンポのよさをどうアニメで表現するんだろう?」と気になっていたという天崎さんは、アニメの映像を見て「4コマのよさがめちゃくちゃアニメに出てる!」と感じたという。
「演じられている方々の掛け合いのテンポの良さ、映像として色がつくことによって生まれる臨場感もあって、すごく疾走感があるアニメになっていると感じました。あとは、個人的に原作の絵が大好きで、可愛いながらもデフォルメされすぎていなくて、ちょっと生っぽさ、人間ぽさがあるところがアニメになった時も表現されていて。とくに、トモちゃんが素足で上履きを履いている描写があるんですけど、すごく気になったんです。リアルさというか、生っぽさに『おっ!』と思いました(笑い)」
天崎さんが演じる御崎光助は、美しい顔立ちで女子からの人気が高く、穏やかで聞き上手な性格のため友人も多い。優等生キャラではあるが、普通の高校生らしい面も見せる。空手部の後輩であるトモちゃんにふいに接近され、ドギマギしてしまう様子も描かれる。
「オーディションでも演じたシーンなのですが、相沢さんが急に近付いてきて、御崎くんが『うわっ!』となってしまう。御崎くんが相沢さんの女性らしさをどの程度感じ取って、どの程度鼻の下が伸びるかというところを考えて演じました(笑い)。僕の中では、そこまで伸ばしすぎずに演じたんです。そのあんばいが、彼の男らしさを表現するのにちょうどよかったのかなと」
天崎さんは、下心を含め、思春期ならではの思いを表現しようとした。
「作品自体がすごくギャグに振ってはいるけれども、実はしっかり“学生をして”いますし、キャラクターも等身大。絶妙なリアル感がこの作品の魅力だと思うので、そこは両方出せるようにできたらいいなと思いました。御崎くん自身は、一見なよっとした印象を持たれるとは思うのですが、実は真っすぐで男気があって、強くなりたいと思っていて、守りたい人もいる。そういった彼の芯の強さを見せられたらいいなと思って演じました」
コロナ禍ということもあり、分散収録ではあったが、天崎さんはほかの声優陣の声をヘッドホンで聴きながら収録ができたといい、「ヘッドホン越しに皆さんの熱量の高さがすごく伝わってきて、気合が入りました」と振り返る。
御崎光助と幼なじみのイギリス人、キャロル・オールストンとのやり取りも見どころの一つになりそうだ。天城サリーさんがキャロルを演じている。
「キャロルとのシーンは、いつもと違った御崎が見られるので、どれもとても印象に残っています。キャロル役の天城さんとは、この作品の現場ではじめましてだったのですが、キャロルのお芝居をやられているのを見た時に『面白い!』と思って。絶妙な抜け感を表現されていて、共演できてよかったと思いました」
同作で等身大の高校生を表現した天崎さん。自身の高校時代について聞いてみると、「トモちゃんの世界の中のみんなみたいに充実したものではなかったかもしれないんですけど……」と言いつつも、今の声優の仕事につながるような時間を過ごすことができたとも感じているという。
「僕の場合は、高校生活の外、家でアニメを見る時間が多くありました。学校に重きを置かないというか(笑い)。大阪出身なので、日本橋のオタロードという、東京の秋葉原みたいな場所に足しげく通っていましたので、それを思うと、ある意味充実していたのかなと思います。あとは、剣道部に入っていたのですが、部のみんながアニメやゲームが大好きで、みんなに教えてもらって。今につながっている経験だなと思います」
2022年もさまざまな人気作品に出演し、大活躍した天崎さん。最後に2023年の抱負を語ってもらった。
「まずは『トモちゃんは女の子!』をぜひ見ていただきたいです。個人としては、今年32歳になり、そしてそれは親が僕を産んだ歳と同じなんです。そんな大人の年齢になったんだと感じて。なので、演じる役としてはいつまでも高校生など若い役をやりたいのですが、人間としてはもう少し大人になりたいなと。そこのバランスを改めて考える年にしたいです。人間としてはしっかりしたいけど、役としてはいつまでも若々しくいたい。声優として、もう一つ上に飛躍したいなという気持ちです」
※注:天崎滉平さんの「崎」は立つ崎(たつさき)。
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