新潟国際アニメーション映画祭:長編商業アニメ祭典が開幕 審査委員長は押井守監督 幻の「童夢」パイロット版も

「第1回新潟国際アニメーション映画祭」の開会式に登場した押井守監督
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「第1回新潟国際アニメーション映画祭」の開会式に登場した押井守監督

 長編商業アニメの映画祭「第1回新潟国際アニメーション映画祭」が3月17日、新潟市内で開幕した。長編アニメのコンペティション部門を設けたアジア最大の祭典を目指し、新潟から世界にアニメという文化を発信していくのが狙い。「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」「機動警察パトレイバー」などで知られる押井守監督が審査委員長を務めることも話題になっている。22日まで。

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 17日、古町ルフル広場(新潟市中央区)で開会式が開かれ、押井監督は「世界的に珍しい長編アニメに特化したコンペティション部門のある映画祭です」と話し「アニメーションと一言で言っても日本のアニメが代表ではなく、いろいろな可能性がある」と長編コンペティション部門の作品に期待を寄せた。フェスティバル・ディレクターの井上伸一郎さんは「地方創生の成功の象徴になれば」と語った。

 新潟は、著名なマンガ家、アニメクリエーターを輩出してきた。にいがたアニメ・マンガフェスティバル、にいがたマンガ大賞を実施してきたほか、新潟市マンガ・アニメ情報館、新潟市マンガの家を運営し、「マンガとアニメを活用した街づくり構想」を進めてきたこともあり、新潟で映画祭が開催されることになった。

 渡辺信一郎監督の「A Girl meets A Boy and A Robot」と森田修平監督の「弦の舞」がオープニング作品として上映される。レトロスペクティブ部門は、マンガ家で映画監督の大友克洋さんの作品を一挙上映。マンガ「童夢」の“幻の実写映画”のパイロット版が上映されることも話題になっている。

 永野護監督の「花の詩女 ゴティックメード」や片渕須直監督の「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」、りんたろう監督の約14年ぶりとなる新作「山中貞雄に捧げる漫画映画『鼠小僧次郎吉』」も上映される。

 新潟出身で東映動画(現・東映アニメーション)を設立した大川博さん、同じく新潟出身の蕗谷虹児(ふきや・こうじ)監督の名前を冠し、アニメのスタッフ、スタジオの業績を顕彰する「大川=蕗谷賞」も創設。「THE FIRST SLAM DUNK」を制作した東映アニメーション、ダンデライオンアニメーションスタジオのほか、「劇場版 呪術廻戦 0」「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」「犬王」「漁港の肉子ちゃん」のスタッフ、スタジオが受賞した。新潟市民プラザ(新潟市中央区)ほかで開催される。

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