竹内涼真：「ペルソナの密告 3つの顔をもつ容疑者」で多重の人格を持つ容疑者役　人格チェンジで意識したことは

　俳優の竹内涼真さんが出演するテレビ東京系のドラマスペシャル「ペルソナの密告 3つの顔をもつ容疑者」が3月24日午後8時に放送される。連続誘拐事件と当事者らを描いたヒューマンサスペンスで、竹内さんが演じるのは、連続誘拐事件の容疑者、元村周太。いくつもの人格を持つ解離性同一性障害（DID） の青年だ。竹内さんに、役作りのポイントや沢村さんと共演した感想を聞いた。

ウナギノボリ

「光る君へ」より昔！　最も古い時代の大河ドラマは？　1976年「風と雲と虹と」のあらすじ

　◇意識していたのは「目が変わる瞬間」

　ドラマは俳優の沢村一樹さんが主演。妻を殺された元刑事・獅子舞亘（沢村さん）が、連続誘拐事件の容疑者となった元村から、自分の取り調べを担当するよう呼び出され……というストーリー。若松節朗さんが監督を務める。

　本作がテレビ東京のドラマ初出演となる竹内さん。「すごく難しい題材を細かくひもといて『やろう』という制作サイドの気合いが、僕は好きです」と共感を示す。

　竹内さん演じる元村は、DIDであり、連続誘拐事件の鍵を握るという難役だ。交互に現れる交代人格の中には「カブト」という7歳の子供も含まれ、準備期間1カ月半で役に近づいていった。竹内さんは「DIDの資料を読んだり、実際にDIDの子供たちと交流したりしてヒントを得ました。ほかにも人格が連続して変化する様子をビデオに撮って見返すなど、いろいろ研究しました」と振り返る。

　特に苦労したのは、台本を読み解くことだった。「今回は、交代人格を作るところが最優先ではないんです。僕の役の目的を明確にすることで、それぞれのキャラクターや役割をどう物語上で展開していけばいいのか、自ずと見えてきた気がします。だから複雑な台本を読み解くことに一番時間がかかりましたね」と明かす。

　さらに、主人格から交代人格へチェンジする際の「目が変わる瞬間」を意識していたという。

　「（監督が）『目が変わる瞬間を今回は撮っていきたい』と言ってくださったので、そこは意識しました。ドラマを見た人は『（目が）鋭くなった』『ちょっと優しくなった』と表現するかもしれません。でも、僕の中ではそういった意識はないんです。人格が切り替わったとき、いきなり話し出すのではなく、変わったタイミングの余韻がほしい、ということなのかな。それが、視聴者にとって『今、変わったんだな』という間になるんじゃないかと思います」

　そう語る竹内さんが思うドラマの見どころは、やはり交代人格へのチェンジの部分だ。「それぞれの交代人格は一人一人こだわって作ったので、すごく楽しめると思います」とアピールした。

　◇時間の使い方が上手に

　話題作への出演が相次ぐ竹内さん。「息抜きとか、そういった時間の使い方が年々、うまくなっている気がしています」と明かす。

　「明らかに今の方が忙しいのですが、自分の時間を作れるようになっていますね。たとえば、ここに食事を入れて、ここで運動をして、とか、そういう時間配分が頭の中ですごく細かく、うまくできるようになったと思います」

　そんな変化は、仕事にもいい影響を与えているようだ。「時間配分がしっかりできることによって、頭が整理された状態で現場に行くことができています」と笑顔を浮かべた。