日笠陽子:「PLUTO」アトム役で「全身全霊」 「感情を全て解放」 

「PLUTO」のイベントの様子
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「PLUTO」のイベントの様子

 Netflixのアニメのイベント「ネトフリアニメ スペシャルステージ」が3月25日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催中の国内最大級のアニメイベント「AnimeJapan(アニメジャパン) 2023」で行われ、声優の日笠陽子さんが登場した。浦沢直樹さんのマンガが原作のアニメ「PLUTO」でアトムを演じる日笠さんは「全身全霊を込めて、感情を全て解放する気持ちで演じさせていただいております」と思いを明かした。

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 「PLUTO」は、浦沢さんが手塚治虫の「鉄腕アトム」の一編「地上最大のロボット」をリメークしたマンガが原作。2023年にNetflixで配信される。浦沢さんは「5歳の頃にこの作品を初めて見て、その時、心の中で『全マンガの中で中央に鎮座するマンガ』というイメージがあった」と当時の印象を語り、「『なんという切ない話なんだろう』と5歳の浦沢少年が思って、その得体の知れない切なさを一生かかって突き止めているような感じがしています」と話した。

 日笠さんは「オーディションに受かりましたという話を聞いた時は、うれしさ、驚き、意外と苦悩という感情が同時にやってきました」と思いを吐露。「オーディションの資料に『僕も描くときに非常に苦悩したから、アニメーションを作る皆さんにも一緒に苦悩してほしい』と浦沢先生のコメントが書いてあって。受かった瞬間に、苦悩の旅に出ていくんだ、と感じました」と話すと、浦沢さんは「僕の味わった苦悩を制作陣全員味わえ!」と思いました(笑い)」と明かして笑わせていた。

 イベントには監修を務める手塚眞さん、ウラン役の鈴木みのりさんも出席した。

 「PLUTO」は2003~09年に「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で連載。「鉄腕アトム」では脇役だったロボット捜査官・ゲジヒトの視点で描いた。人とロボットが共存する社会で、世界で最も優秀なロボットが次々に暗殺される怪事件が発生し、真相を追うゲジヒトとアトムはやがて世界を破滅へと導く史上最悪の憎しみの存在に気付く……というストーリー。

 コミックスは全8巻が発売されており、全世界累計発行部数は1000万部以上。第9回手塚治虫文化賞マンガ大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第41回星雲賞コミック部門受賞など国内外で数々の賞に輝いた。

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