磯村勇斗:仮面ライダーがあったから「今の自分がある」 ヒーローの自覚は永遠に「子供の夢を背負っている」

5月7日まで静岡で開催中の「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」アンバサダーを務める磯村勇斗さん
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5月7日まで静岡で開催中の「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」アンバサダーを務める磯村勇斗さん

 昨年は主演の「ビリーバーズ」など映画8作品に出演、現在は連続ドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」(テレビ朝日系、木曜午後9時)に出演中の磯村勇斗さん。映画、ドラマと活躍の場を広げているが、俳優としての今があるのは「仮面ライダーがあったからです」と話す。2015~16年に放送された「仮面ライダーゴースト」で、仮面ライダーネクロム/アランを演じていた磯村さんに、仮面ライダーへの思いを聞いた。

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 ◇今も仮面ライダーは視聴「気になっちゃう」

 「仮面ライダーゴースト」に出演したのは、芸能界入りした翌年。まだ新人だった頃に出演した仮面ライダーの撮影現場は「俳優として必要なことをすべて教えていただいた場所でした」と振り返る。

 「お芝居やアクションはもちろんですが、アフレコをやったり、イベントでお客さんの前でしゃべるトークスキルとかも学べたり……。まだまだ未熟だったので、監督からは厳しく言われることもありましたし、正直つらかったこともありました。今となっては俳優としての基礎を学ばせていただいた、すごく魅力的な時間だったと思えます」

 特に思い出深いのは、特撮作品ならではの早朝からの撮影。当時の経験もあって「今でも早朝からの撮影は苦ではないです」と笑う。

 「朝の6時からアクションが始まることもあったので……(笑い)。朝から芝居をするトレーニングにはなりましたし、精神面でもたいぶ鍛えてもらいました。おかげで今、朝からアクションがあっても平気です(笑い)」

 アラン役で一躍脚光を浴びた磯村さんは、その後、NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」(2017年)をきっかけにブレーク。昨年は「第45回日本アカデミー賞新人俳優賞」を受賞するなど新進気鋭の俳優の一人だが、躍進のきっかけとなった「仮面ライダーゴースト」への思いは格別のようだ。

 「『ゴースト』があったからその後の朝ドラにもつながりましたし、出演するまで無名だった自分が、子供たちから大人の方々にも知っていただいて。出演の前と後では(芸能活動の)状況が一変しました。仮面ライダーがあったから今の自分がありますね」

 「育ててもらった」と思い入れの強い仮面ライダー。「仮面ライダーゴースト」終了後も、日曜日の朝にタイミングが合ったときは視聴しているという。

 「日曜の朝に見ることができるときは見ています。今はどんな人が演じているのかなとか、どういうギミックなのかって、やっぱり気になっちゃいます。全部は追えていないですが、『ゼロワン』(2019~20年)は最新のデジタルっぽい感じが好きでしたし、今やっている『ギーツ』はフォルムがカッコいい! あと色合いがゴーストにちょっと似ているなと思っています(笑い)」

 ◇「一度仮面ライダーになった以上は永遠のヒーロー」

 5月7日まで静岡県静岡市清水文化会館マリナート1階ギャラリーで開催中の「生誕50周年記念 THE仮面ライダー展」のアンバサダーを務める磯村さん。3月25日に開催されたオープニングセレモニーに出席し、約6年ぶりに仮面ライダー関連のイベントに参加した。

 オープニングセレモニーでは「アラン様」と書かれたうちわを持つファンもいたが、「放送が終わってから6年以上たつのに、そうやって応援してくださるのは、とてもうれしかったです!」と顔をほころばせる。

 「僕ら世代がオダギリジョーさんを見ると仮面ライダークウガだ!って思うように、『ゴースト』を見てくださっていた方々にとっては、僕はずっとアランで仮面ライダーネクロムだと思うので、そうやって応援していただけるのはとてもうれしい。俳優活動の活力にもなります」

 「一度仮面ライダーになった以上は永遠のヒーロー」という磯村さん。それゆえ、心掛けていることもある。「放送当時から、子供たちの夢を背負っているという意識は常に持っています。私生活でも、子供たちのお手本にならなきゃいけないと思っていて。これからも、憧れを持ってもらえるような活動をしていきたいです」と力を込めた。

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